[演出] サイモン・マクバーニー
[美術] 松井るみ/マーラ・ヘンゼル
[照明] ポール・アンダーソン
[音響] ガレス・フライ
[映像] フィン・ロス
[衣裳] クリスティーナ・カニングハム
[出演] 深津絵里、チョウソンハ、ヨシ笈田/
立石凉子、宮本裕子、麻生花帆、望月康代、瑞木健太郎、高田惠篤/本條秀太郎(三味線)
http://setagaya-pt.jp/theater_info/2008/02/post_103.html
『エレファントバニッシュ』プレビュー初日を拝見したのは…
なななんと!
もう5年近く前だと知って、愕然
2,3年前かと思った~~~
時が経つのは早すぎるのだ
今回もプレビュー初日は1時間開演が遅れたそうだ。
さすがだ。
やってくれるぜ、サイモン(こらこら、友達かいっ)
前回が、サイモン・マクバニー初体験。
又、プレビュー、且つ初日であった。
題材が村上春樹、はい、何度読んでも私にはわからない題材でもあった。
今回は谷崎潤一郎、且つ私が高校生の頃の想い出溢れる『春琴抄』だったせいか、今回の方がすんなり物語に入って行けた気がする。
というより、スッポリ填まりました。
でもね。
前回は、「よくわからない世界」且つ「見たことのない世界」に圧倒されたとはいえ、(例えば、映像が多かったこと、堺さんが宙吊り?になってたりしたことエトセトラ)何がなんだかわからなかったけど面白かったの。
だから、今回も「絶対観に行く!」と楽しみにしてたのです。
大好きな深津絵里ちゃんご出演だし(実は、生深津絵里ちゃん、お初でした)。
ここから、思いっきりネタバレ行きます!
幕開け、そこには役者さん達が、イメージ的には『JFK』で駅でのシーンで男女が着てたような格好で一列に並ぶ。
そこでヨシ笈田さん演ずる老人が、「私事ですが・・・」と話しを始める。
その話し方が、ある意味とってもリアルっていうか、演技じゃないっていうか、たまたま素人さんが舞台に上がって身の上話しを始める感じなのだ。
彼が生まれたのは谷崎潤一郎が『春琴抄』を書いた昭和8年で・・・・・
彼は父親の塔婆を立てに墓場に来ている、、、、
というところから、『春琴』の話を追う男「私」(瑞木健太郎)が登場。
で。舞台はガラリと変わり、都内のあるラジオの収録スタジオに女性(立石さん)が入ってくる。『春琴抄』のナレーションの仕事をしにきたのだ。
彼女は不倫中。そんな彼女の心の葛藤も織り交ぜながら話は進んでいく。
笈田氏は、晩年の佐助である。
彼が「こいさん」の事を語るのですが、恋心が胸に染みます。
又、彼はずっと舞台にいるのですが、「こいさん」が亡くなってからも、彼女の事を純に思い続ける、まるで修行僧のように神々しく存在するのです。
幼少の春琴は、人形。
深津さんと宮本さんが、操り、声は深津さん。
若き日の佐助はチョウソンハさん。
実は、私、なぜ『春琴抄』に思い入れが強いのかというと、山口百恵さんの大ファンであったという事+高校時代、放送コンクール朗読部門で『春琴抄』を読んだのだ
青春の思い出なのだ
我ながら、なかなかの所まで創り上げたのだが、一番出来が良かったのは、最終の放送部での発表会、本番はあまりの緊張に思い切り滑りまして、見事予選で落っこちました
んま。ただ、それ以来、ン十年読んでなかったわけでしてね。
気がついたのだ。
あの頃にはわからなかった初心な私。
あの佐助さんと春琴さんって、完璧なるSMの関係な訳よね
でもね。チョウソンハさん演ずる佐助、幸せそうなんだ。
切ないくらいまっすぐに「こいさん」を愛してる、いや、慕ってる、いや崇拝してるんだね。
その、いたぶられてもまっすぐに彼女を想う表情とか、なんだか妙にエロティックだったなぁ~。
チョウソンハさんが、最近ブレイクなさってる理由がわかった気がしちゃった
そうそう、忘れてはならないのが、舞台の展開。
大きな装置はほとんどない。
畳が6畳、そして、竿みたいな棒を役者がパズルのように動かして、部屋や、襖、木や、廊下や色々な物を表現していく。(花組の衝立より、更に高度な動きを要すると見た、ヤラレタ!)
