いつか英国日記

英国を中心とした靴、鞄、時計、その他ファッションに関するブログ

Tom Jamesスーツの仮縫い

2012-11-25 06:48:40 | スーツ
冒頭の写真
7月にオーダーしたTom Jamesのスーツの仮縫いの為に
NYからKen Aokiさんが来日してくれました。

初めて作るスーツはどんな出来か
ドキドキしますよね。
今回のスーツの仕様です。

まずは生地ですが
Holland & Sherryのカシミア混のフランネルです。
柄はネイヴィーチョークストライプ。
スーツはシングルの3Pです。
トラウザースは勿論ブレイシーズ仕様。
その他特徴的なのは
上着がターンナップカフというところでしょうか。

実際に出来上がったスーツは仮縫いというより
より完成度が高い中縫いのような出来上がりでした。
実際にスーツを手に取ってみて
最初に感じたのは生地と仕立ての良さです。
とても柔らかく、そして控えめな光沢のある
ラグジュアリーな感じの生地。
柔らかく軽い感じですが
立体的で構築的なパターンで仕立てられています。



さて早速試着してみます。

まずはウェストコートとトラウザースです。
今回、ウェストコートは背中がキュプラではなく
フロントと同じ生地を使う仕様にしました。
トラウザースとウェストコートの
ストライプの柄合わせが完璧ですね~。



フィティングもピッタリで
このまま仕上げてもらって良さそうな出来上がりです。

さて、上着です。
サイズ感は良いと思います。



ただ、袖を通す瞬間から
ちょっと違和感を感じたのは
アームホール周り。
腕を上げると身頃全体が
上がってしまう感覚があるので
Kenさんに修正をお願いしました。
正直これは修正可能なのかな~?と思いましたが
大丈夫との事ですので
お任せしたいと思います。
Kenさんの1着目から完璧を目指す姿勢、流石です。

今回の仮縫いでも
Tom Jamesの完成度の高さは充分感じられましたので
次回のフィティングを愉しみにしたいと思います。

スーツはある意味
出来上がるこの過程が一番愉しいですね。



ADJUSTABLE COSTUME

2012-11-24 07:36:14 | その他
小高氏が企画、運営、販売展開している
ADJUSTABLE COUSTUME。

小高氏とは色々なイヴェントで
お会いする機会が増え
先日もADJUSTABLE COUSTUMEの
2013年春夏モデルの展示会に
お邪魔しました。

その中でとても気になったのは
「スーツの百科事典」でもおなじみ
服飾評論家の出石尚三氏とのコラボレーションによる
ロイヤルネイヴィーマリーンジャケット。
ダブルブレステッドの8つボタンのジャケットです。

このままの状態でOLD HATのようなアンティークショップで
販売していてもおかしくないような雰囲気。



ボタンは実際にアンティークの物が使われているとの事。
これはカッコいいですね~。

冬物はどんな物があるのか
確認してみると
何とドネガルツイードのVITOジャケット。



ドネガルツイード。
アイルランドのドニゴール地方の手紡ぎ手織りのツイード。
ビスポークテーラーなどでは扱うところもありますが
既製品として店頭に並ぶ事は
まずないと思います。

ゴットファーザーにインスパイアされた
VITOジャケット。
しかもドネガルツイード。
まるでビスポークの世界ですね。

これらの商品は基本的には既製品での展開。
私も他のジャケットを試着しましたが
かなり細身のパターンです。

もし今後パターンオーダーが出来るなら
是非お願いしたいところです。

ADJUSTABLE COUSTUME
サーティーズ的なクラシックな装いが愉しめる
貴重なブランドです。

今後の展開に注目したいと思います。


キューバの夜は、、、

2012-11-18 06:39:02 | その他
キューバ
思い浮かぶのはハバナ
リネンの3Pにパナマ帽
そして葉巻、、、

ヒュミドールケースが収納ケースという
クエルボ イ ソブリノスという腕時計も有名。

キューバ
いずれにしてもリゾートのイメージ
そしてラテンのパッション。

そんなキューバに触れる機会が先日あった。

村上龍がプロデュースする
「RYU'S Latin NIGHT 2012」
ダイナースクラブとの協賛。



出演するのはTANIA vs HAILA with CUBAN ALLSTARS。

「ティンバの女王」タニア・パントーハ
そして「キューバの歌姫」ハイラ・モンピエが競演するという
豪華な顔ぶれ。
このお二人、かの地ハバナではカール・マルクス劇場を
満杯にするスーパースター。

