進化する魂

フリートーク
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今一度、AKB48総選挙について語ろう

2011-05-31 16:32:29 | AKB48
先週から長々と総選挙絡みのネタについて語ってきたが、ここで問題を整理する意味で、今一度、そもそも「総選挙とは何か?」という点について議論してみたい。
現状認識がズレていないかを再確認しておくことが、議論を混乱させないためにも重要だ。
(過去のエントリと似たような内容になるのはご了承頂きたい。)

これは主催者にインタビューしたわけではないので、あくまで私の妄想なのだが、おそらく総選挙の当初の目的は「どのメンバーがファンにどのくらい支持されているのかを明らかにするもの」であったと思う。
(インタビューしたところで人によって意見が変わるだろうし本音を語ってくれるとも限らない。インタビューアーの力量次第ではあるが・・)
選抜プロセスを総選挙という形で公開し、ファンに対する透明性を向上させる狙いがあった。
ファンにより近い位置にいるアイドルを印象づけるために。

その上で、どうせやるならば「年に1度のお祭り」的な位置づけにして、メンバーやファン、ビジネスサイドら全てのステークホルダーを巻き込んで盛り上げていくAKB48最大のイベントにしたのではないか。
メンバー間に競争意識を芽生えさせ質の底上げを図るだけでなく、広報戦略も兼ねている。
一挙両得的なコンセプトであったに違いない。

コンセプトとしては正しいと思う。
問題は、そのコンセプトを実現する戦略がよく練られているかということである。
次は、その点について考える。

コンセプトの実現には、実にシンプルな方法が用いられている。
総選挙における投票権をCDパッケージ1枚につき1つ付与したのだ。
日本の国政選挙なら条件によらず成人一人一票がルールだが、AKB48の総選挙はCDパッケージを購入すれば年齢制限もなく誰でも、そして購入数分だけ権利を手にすることができる。

主催者側がCDパッケージを利用した最も大きな理由は、管理コストの小ささだと私は考えている。
総選挙をやるにも、大規模になればなるほどコストがかかる。
このコストをどこから捻出するかだが、慈善事業ではないので、投票権を有料にするのが合理的であろう。
しかし、ダウンロードコンテンツに投票権を与えるには新しいシステムを構築しなければならない(ハッキングに対応するとなると運用コストが大きい)し、ライブやコンサートに参加した人に与えるやり方だと、全国のファン全員に投票権を与えることができない。

最も安上がりなのは、CDパッケージに投票券を付与する方法である。
これならば、既存の仕組みを応用する形で、簡単に実現可能になる。
CDパッケージの製造も、流通も、全てレガシーシステムを利用できる。
(しかも、CD製造もCD販売も、全て右肩下がりのレガシーだ。)


ちなみに、投票方法は下記。
初回限定版に、全国握手会券と総選挙の投票券が入っており、総選挙に投票する場合は、投票券に記載されているシリアルナンバーを、携帯かパソコンに打ち込んで投票する。
初回限定版のみなのは、総選挙期間が決まっているからで、ゆえに品不足による混乱をさける為には、初回出荷枚数を積み上げる必要がある。
(売り上げを見ながら積み上げる方法をとれない。)

このレガシー・システムを総選挙システムとして応用したのだ。
レガシー・システムと投票券との新結合によって、この総選挙イノベーション(モデル創新)が生まれたのである。

ここまではよかった。
コンセプトを実現するビジネスモデルはイノベーティブだ。
問題は、その先だ。
ビジネスモデルを持続可能な形で維持していけるかどうか、ここの戦略が今問われているのである。
一発屋で終わるのか、今後も継続していけるモデルなのか。
エクセレント・カンパニーで終わるのか、ビジョナリー・カンパニーになれるのか、ここが分水峰である。

今、最も問題視されているのは、CDパッケージの購入に制限がかけられない(制限をかければ買収やダフ屋的行為が活発化してしまうリスクがある)以上、投票権が無制限に与えられる点である。
いや、主催者側とすれば、CDパッケージが1枚1000円を超えることから、この価格が制約を与える働きをすると考えたはずだ。

仮に投票権を単体で100円で売るとなると、1万円で100、100万円で1万票買えてしまう。
(その前に投票権のみの販売が認められるかどうか専門家に聞いてみたいところ。主催者側は怖くてできないと思う。)
CDだったら買いすぎたら無駄だし、転売するのも面倒だ。
投票権を販売するよりもCDパッケージとして販売した方がずっと敷居が高く、ビックプレーヤを防止できる。
(逆に価格が高すぎても敷居が高くなり過ぎてNGだ。メインターゲットの20~40代男性以外にも、小中高生にも投票して欲しいならなおさらだ。)

しかし、実際には1度の総選挙に数百万円を投じるファンが何人か確認されてしまった。
今回(第3回総選挙)では、5500枚分(880万円分)の投票権を持つビックプレーヤが現れるに至ってしまった。
第2回の1位が3万票強だったことを考えれば、この数字のインパクトの大きさを理解できるであろう。

とりあえずリリース。
つづきを作成中。
本エントリを更新します。


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