いつか英国日記

英国を中心とした靴、鞄、時計、その他ファッションに関するブログ

ゲイリー・クーパー

2012-01-29 06:43:34 | その他
ゲイリー・クーパー
一般的には西部劇映画「真昼の決闘」で有名な
ハリウッドスター。
このイメージが一番強いと思います。

私もそうでしたが
銀座のアトリエにこの本が合ったのを見て
これはただ事ではないと思い
早速取り寄せた次第です。

タイトルの「Enduring Style」に示されるように
とてもクラシックな装いを確立していた事が
この写真集を見れば一目瞭然です。

この写真集はプレス向けではなく
ゲイリー・クーパーのプライベートな写真を中心に
展開されていますので
彼の日常でのスタイルがわかります。

例えば船上でのこの1枚。



まるでフランスの服飾雑誌「ADAM」から
抜け出てきた様な装いです。

キャンプションには1932年のアフリカ旅行での
スナップとあります。

ゲイリー・クーパーは英国の老舗テーラー
アンダーソン&シェパードで好んで誂えていたので
この1着もその可能性が高いと思います。

「後ろ姿だけで女性を魅了する」と言われた大スター。
そのリラックスしたプラベートな写真を満載した
この写真集。

オンもオフも彼のエレガントな装いが
大変参考になる、素晴らしい写真集です。

映画ファンの方も
服飾好きの方も、手に取って欲しい1冊だと思います。






サンタ・マリア・ノヴェッラ ゴールドマスク

2012-01-28 07:35:20 | その他
香水は数々あれど
一番好きな物は何?

こう問われれば
英国でもなくフランスでもなく
ましてアメリカでは絶対あり得ない、、、

そうイタリアの
サンタマリアノヴェッラと答えます。

サンタマリアノヴェッラ
このブログにも度々登場する
世界最古の薬局です。
メディチ家で有名な
フィレンツェを発祥の地とし
ドミニコ修道会の教義「癒し」為の
ツールとして生まれました。

サンタマリアヴェッラには
ミルクソープやアルメニアペーパーなど
数々のプロダクトがありますが
その中でも天然の香料をベースとした
オーデコロンは秀逸だと思います。

そして私が一番好きな香りの
ゴールドマスク。
ムスクをベースとしながらも
ソープのような香りがするオーデコロンです。

実は私の大阪の友人
N園さんがイタリア最大の
服飾の展示会「ピッティ・ウォモ」に
プライベート出張すると聞き
お願いした次第。

イタリア
いつかは自分で行ってみたいですね。

N園さん、ありがとうございました。





ハケットのポケットスクエア

2012-01-22 07:24:07 | その他
ハケット ロンドンのポケットスクエアです。
昨年購入したもの。

ハケットのスクエアというと
1枚を正方形に4分割し
4色のカラーを割り当てるシルクのモノが
有名ですが、こちらのポケットスクエアは
最もオーソドックスな柄の組み合わせです。



グリーンを中心色に黄色い小紋が入った柄を
スカイブルーと紫で囲った構成となっています。

そして素材はコットン。
あるいはシルクが入っているかもしれませんが
質感は限りなくコットンに感じます。

シルク素材だと
柔らかい感じが出て
クラッシュドパフで挿すのも美しいですが
コットンのような素材だと
キッチリした挿し方の方が
良いと思います。

TVフォールドでスカイブルーと紫の濃い部分を見せてもイイですが



スリーピークスにして挿すのも面白いと思います。



ADAMを思い出す様な
グリーン系のドレスシャツをお持ちの方は
この中心部が見えるようなアレンジで
挿されるとエレガントだと思います。



当たり前ですがポケットスクエアは
単独では成立しませんので
ドレスシャツの色に合わせるか
単独色で全体のバランスを見ながら
色を合わせるといいと思います。
シックなスーツに差し色的な使い方も
ありだと思いますよ。

持っているポケットスクエアの99%は
シルクですが、こういった質感の
ポケットスクエアもたまにはいいですね。


ドレスシャツ ひとつの理想のカタチ

2012-01-21 06:56:02 | ドレスシャツ
冒頭の写真
私がライラック病盛りの時に梅田店でオーダーした
バタクハウスカットのドレスシャツです。

元々バタクハウスカットが
ドレスシャツの既製品を展開している時から
(現在はドレスシャツの既製品はありません)
ここのシャツはとてもイイと思っていました。

それはやはり着心地
そして最も私が好きなのは
このワイドスプレッドのカラーの角度と形です。
ひとつのドレスシャツの
理想の形だと思います。
特に英国的な装いの時は
このカラーがぴたりとハマります。

生地は国産120双の物で
とても滑らかな質感。



生地の耳の部分を見ると
いかにも柔らかそうな生地だというのが
分かると思います。
そして縫製。
このシャツがとても立体的に作られているというのは
アイロンをかけると良く分かります。

はっきり言って
アイロンをかけるのがとても難しい。
その上120双ですので皺無くビシッと仕上げるのは
至難の技です。
でも、逆に言えば
それだけこのシャツが手間をかけて
作られている証拠だと思います。

こういったシャツが何枚かあると
スーツが映える
よりクラシックな装いになり
イイと思います。

さて、ここで嬉しいお知らせ。

あの梅田店のK部さんが
丸の内店に異動になりました!