はっきり言って、あの動きを覚えるだけでも大変そうだ
春琴は成長し、佐助が彼女の身体の手入れをしてあげる所から、人形から人間(宮本さん)になる。でも、声は深津さんで、人間だけど人形として動かすのだ。
そして、最終的には、深津さんが今まで来ていた黒いスーツから、着物に着替えさせられ、春琴になる。(ここで佐助は高田さんになる)
そうそう。
小道具の一つに紙があるのだけれど、春琴が可愛がっていた鳥を空に放すシーンは紙をパラパラと使い、それがとってもステキなのでした。
その時の、深津さんの表情もすご~くキレイなのです
又、高田さんもとってもエロティックなんだねぇえ。
私にはSMの世界はわかりませんが、このお芝居を拝見する限りにおいては、こういった関係、理解できるかもです。。。
又、前回もそうでしたが、サイモン・マクバーニーの舞台では、映像を使う。
役者が持つ数枚もの紙の上に映像を映したり、バックに映像を映したり。でもそれがうまくマッチして良かったと思う。
物語に実に忠実に舞台は進むのだ。
でも、あの空間に存在するあの演劇は、そこにだけ造りえた『春琴抄』の世界なのだ。
ディズニーのミュージカル『ライオンキング』を初めて観た時、あのアニメがこうなっちゃうんだ!と衝撃を受けた。
そして、演出家のジュリー・テイモアが「この作品を観て、多くの子供達が『演出をする』ことに興味を持ってくれたら嬉しい」と言ったその言葉を思い出した。
今回の舞台、音、光、が印象的だった。
五感を刺激されたな~。
あの空間におけるすべての物が一つの物を創り上げてるんだな~って。
なんだか、心とか脳みそとか、マッサージされた感じだった
うん。
幸せ幸せ。
あ!
私、不勉強でお恥ずかしい。
初めてヨシ笈田さんを知りました。
最初は「このおじさまは何方?」って思ってましたが、最後は虜。
パンフレット拝見して、、、、
うわ~ん!会場で売ってたサイン入りの著書を買うべきでした~
迷ってらっしゃる方はぜひ!
ただ、結構チケット厳しいのかな?
今日も立見席も満杯でした
[美術] 松井るみ/マーラ・ヘンゼル
[照明] ポール・アンダーソン
[音響] ガレス・フライ
[映像] フィン・ロス
[衣裳] クリスティーナ・カニングハム
[出演] 深津絵里、チョウソンハ、ヨシ笈田/
立石凉子、宮本裕子、麻生花帆、望月康代、瑞木健太郎、高田惠篤/本條秀太郎(三味線)
http://setagaya-pt.jp/theater_info/2008/02/post_103.html
『エレファントバニッシュ』プレビュー初日を拝見したのは…
なななんと!
もう5年近く前だと知って、愕然
2,3年前かと思った~~~
時が経つのは早すぎるのだ
今回もプレビュー初日は1時間開演が遅れたそうだ。
さすがだ。
やってくれるぜ、サイモン(こらこら、友達かいっ)
前回が、サイモン・マクバニー初体験。
又、プレビュー、且つ初日であった。
題材が村上春樹、はい、何度読んでも私にはわからない題材でもあった。
今回は谷崎潤一郎、且つ私が高校生の頃の想い出溢れる『春琴抄』だったせいか、今回の方がすんなり物語に入って行けた気がする。
というより、スッポリ填まりました。
でもね。
前回は、「よくわからない世界」且つ「見たことのない世界」に圧倒されたとはいえ、(例えば、映像が多かったこと、堺さんが宙吊り?になってたりしたことエトセトラ)何がなんだかわからなかったけど面白かったの。
だから、今回も「絶対観に行く!」と楽しみにしてたのです。
大好きな深津絵里ちゃんご出演だし(実は、生深津絵里ちゃん、お初でした)。
ここから、思いっきりネタバレ行きます!
