ツルナシコアゼガヤツリ〈蔓無し小畔蚊帳吊〉(カヤツリグサ科 カヤツリグサ属)
花期は8~11月。
叢生する高さ10~25cmの1年草。
葉は少数、稈より著しく短く、多くの無葉身の鞘に退化する。
花序は稈より長く、ほとんど複生、長さ5~10cm。
苞葉は1~2枚で、葉状、花序とほぼ同長。
花序枝は5~10個。小穂は5~8個掌状につく。
小穂は長楕円形、長さ3~8mm。15~40個の花がつく。
鱗片はやや疎につき、長楕円形、長さ約1mm。
紅褐色を帯び、中肋は短く突出して外反する。
痩果は長さ0.5mm、花柱は痩果とほぼ同長。柱頭は3個。
(岡山県カヤツリグサ科植物図譜(Ⅱ))
台上の広場を通り抜けながら、小穂が平らなヤツリグサを見つけました。
私が今まで確認しているカヤツリグサで一番近いのは、アゼガヤツリ。
たまたま一緒だった“秋吉台のやまんば”さんと、「でも、ちょっと違うよね」。
帰宅して調べても、手持ちの図鑑にはありません。
“秋吉台のやまんば”さんから電話で、
「顕微鏡で見たら柱頭が3個。ツルナシコアゼガヤツリが一番近いと思います」。
今日、顕微鏡で「柱頭3個」を見せていただいた後、ここへ撮影に来ました。
【葉は少数、稈より著しく短く、多くの無葉身の鞘に退化する】
06年9月28日 撮影
この草丈は15cmほどでした。
「ツルナシ」は、地下茎がないという意味です。
【上の画像を拡大しました― 苞葉は1~2枚で、葉状、花序とほぼ同長】
06年9月28日 撮影
【苞葉は1~2枚で、葉状、花序とほぼ同長】
06年9月28日 撮影
【花序枝は5~10個。小穂は5~8個掌状につく】
画像④ 06年9月28日 撮影
【画像④を拡大しました】
画像⑤ 06年9月28日 撮影
「小穂は長楕円形、長さ3~8mm。15~40個の花がつく。
鱗片はやや疎につき、長楕円形、長さ約1mm」
2個の柱頭(長さ0.5mmほど)は確認できます。
顕微鏡で見た時、定規をを置いてみたら、鱗片の長さは1.5mmほどでした。
【画像④を拡大しました】
画像⑥06年9月28日 撮影
画像④は、⑤の部分にピントを合わせて撮りましたので
⑥は、ピントがずれていますが、
右上に、「柱頭3個」が、かすかながら見えています。
* * * * *
まさか、この私が、一般の図鑑にはないカヤツリグサ科を見つけるなんて!
肉眼では見えない柱頭を求め、見当をつけては押したシャッターは39回。
それにつけても・・・実体顕微鏡が欲しいです。
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