進化する魂

フリートーク
AKB48が中心。
気の赴くままに妄想をフル活用して語ります。

AKB48 vs. ももいろクローバーZ ~2つの破壊的イノベーション~

2011-09-09 23:08:07 | AKB48
書いてる途中で、私自身どのような立場で、この人気グループを勝手気ままに語ることができるのか、いろいろと考えさせられましたが、あくまで私の妄想を披露するだけのエントリとして捉えれば、まぁこの程度なら読み物として語っても許されるのかなと思うに至り、リリースすることにしました。

2週間ほど前に「ももクロ」の斬新さに衝撃を受けて、少しずつ「ももクロ」について勉強させて頂いているのですが、その中でも最も興味深く、最も単純で、しかし最も謎であり、そして最も価値があると私自身が考える"問い"について、今日はお話させて頂きたいと思います。

いや、私自身、まだ答えは得ているわけではないのですが、考え始めるのにも意味がある問いだと思うのです。

なぜ「ももクロ」は、「ももクロ」になれたのか。

この"問い"は決してレトリックなどではなく、適切な問題設定であると、私に予感させるのです。

★★★★★★

まず、話の理解を深めるために、私自身が「ももクロ」についてどう考えているについてお話します。

以前、まだ「ももクロ」歴1日だった時に、私は「ももクロ」のことを「最先端J-POPアイドル」だと言いましたが、少しズレていたかもしれないと今は思っています。

「ももクロ」は「最先端J-POPアイドル」なのではなく、「ももクロ」なのです。
「ももクロ」という新しいカテゴリなのであり、新市場型破壊的イノベーションであるとさえ思います。
それは、iPodが携帯音楽プレーヤーではなく「iPod」であるのと同じ理由で、そうなのです。
(昔はWalkmanがそうだった。)

ももクロ歴2日目にこう思いました。
「ももクロはAppleで、AKB48はGoogleだ。」と。
自分では、とてもわかりやすい比喩だと思っています。

このあたりには賛否両論あるでしょう。
あくまでも、私の中途半端な知識で考えた結果です。

★★★★★★

今日のAKB48の繁栄の要因は、何といってもアイドル業界に逸早くマスからソーシャルまでを取り込んだプラットフォームを構築したことにあると考えます。
AKB48の画期的なビジネスモデルを極簡単に言えばこうです。

IT技術の進歩による情報のコモディティ化とソーシャル化という波の前に、既存勢力はコンテンツの差別化要因にばかりこだわり続け、アイドル業界そのものがオーバーシュートして市場の縮小を止められない中、劇場という現場を基礎にする「会いにいけるアイドル」というコンセプトで刺さるソーシャルを先鋭化させつつ、選抜総選挙という方法論でソーシャルをそのままマスに展開して「AKB48」という物語化に成功。
つまり、可処分所得の多い男性層を掴んだまま、マスで女性や子供(家族)をターゲットにしたビジネスも実現可能にしたマスとソーシャルを併せ持つ新世代アイドルである。
さらに特筆すべきは、AKB48を単なるアイドルグループとして定義するのではなく、上流から下流までのバリューチェインを統合する縦の垂直統合と、メンバーを固定せず、また各メンバーの所属プロダクションを分散させるなどする横の水平分業を巧みに組み合わせ、それを上位レイヤーで統合するビジネス・プラットフォームとしてAKB48を定義し、あらゆる情報の流れをAKB48に集約して制御下におくことで、幅広い支配権を獲得することに成功した。
その仕組みをフォーマット化して世界展開も視野に入れている。

もっとわかりやすくいえば、AKB48という世界(物語)を作り、消費者にそこにアイドルの世界があると思わせることで、他のアイドルを無効化した(存在を隠した)ということです。

もちろんAKB48の成功に、各メンバーの努力が大きく貢献したことは言うまでもないことですが、しかし、それを裏で支える緻密に計算されたビジネスモデルがなければ実現できなかったのです。


多くのイノベーションと呼ばれる事例がそうであるように、当初から狙った通りに事が運んだのではなく、試行錯誤していく中で、結果としてイノベーションになるのです。
AKB48のビジネスモデルも多くの事例と同じように、結果として洗練されたものになったと考えます。

