写真1 直線状に定植されたユウガオ
周りに稲わらを敷かれ、北側に稲わらマントをかけられ、白ビニール破れ帽子を被り晩霜を避ける
傍らには線虫被害等を予防するネギ
写真2 黒ビニールで襷がけのワラノー。干し稲わらをパゴダ・仏塔状に積み重ねて保存する秋の造作物
ユウガオなどの栽培に用いる稲わらを保存する
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栃木県下野市は、同県壬生町や上三川町などと並ぶ干瓢・カンピョウ産地
干瓢はユウガオの果実・フクベを加工した食材
近年、当地域のユウガオ栽培面積は中国産干瓢におされて減る
そのため、ユウガオ栽培に使う稲わらを積み保存するワラノーは少なくなった
2008年頃のユウガオ・干瓢の状況は次のようである
まず、下野市のSさん(2008年・70歳)は次のようにご教示
近頃・2008年頃、中国産の残留農薬問題や国内の栽培面積減少で、干瓢価格はけっこう良い
しかし、フクベを細紐状にむく道具を処分したので対応できない、栽培できない
フクベをむくには、むく人2名、むいたのを干す人1名、計3名で従事するのが理想
以前、Sさん宅は本人と妻、父と母の4名がフクベむきに従事
しかし、父母は亡くなり、子供は農外勤務
Sさん夫妻には重労働
最盛期は明け方2時、3時からむき、干す
当地特有の夕立と競争で出したり、取り込んだり、それは大変だった
次に、同市のSさん(2008年・80歳)宅の状況
本人、妻、後継者夫妻(後継者は農外勤務。)の4名でユウガオを栽培し、干瓢を造る
作付はユウガオ⇒ホウレンソウ⇒ユウガオ⇒ホウレンソウの順に連作
ユウガオとホウレンソウは水田転作作物
2011年、妻は亡く、3名でユウガオ栽培(写真1・写真2)、干瓢造り
注1 ワラノー:干し稲わらをパゴダ・仏塔状に積み重ねて保存する秋の造作物
執筆・撮影者:有馬洋太郎 撮影年月日:2011年05月05日 撮影地:栃木県下野市