あの青い空のように

限りなく澄んだ青空は、憧れそのものです。

自分を見捨てない のび汰

2024-02-21 11:32:12 | 日記
昨日の『天声人語』には、深い共感を覚えました。
ドラえもんの物語の中では、のび汰は何をやっても失敗を重ね、そばにいるドラえもんがいつも
ハラハラ心配する存在です。
そののび汰を、天声人語では
「でもあんなに何度もつまずきながら、決して人生をあきらめないのが、のび汰のいいところだ。
 年に数回は(今の自分より少しはましになりたい)と一念発起し、宿題をやろうと机に向かって
 ママを驚かす。考えてみれば、芯は強いのかもしれない」
と、認めています。
 決して長続きはしないものの、いざとなったら困難に立ち向かうことのできるのび汰なのかも
しれないと、私も共感を覚えました。
 さらに共感を覚えたのは、くるくる回る床屋の看板を人に例えて語る作者の藤子・F・不二雄
さんの言葉でした。
「上へ上へと夢を追いながら、じつは同じ場所にいる。しまいにはその『上昇の夢』さえ忘れて
 しまう。そうじゃなくて挫折しても明るく夢を見続ける『自分を見捨てない人』に共感してほ
 しい」
 天声人語の筆者は、これはきっとのび汰のことだろうと指摘しています。
 私も同感です。のび汰だったら、同じ場所に留まりながらも決してあきらめることなく夢を見続け、
何度でもそれに向かって挑戦し続けるだろうと…。そして、ドラえもん自身が、夢そのものの象徴な
のではないかと…。
 天声人語では、それに続けて、卒業シーズンを迎えた高校生に目を向け、希望の道へ進む人・涙を
のんだ人、それぞれが新たな人生の一歩を踏み出す時、大事なのは『自分を見捨てない』ことだと語
ります。そして結びにドラえもんの物語にもどり、のび汰が大事に育てたタンポポから飛び立っていく
綿毛の言葉を取り上げています。
 のび汰が『どこへ行くつもり?』とたずねると、綿毛は『わかんないけど…、だけどきっと、どこか
できれいな花をさかせるよ』。と答えます。
 旅立つ若者たちもそうあってほしいという願いを込めて最後には「旅立つ若者たちに幸あれ」のメッ
セージが添えられていました。
 たとえ夢が叶わなくても、のび汰のように夢を見続けるハートだけは持ち続けてほしい。挫折するこ
とがあっても決して『自分を見捨てない人』であってほしい。
 私はもう若者ではありませんが、私自身も何歳になっても、そんなハートの持ち主でありたいものだ
と強く感じました。

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