Akatsuki庵

後活(アトカツ)中!

「かな」の美と早蕨の茶事

2012年03月26日 00時00分09秒 | 美術館・博物館etc.
春季特別展「かな」の美」野村美術館 サイト 6月10日(日)まで
 ※地階展示室 【前期】 早蕨の茶事 4 月 22 日(日)まで

正直なところ、平安時代の仮名文字はよくわからない
お茶会や茶事にお邪魔して、掛け物で拝見みても、まず読めない
展覧会の展示は見てはいるけれど、炭が薄くて文字さえ判読できない歌切はほとんどスルー
字がわりに大きくて見やすいものも、「筆跡が美しいな」しかわからない

つい最近、他人様のblogを読んでいて、「伝○○○筆」というのはお約束みたいなもので、本当に○○○が書いたわけではない。
とゆー衝撃的なことを知って愕然としたくらい
「伝」となくても、真筆かどうかはけっこーアヤシイもんだとマジメに考えたら思うんだけどネ。

ということで、京都旅行の訪問先は一応「野村美術館」はリストアップしていたものの、
「今回はパスしようかなー」と思っていた

が、直前にサイトを確認すると地階では茶道具が展示されているではないか
しかも、以前から見たいと思っていた仁清の長肩衝茶入が出ている
で、行くことにした。

まず、1階から。(桜の時期にはまだ早いのに、そこそこお客さん入ってた)
目録に添って、一番奥から。
伝嵯峨天皇室の飯室筆は仮名じゃなくて漢字だー

藤原俊成って、1124-1204に生きたヒトだったのねぇ。
平家物語から鎌倉幕府の初期だったんだなぁ。
と、どうでもよいことを思う。

茶道に関係するところ辺りで少し反応
後水尾天皇筆の落葉霜懐紙はシンプルでいい。
松花堂昭乗筆の熊野類懐紙写は「わかんないけど、いい」(←とメモが書いてある

中央の小堀遠州・松花堂昭乗両筆の百人一首帖もよかった。
百人一首はさすがに“読める”し、わかるし
ノートみたいな昔の手帳みたいな感じで、その媒体もよいなと思った。

となりの後西天皇筆の百人一首帖もモノもいいけど、納めてある蒔絵の箱がよかった。

小間のところは茶道具。
胡銅の立鼓花入は先日見た黄瀬戸の立鼓を思い出させる。(こちらが“本歌”なんだろうね)
芦屋の肩衝釜の小さいこと。でも、形が面白い。
仁清の薩摩写の茶入も印象に残った。

そして、地階へ。
ペーパーの目録がないので、殴り書きで写す
夢窓疎石筆の墨跡と南宋の砧青磁香炉の大きさに「おっ」と思い、
江戸時代の天命霰釜に注目。霰は羽落から上のみ、僅かに円盤形。真塗の炉縁が合わせてあった。

春だからね、柳桜の蒔絵が施されている大棗、隅田川の香合、抱一の下絵に羊遊斎が蒔絵を描いた蕨の蒔絵膳とお椀。
お椀は使い込まれていて内側が変色していた。(先生のところのお椀もこんな感じだったなぁ)

ノンコウの赤楽の灰器とか宗入の黒楽燗鍋、一入の赤楽(茶碗?)
古添付の水指は蓋を開けた内側に桜が描かれている。(←以前見た記憶あり)
唐物の炭取もよかったな。口が○で底が□。

そして仁清の長肩衝の茶入「御存命」は土筆を連想させる。

まぁまぁ。いい感じじゃないと満足

後期は「釜-炉縁・風炉とともに-」 4月24 日(火)~6月10日(日)かぁ。
来れたら来よう。

ちなみに次回展覧会は
『茶碗名品展(仮称)』
【前期】9 月8日(土) ~ 10 月21日(日)、【後期】10 月23日(火) ~ 12 月9日(日)
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 2008年10月『開館25周年記念 館蔵名品展(前期)』
 2008年5月 『高麗茶碗への挑戦』
 2007年11月 『懐石のうつわ』展

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