とことん青春!

愛は憎しみより高く、理解は怒りより高く、平和は戦争より気高い。

BLOOD+ 3話感想  『はじまりの場所』

2005-10-23 17:18:45 | BLOOD+
今週は組合の全国大会があったので週休1日でしたが、とりあえずこれだけは見ましたよ(笑)。
3話感想。

◆記憶を失う小夜
少しずつあの日の事が消されていく
忘れてしまう



小夜が【最強の兵器】として生きる為には過去の記憶は必要無いという事なのかもしれません。
即ち、小夜を造った人間は小夜の覚醒時の記憶を失わせる事によって彼女の中に「人間」としての感性が芽生える事を防止しているのではないかと。

そう考えると、小夜を造った人間と赤い盾の誤算は小夜がジョージ達と1年間過ごした事によって「兵器」としての血(BLOOD)だけでなく「人間」としての感性も宿してしまったという事になるのでしょうね。

◆赤い盾とは
彼女の望まぬ事をした結末はベトナムで学習済みだ

と言うデヴィッドの言葉からも分かるように赤い盾はベトナム戦争時に小夜を無理矢理、覚醒させようとしたのでしょうね。
結果、翼手だけでなく一般人をも巻き込む大惨事に発展してしまった、と。
さしずめ、翼手を生み出したのが(前回の感想でも書いたように)米軍であり米軍と癒着した死の商人だとするならば、小夜を生み出したのは(ベトナム戦争時代から)米軍に対抗しようとしている組織という事になるのかもしれない。

人の業が生み出したもの。
それが、翼手であり小夜という事になるのでしょうかね。
覚醒した小夜と翼手の違いは人の姿をしているか否かという事に尽きる訳なのですから。

◆小夜の意思に委ねるジョージ
私、これからどうしたら良いの?

それは俺が出す答えじゃない
お前が決める事だ


【最強の兵器】として生まれてきたという変える事のできない【定め】に対してどう生きるかは自分次第だと言うジョージ。
無論、小夜がデヴィッドの下に帰る事を前提として話をしているのでしょうが、【これからどうするか決めるのはお前次第だ】と言う当たり、ジョージの中では【自分の娘として生きる選択肢もある】という事を暗に示したかったのかもしれません。

◆小夜は一人の「人間」であって大切な娘
ここから始まった…?

そうだ
沖縄に生きる宮城ジョージの娘としてだ
そして、今日また始まるんだ
お前が生きるべき明日がな

と、表面上では小夜に淡々と過去を語るジョージですが、小夜が翼手に襲われた場面では

小夜は俺の娘だ
俺の娘をやらせるか!

と、小夜を【最強の兵器】としてデヴィッドに託す事を割り切れていないんですよね。
ゆえに、例え小夜が【最強の兵器】として戦う道を進もうが、ジョージにとっては【一人の人間】であり【大切な娘】であるという事実に変わりは無いと思う次第です。

◆現実を突き付けるハジ
小夜 戦って

と、小夜の危機に突如現れ小夜に翼手を駆る為の剣を手渡すハジ。
前回の話を見ても、彼は小夜自身に進むべき道を選ばせようとしていると思っていたのですが、やはり彼は小夜の意思に任せていると思う次第。

小夜の命が危険な状態だったので小夜に戦うように言ってはいるが、翼手に立ち向かうジョージを止めようとした小夜を制止する当たり、小夜に戦いの現実を突き付けたいのでは、と感じ得ます。
つまり、【戦う道を拒めば大切な人を守れないが、それでもあなたは戦わないのですか?】と小夜に問掛けているようにも思える次第。

そして、【戦わなければ守りたいものを守れない】という現実を突き付けた上で小夜に(戦うか戦わないかの)道を選ばせたいのではないかと。

◆ジョージを守れなかった小夜
私、できない!
戦うなんてできない!

戦う事を拒んだ挙げ句、最も大切な人間であるジョージを守れなかった小夜。
傷付いたジョージを目の当たりにした彼女の心は大きく揺れ動いた事でしょう。

恐らく、彼女は今回の件を悔いて自らの意思で【最強の兵器】として生きるという修羅の道を進む事になるんだと思います。
大切な人を傷付けさせない為に。

そして、温かい家族に支えられて「人間」として生きた【過去の自分】と守りたいものを守る為に「兵器」として戦う自分を対比させ葛藤しながら、自身の進むべき未来を切り開いていく事になるのでは、と妄想する次第です。

以上、この作品は単なるグロテスクアニメではないという事が理解できた3話感想でした。

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