幕開け、そこには役者さん達が、イメージ的には『JFK』で駅でのシーンで男女が着てたような格好で一列に並ぶ。
そこでヨシ笈田さん演ずる老人が、「私事ですが・・・」と話しを始める。
その話し方が、ある意味とってもリアルっていうか、演技じゃないっていうか、たまたま素人さんが舞台に上がって身の上話しを始める感じなのだ。
彼が生まれたのは谷崎潤一郎が『春琴抄』を書いた昭和8年で・・・・・
彼は父親の塔婆を立てに墓場に来ている、、、、
というところから、『春琴』の話を追う男「私」(瑞木健太郎)が登場。
で。舞台はガラリと変わり、都内のあるラジオの収録スタジオに女性(立石さん)が入ってくる。『春琴抄』のナレーションの仕事をしにきたのだ。
彼女は不倫中。そんな彼女の心の葛藤も織り交ぜながら話は進んでいく。
笈田氏は、晩年の佐助である。
彼が「こいさん」の事を語るのですが、恋心が胸に染みます。
又、彼はずっと舞台にいるのですが、「こいさん」が亡くなってからも、彼女の事を純に思い続ける、まるで修行僧のように神々しく存在するのです。
幼少の春琴は、人形。
深津さんと宮本さんが、操り、声は深津さん。
若き日の佐助はチョウソンハさん。
実は、私、なぜ『春琴抄』に思い入れが強いのかというと、山口百恵さんの大ファンであったという事+高校時代、放送コンクール朗読部門で『春琴抄』を読んだのだ
青春の思い出なのだ
我ながら、なかなかの所まで創り上げたのだが、一番出来が良かったのは、最終の放送部での発表会、本番はあまりの緊張に思い切り滑りまして、見事予選で落っこちました
んま。ただ、それ以来、ン十年読んでなかったわけでしてね。
気がついたのだ。
あの頃にはわからなかった初心な私。
あの佐助さんと春琴さんって、完璧なるSMの関係な訳よね
でもね。チョウソンハさん演ずる佐助、幸せそうなんだ。
切ないくらいまっすぐに「こいさん」を愛してる、いや、慕ってる、いや崇拝してるんだね。
その、いたぶられてもまっすぐに彼女を想う表情とか、なんだか妙にエロティックだったなぁ~。
チョウソンハさんが、最近ブレイクなさってる理由がわかった気がしちゃった
そうそう、忘れてはならないのが、舞台の展開。
大きな装置はほとんどない。
畳が6畳、そして、竿みたいな棒を役者がパズルのように動かして、部屋や、襖、木や、廊下や色々な物を表現していく。(花組の衝立より、更に高度な動きを要すると見た、ヤラレタ!)
はっきり言って、あの動きを覚えるだけでも大変そうだ
春琴は成長し、佐助が彼女の身体の手入れをしてあげる所から、人形から人間(宮本さん)になる。でも、声は深津さんで、人間だけど人形として動かすのだ。
そして、最終的には、深津さんが今まで来ていた黒いスーツから、着物に着替えさせられ、春琴になる。(ここで佐助は高田さんになる)
そうそう。
小道具の一つに紙があるのだけれど、春琴が可愛がっていた鳥を空に放すシーンは紙をパラパラと使い、それがとってもステキなのでした。
その時の、深津さんの表情もすご~くキレイなのです
又、高田さんもとってもエロティックなんだねぇえ。
私にはSMの世界はわかりませんが、このお芝居を拝見する限りにおいては、こういった関係、理解できるかもです。。。
又、前回もそうでしたが、サイモン・マクバーニーの舞台では、映像を使う。
役者が持つ数枚もの紙の上に映像を映したり、バックに映像を映したり。でもそれがうまくマッチして良かったと思う。
物語に実に忠実に舞台は進むのだ。
でも、あの空間に存在するあの演劇は、そこにだけ造りえた『春琴抄』の世界なのだ。
ディズニーのミュージカル『ライオンキング』を初めて観た時、あのアニメがこうなっちゃうんだ!と衝撃を受けた。
そして、演出家のジュリー・テイモアが「この作品を観て、多くの子供達が『演出をする』ことに興味を持ってくれたら嬉しい」と言ったその言葉を思い出した。
今回の舞台、音、光、が印象的だった。
五感を刺激されたな~。
あの空間におけるすべての物が一つの物を創り上げてるんだな~って。
なんだか、心とか脳みそとか、マッサージされた感じだった
うん。
幸せ幸せ。
あ!
私、不勉強でお恥ずかしい。
初めてヨシ笈田さんを知りました。
最初は「このおじさまは何方?」って思ってましたが、最後は虜。
パンフレット拝見して、、、、
うわ~ん!会場で売ってたサイン入りの著書を買うべきでした~
迷ってらっしゃる方はぜひ!
ただ、結構チケット厳しいのかな?
今日も立見席も満杯でした