ささやかな。

我が家のベランダの一員が、花開いてくれた。

はごろもジャスミン。

とても香りのよい花で、姿は見えなくてもその存在を
風に乗って教えてくれる。
まだ数輪でも、窓を開けるとほのかに香る。

真っ白な花が咲く前につぼみが濃いバラ色に染まる。
我が家のものは薄いピンクにしかならないが、
白、バラ色、葉の緑のコントラストがとてもきれい。

もうまる３年同じ鉢にいるから
今年こそ植え替えてやらないと。
トレリスを使って茂らせてみたいけれど、
ベランダでは無理かな…

よくぞ。

厚手のコートをクリーニングに出した翌日に
こんなに寒くなるなんて…

落ち着かない気温にもめげず、
気づいたらアジサイのつぼみができていた。

小さな鉢で購入して数年、
一度は一見枯れ枝一本にまで衰えてしまった。
でも、住まいの大修繕でベランダから戸外に放出したら、
なぜか勢いを取り戻して、花まで咲かせてくれた。

喜んだものの、冬になるとつく葉付く葉が皆
カビがはえたようになって、すべて落ちてしまった。
あ～あ、ついにもうだめなのかなと思いきや。

寒さが落ち着いてきたらすごい。
一気に青々とした葉がふきだしてきた。
ちゃんと枯れずに茂ってきた。
そして、つぼみがついていた。

なんて、なんて、けなげ。
大きくなくていいから、
どうか無事に花開いて。

きれいな季節だけど。

落ち着かない。
周りは柔らかな彩が増して、きれいな季節なのに。
年々この思いがこの時期強くなる。

なんだか、きれい、という気持ちが
水でシールを心に張り付けられたような。

きれいだと思うけれど、きれいと思わなければと
自分に迫られているような。

不安なのかな。

去年やおととしの今頃に比べれば、状況は確実に好転している。
というよりも、完全に路線変更して
特急を各駅停車に乗り換えたようなものだから、
完全に比較はできないけれど。

きれいだと思うものが変わってきているのかも。
それに自分が気づいていないから、
自分の気持ちに不安なのかもしれない。

そう、
並木に萌え出ている若芽の緑よりも、
冬の何もない裸の枝に惹かれるようになってきたように。

それでも、これから咲こうとしている八重桜の一番乗りの花は、
やっぱりけなげで可憐だと思える。

早く時間が過ぎてほしいとは思わないけれど、
この迫られているような落ち着かない気持ちは
早く収まってほしい。

今日の映画 『恋におちて』。

携帯電話のない時代、プッシュホン式の家電に、公衆電話。
前髪を立たせるヘアスタイルに、分厚い肩パッド。
そして、デイブ・グルーシンの軽快な音楽。

懐かしさ満載。

でも、ストーリーは今も昔も一緒。
いまどき風にいうと『ゲス』な話。

メリル・ストリープとロバート・デニーロの組み合わせで、
こんな偶然ありすぎ！と突っ込みつつ
とてもリアルで感情移入もできるんだが。

メリルの女友達と、デニーロの男友達、
それぞれ不倫しているんだけれど、
状況や性格で、結果はこんなに違ってくるんだと面白かった。

不倫したって別にい～よ、本人たち以外に
一方的に傷つけられる人がいなければ、ね。

平成生まれ。

玄関先の鏡の前で、何気なく娘とならんてみたら…
娘の脚が私よりも、少なくとも三センチは長かった。

ちなみに
娘の身長－私＝1センチ。

体重はともかく、体型的にはよく似ていて
特に足のフォルムはそっくりで、お互い『やだ！』と言っていたが、
長さまでは気づかなかった。

…負けた^^；

さすが平成生まれだわ。
昭和は遠くなりにけり。