アジアと小松

アジアの人々との友好関係を築くために、日本の戦争責任と小松基地の問題について発信します。
小松基地問題研究会

図書館の不自由宣言

2020年06月14日 | 読書
図書館の不自由宣言

 日本図書館協会が、コロナウイス問題を理由に、図書館利用者の名簿作成方針を打ち出した。最も敏感に、言論統制をチェックしなければならない機関が、率先して言論統制の機関に化そうとしている。すでに、石川県立図書館を管轄する石川県教育委員会で検討会議も開かないで、県立図書館を40日間にわたって閉館したことに、異を唱えてきたが、来館者名簿の作成については、かろうじて踏みとどまっていることに、図書館労働者の奮闘に感謝したい。(6/12「北陸中日」参照)

 だが、6月9日に、「金沢うみみらい図書館」を訪問したときは、入館の自由が確保されていたが、14日に訪問したところ、「名前を書け」という。

 館員に理由を尋ねると、コロナ感染が起きたら、保健所に知らせるという。「図書館の自由宣言」を知っているか、来館者名簿を他の行政機関に渡してはならないと書いてあるでしょうと、詰め寄っても、「図書館協会の指示だから」と居直る。

 しかし新聞記事では、図書館協会は「各図書館の判断に任せる」と言っているではないかと、重ねて言ってもらちがあかず、もちろん名前は書かず、玄関先で借り出し手続きをして帰ってきた。

 まさに、今回はコロナウイルス対策が理由だが、この先は国難を理由にして、閲覧制限・情報の他機関(警察)への提供へと道を開こうとしている。今こそ、図書館労働者の感性が問われている。

 この間、表現者と戦争をテーマにして学んできたが、このテーマは遠い先の話ではなく、意外と間近に迫っている問題なのではないかと感じている。


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