伊勢丹時代にお世話になった方も
多いのではないでしょうか?
だじゃれ連発は健在ですよ~。

私の事務所からは
バタクハウスカット丸の内店は
徒歩5分。

飲みの機会が益々増えそうです。



懐中時計その2

2012-01-15 07:05:11 | 時計
さて昨日の続きです。
アメリカ製の懐中時計。

実はこのブログをご覧いただいている
TASSYさんから懐中時計を買うなら
オススメの時計屋さんがあるとのご紹介を
頂きました。

吉祥寺にあるマサズ パスタイムです。

実は冒頭の写真は
そちらで扱っている懐中時計のひとつです。

早速ホームページを拝見させていただきましたが
扱っている懐中時計の質の高さ
そして詳細な解説が掲載さているホームページの内容
そしてそこから伺い知れる
技術力の高さに大変感銘しました。

アメリカの懐中時計
冒頭の写真はハワードのモノ。
ハワードはオールドハワードと
1902年以降のキーストンハワードに
分類されますが
冒頭の写真のモデルは
キーストンハワード
1915年のレイルロードモデルのシリーズ0。
23石の最上級の懐中時計のひとつです。



100年以上も前のモデルでありながら
正しい整備を行えば
日差10秒以内とのことです。

こちらパスタイムで販売されている時計は
全て整備され1年の保証がつきますので
安心して購入出来ると思います。

そしてこちらは同じパスタイムで販売されている
ハミルトンのモデル。



1922年の最高級機920の懐中時計。
同じく23石のモデルです。

その他にも
エルジン、アメリカンウォルサム
ハンプデン、イリノイなどがありますが
ご興味のある方はパスタイムの講座
ご覧いただればと思います。

さて、こうなれば
百聞は一見にしかず。
早速パスタイムに突撃することに。

さて、どうなることやら。

続きは又、改めて。



懐中時計について

2012-01-14 07:46:52 | 時計
高らかにVサインをする
英国チャーチル首相。
とてもダンディでそして
一流品好みで知られたチャーチル首相。

ホンブルグハットに
ディレクターズスーツ。
ボウタイにドレスシャツの袖にはカフリンクス。
胸ポケットには白のチーフ。
そしてステッキ。
完璧なまでのクラシックな装いですが
実は注目したいのは
ウェストコートのチェーンです。

これは明らかに懐中時計が繋がれたチェーン。

下の写真はチャーチル首相が
30歳の時の写真。



同じタイプのあるいは同じ物かも?しれない
チェーンがウエストコートにかかっています。

そう、やはりクラシックな3Pに懐中時計というのは
ひとつのスタイルなんだなと
今更ながら気付きました。

懐中時計、最近これを使っている方は
ほとんどいらしゃらないのではないでしょうか?
私の知る限りでは
このブログの熱心な読者であり
又、友人でもある「かいしん」さん位、、、

こうなると、懐中時計が気になってしょうがないという
困った気質がムクムクと頭をもたげてきます。

そこで早速リサーチ開始。
まず一般的に時計というと腕時計。
高級な物は、ほとんどがスイス製です。

懐中時計で調べてみると
例えばこちら。

1755年創業のヴァシュロン・コンスタンタン。
パッテク、オーデマ・ピゲと並んで
世界3大高級時計と言われています。



端正な顔立ちですね。
とてもオーソドックスなイメージです。

そしてこちらは1860年創業のショパール。



こちらは比較的新しいモデル。
ショパールと言えば時計の機能だけでなく
宝飾品としてのイメージも強いですが
こちらはいたってシンプルですね。

そして1846年創業の高級時計のユリス・ナルダン。
隕石を使ったプラネタリウム・コペルニクスは
話題になりましたね。



こちらは針の形も凝ったもの。
カッコいいですね~。

そして1867年創業のロンジンの懐中時計。



今はムーブメントが汎用の物になり
昔の面影を見る事も出来ませんが
私達が子供の頃といえば
ロンジンはとても高級な時計という
イメージでした。

そして、これらの時計に下のようなタイプの
チェーンをすればチャーチルの
ウェストコート両側にかかる
懐中時計スタイルとなる訳です。



う~ん
いよいよ懐中時計が欲しくなってきました。

今回ご紹介したものは全てスイス製。
しかし実はスイス製だけでなく
アメリカで鉄道が張り巡らされた時代に
黄金期を迎えた懐中時計がいくつかあるとの
ご指摘を受けました。

う~ん、気になりますね~。
続きは又、次回に。


The New English Dandy

2012-01-08 06:49:52 | その他
The New English Dandy
この本、ご存知でしょうか?