会場は冒頭の写真の六本木STB139。

会場につくと既に大勢の方が。
カジュアルな服装の若者もいるが
大多数はドレスアップした大人が多い。

食事とお酒も十分用意され
なかなか快適な空間。
ドレスの装いの女性の方もいて
ちょっと気になる、、、

そして定刻になり村上龍氏の登場。
何でも20年以上も続いているイヴェントとのこと。

CUBAN ALLSTARSの演奏が始まり
バラードから幕が開けた。
正に歌姫といえる艶やかで美しいハイラの歌声
そして非常に高度な演奏レヴェル。

そのまま、バラードから
ラテンのパッション溢れる熱い音楽に。



そして会場はいつしか
ダンスホールに変貌。
恥ずかしいのも最初だけ。
何十年ぶりかに踊りました。

先ほどのドレスの装いの女性は常連なのか
男性にリードされながら
セミプロ並みのダンスを披露。

う~ん、ダンスもやはり男の嗜み。
密かに訓練しておこう、、、

しかし、愉しかった。
こんな夜もたまにはいい。

帰り際に頂いたラテンナイトの余韻が味わえるCD
そしてラム酒のHavana Club。

今宵、オンザロックで頂く事にしよう。




Tweed Walk & Ride Kobe 2012

2012-11-17 07:26:48 | その他
去る11月11日 
エシカル・サイクル・オーガニゼーションそして
神戸ブランメル倶楽部、ザ・ウールマーク・カンパニー の
コラボレーションによる
Tweed Walk & Ride Kobe 2012が開催されました。

従来のツイード ア ウォークに対し
今回はツイードランとの組み合わせにより
規模のとても大きなイヴェントとなりました。

会場の神戸朝日ホールには
思い思いのツイードを中心とした装いの
素敵な男女が集まりました。


神戸ブランメル倶楽部HPより

スタッフの方も勿論
ツイードの装いです。

神戸ブランメル倶楽部HPより

女性のツイード姿
中々見かけないのですが
こうしてみると、とてもステキですね~。
こういった装いの方が増えると
又、街の雰囲気も変わって良いのではと思います。

当日は非常に凝った
カスタムされた自転車が多数集まりました。
何とこの日に合わせオーダーされた方もいるとか。


神戸ブランメル倶楽部HPより

気合いが入ってます。
恐らくビスポークスーツと同等の価格
場合によってはその倍位のものもあるとか。
こちらも奥が深そうな世界ですね。

当日は生憎の雨で
ツイードランによるスタンプラリーは中止となりましたが
機能的で美しい自転車は見るだけでも充分愉しめました。

そして夜はいつものザ・チャータードスクエアで
アフターパーティが開かれました。

こちらも大変大勢の方が参加。
皆さん、とってもこだわった装いの方ばかり。



そして、関西在住の気の置けない方々と
半年ぶりにお会い出来
とても盛り上がったのは言うまでもありません。

「由美式整美体操」で有名な
由美さんにもお会い出来ました。
相変わらず素晴らしいプロポーション。

私も入門するかな、、、



この日は実は懇親のパーティーだけでなく
もうひとつ大きなイヴェントがありました。
そちらについては改めて
ご紹介したいと思います。

そしてアフターパーティーの後は
ザ・バタクハウスカット カスタマーメンバー
及びK部店長と
いつもの神戸の会員制Barへと繰り出したのでした、、、

神戸ブランメル倶楽部の主催者の方々
そして関西のお友達の皆さん
とても充実した愉しい一日でした。
ありがとうございました。



ブリティッシュウォーム

2012-11-04 05:52:25 | コート
ブリティッシュウォーム
今、仲間内でちょっと話題のコートです。

冒頭の写真、歴史的なヤルタ会談の写真。
チャーチル首相が着用しているのが
正にブリティッシュウォームです。

実は昨年、鎌倉大佛茶廊のオーナーN氏が
ブリティッシュウォームをFacebookで
アップしているのを拝見し
かっこいいな~と思い
色々なお店を回りました。

ブリティッシュウォーム
国内で見つけるのは難しい事がわかりました。
OLDHATとかに行けばあるかもしれませんが
やはり新品が欲しいとなると
英国に行くか個人輸入するしか
手段がなさそうです。