ベルンハルト・レッツェルのGETLEMANや
アラン・フラッサーのDRESSING THE MANは知っていても
この本は知らない方も多いのでは。

表紙のイメージだと
クラシックなスーツ好きの方は
食指が伸びないかもしれません。

しかしこの本、実際は
クラシック好きも唸らせる内容となっています。

ロンドンを中心に活躍している
テイラーやクリエーターを中心とした
写真が多く掲載されています。

やはり最初に見てしまうのは
「The Gentleman」の章。
自宅でのNike Foulkes氏の写真
カッコいいですね~。
ツイードの3Pにブルーのチェックのシャツが
いかにも英国らしさを感じさせます。

そして右の写真。
クロコの細身ラストの
ロファーもイイですね。

ロングホーズの色が水色。
通常は英国というと
ネイヴィー以外の色はあり得ない
というのが一般的ですが
こういったコーディネイトもステキですね。
思わず総帥の「靴下は足元のタイである」という
言葉を思い出しました。

そしてちらっと見える懐中時計のチェーンが
気になります。
やはり3Pでは懐中時計か、、、



確か、THE TRENCH BOOK
彼の著書ですね。

そして目を惹くのは
「Celebrity Tailor」の章。

特にSoho Londonで撮影した
モダンテーラリングの旗手
Mark Powellを身に纏ったこの2枚。



左がアーティストのChristos Toledo
そして右がミュージシャンのKevin Nolan。
二人ともコンビネーションのシューズを履いています。

特に左のボーター所謂カンカン帽を被った写真
段返り3つボタンでかなり特徴的なピークドラペルです。
タイとトラウザースにかかっている
チェーンがアクセントとなって
New English Dandyのイメージとマッチします。

その他にも
モデルやタレントの写真も掲載されていて
かなり興味深い本です。

入手も比較的容易ですので
服飾好きの方は
お手元に置かれては
いかがでしょうか。


ルイス島のセーター

2012-01-07 06:23:49 | カジュアル
スコットランド西部
アウター・ヘブリディーズ諸島の最も大きな島ルイス島。
ここで織られるハリスツイードは
このブログでも何回か登場していますが
そのハリスツイードが織られる毛糸を使って
編んでもらったセーターです。

こちらが原毛。



冒頭の写真だと本当の色が出ていませんが
こちらが最も実際の色合いに近いと思います。

編んでいただいたのは
ハリス島BARVASのアンジェラさんという
年配の女性の方。
タグにもお名前が入っていますね。



実はこのセーター
最近親しくしてもらっている
T原さん経由でオーダーしたモノです。
T原さんはプロも驚く英国通の方で
スーツやジャケット、靴などを
直接英国に行き、ビスポークされている
趣味人の方。
最近はヨークシャーに行かれたとの事です。

さて、そのセーターですが
色目と編み目がもっと分かるのは
下の写真ですが、リブ編みで色は鮮やかな
パープルです。



かなり厚手でこれ1枚着れば
東京では大丈夫ではないかと思う程の
保温性です。
重さを量ってみたところ
何と900gありました。
かなりの目付ですね~。

そして袖口。
しっかり丁寧に編み込まれています。



ネック周りと袖付け部分。



襟はクルーネック
袖はラグラン状に編まれています。
そのせいか、とても着やすく
厚手にもかかわらず
とても動きやすいです。
ネック部分には襟が伸びないよう
補強の糸が入っています。

さて、このセーター
オーダーの際、ポイントとなる部分を
自分で採寸します。
一番良いのは、お気に入りのセーターを
基準に+ーしていくと
失敗する可能性が低いです。

そして今回のセーターも
着てみるまでは不安でしたが
サイズはピッタリでした。

さて、このセーターなら
真冬はこの上に直接アウターでイイと思います。

コーディネイトとしては
合わせるトラウザースは
コーデュロイ又はモールスキン。
アウターはブルゾン系もイイですが
カバートコートとかでもイイと思います。
靴はスエードチャッカかな、、、

このセーター
来冬も是非お願いしたいと思います。

T原さん
ありがとうございました。


明けましておめでとうございます。

2012-01-01 00:13:31 | その他


明けまして、おめでとうございます。
いつもブログをご覧いただき
ありがとうございます。

昨年は震災など色々な出来事がありましたが
今年は必ず良い方向に向かっていくと
信じています。

そして私自身も
新たな道をを切り開いていきます。
きっとその先には明るい未来があると信じて。

どうか皆さんにとって
今年が幸多き1年でありますように。

どうか本年も宜しくお願い申し上げます。

「いつか英国日記」
 ブログオーナー らみい