そこへブランメル倶楽部でも
親しくさせていただいている
和光のK岡氏から
今年のFWからクロンビーのコートの扱いを
始めましたとのご連絡。

CROMBIE
スコットランドのミルからスタートした
1805年創業の老舗メーカー。

チェスターフィールドコートの生地に
クロンビー社の生地が使われていた事から
チェスターフィールドコートの通称として
使われるようになったクロンビーコート。

そして、早速、和光4階に突撃。
実は1階に入った事はありますが
4階に上がったのは初めてでした。
和光というと敷居が高いイメーイでしたが
優しくK岡さんにお出迎えいただきました。

そして実際に拝見したクロンビーのコート
正確にはブリティッシュウォームではなく
グレイトコート。
用意されていた色はグレー。



かっこいい、、、
6つボタン大きな襟
ドレープしたライン
エポレットに
ターンナップの袖。

そしてバックスタイル。



インバーテッドプリーツに
バックベルト。理想的なスタイルですね~。

色は違いますが着用するとこんなイメージです。



生地が凄いです。
正に一部のビスポークテーラーでないと
今は扱っていないような、かなり厚手の生地。
時代と全く逆行した
持っただけでずっしり重い
正に男のコートです。

価格はイギリスからの送料+関税を付加した程度の
価格設定でしたのでとてもリーズナブルだと思います。
但し、今期は既に36サイズが1着のみとの事ですので
気になる方は和光にお問い合わせ下さい。

私も着用してみましたが
かなり細めの作りです。
標準的な体型の方なら合うと思います。
私には細すぎるので、結局ビスポークなのかな~、、、

コートはもういらないはずなのに
欲しいコートがまた1着増えてしまいました。
クローゼットに是非加えたい1着ですね。

<お知らせ>
来週はツイード・ウォーク&ライド神戸 2012
参加する為、ブログはお休み致します。
ご了承下さい。


定期エイジングレポート その2

2012-11-03 06:57:26 | 
さて、先週の続き
鞄のエイジングレポートです。

まずは万双のダレスバッグから。
軽く乾拭きし、まずは気になる部分を補修。

色落ちしている
ストラップ部分。



サフィールの靴クリームを
塗り込んでおきます。



そしてぶつけられたりして
痛んだコバ部分。
ここで冒頭の写真のコバインキを使用します。
このコバインキ、元々は靴用です。
コバインキが乾いたら
ワックスを塗っておきます。
勿論これも靴用。同色の茶色の物がいいですね。



さて、一通り補修が出来たら
いよいよダレスバック本体のメンテに入っていきます。
ホワイトハウスコックスのブライドルレザーフードを
指で丁寧に塗っていきます。
結構、根気がいる作業です。
全て塗り終わったら、ブラシを使って縦と横に
交互にブラッシング。
ムラが出ないようにします。



そして一晩放置プレーです。
さて、じっくりレザーフードが染み込んだところで
ひたすら丹念に乾拭き。

そしてジャーン!
とても奇麗になりました。
新品とは又違う趣です。
どなたかが、革製品は新品の時はまだ半製品で
使われる事によって、完成すると言っていましたが
正にその通りですね。



そして裏も鈍く光っています。



後は次のメンテまで
時々乾拭きするだけで充分です。
すでにヴィンテージな趣が出ている
と思うのは私だけでしょうか、、、

さて、ついでに一番酷使されている
雨専用鞄もレポートしておきます。

こちらも色落ちしたハンドル部分の付け根を
コバインキで補修。



思いっきり痛んでいるコバ部分も
コバインキを塗り込みます。
その後は先程と同じようにワックスを塗っておきます。



鞄本体は先週お伝えした
コルニルのディアマンテクリームを
柔らかい布で塗っていきます。
比較的直ぐに乾くのでその後は
乾拭き。これも簡単に拭き取れます。

その後、雨対策として
同じくコロニルのプレミアムプロテクトをスプレー。



これが乾いたところで、拭き取りをして完成です。



さて、これから又、1年間
この鞄達と一緒に頑張っていきたいと思います。