★★★★★★

ももクロが「ももクロ」という新しいカテゴリを築けた大きな理由の1つは、アイドルを知らない人がマネジメントしている事だと思います。
(プロレス好きの川上マネージャ)
既存のアイドル・パラダイムに捉われない発想が結果としてイノベーションにつながったのです。
「まぐれ」です。

しかし、事前に予測できないのがイノベーションであるからして、不確実性の中に身を置いて宝を見つけるというのは、実にイノベーティブな活動であったといえるでしょう。

★★★★★★

「AKB48」も「ももクロ」も事業活動の基本に「予定調和を壊す」ことがある点においてて特徴があると思います。
どちらもプロレス的と揶揄されることがあります。
しかし、「予定調和を壊す」目的が少し違うと私は思います。

AKB48にとって「予定調和を壊す」ことは、AKB48というビジネス・プラットフォームを維持・発展させるための方法論なのだと考えています。
(イノベーションの方法論)

一方で、ももクロにとっての「予定調和を壊す」とは、ももクロそのものなのだと考えています。
「ももクロ=予定調和を壊す」存在ということです。
つまり、ももクロそのものがイノベーションなのです。

だから、AKB48は「予定調和を壊す」ことがなくてもビジネス・プラットフォームとして体制変更は必要かもしれませんが生命線が絶たれない限り存続は可能ですが、ももクロが予定調和を壊すことを辞めれば、心臓が停止するくらいのインパクトがあり、それは同時にももクロの終わりを意味しているのです。
ビジネス巧者は圧倒的にAKB48だが、コンテンツそのものの面白さといおう観点ではももクロは決して負けていないというか、もはや違う次元とさえ言えると思います。

★★★★★★

しかし、これだけではももクロの成功を説明するのに不十分だと考えています。

これまでにも、既存のアイドルの枠組みに捉われないグループはいたはずですが、そのグループが成功せず、ももクロが成功した理由は何でしょうか?
たまたまプロレス流のやり方が当たったのでしょうか。
それも「まぐれ」なのでしょうか。

私はそうではないと思います。
初めの問いに戻ります。

なぜ「ももクロ」は、「ももクロ」になれたのか。

理由があるのです。
ちょっと中途半端な終わり方ですが、今後はこの点について考えていきたいと思います。



はじめ取りとめも無くツラツラと書いていたら、この3倍くらいの文章量があったのですが、まとめる能力がなく、わかりにくくなるので、切り貼りしています。
ちょっとパラグラフとパラグラフの間に断絶感があるのはお許しください。


最新の画像もっと見る

7 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (tune)
2011-09-10 01:38:32
楽しみにしてます。

ずっとももクロについて、メジャーのセンターはとれないと主張してきたので、本当にアップルみたいなイノベーションを起こして世の中を変えてしまうなら、関係各所に謝らなければならないんで・・・笑
返信する
第5水準の人材 (advanced_future)
2011-09-11 03:15:43
>tuneさん
いつもコメントありがとうございます。
tuneさんの情報提供から得るところも大きく、大変に助かっております。

「ももクロ vs. AKB48 = Apple vs. Google」の喩えは産業規模が違い過ぎるので少し大げさかもしれないのですが、構図は似ていると思うのですよね。
あまり目立たないのですが、Appleはジョブスのコンセプトを実現するために強力なビジネスモデルを構築しており、裏の競争力も半端ない企業でありますが、しかし消費者に提供する顧客体験価値を最も重要視するという点において、ももクロとの近似性を感じずにはいられないのです。

ももクロは、もう一切アイドルを名乗る必要はないのです。
(アイドル戦国時代とかどうでもいい。)
「スターダストのダストだ」は実にいい喩えです。

「どういうアイドルですか?」という質問には、「アイドルではありません。ももクロという新しいコンセプトです。」と応えて、質問者に「?」と思わせるくらいでないといけない。
(いろいろと批判も出るでしょうけれど、言いたいやつには言わせておけばいいのです。)

↓これらと同列なのです。
「FUJIYAMA」「TEMPURA」「SUSHI」「OTAKU」 「AKIHABARA」「MOE」「MOMOKURO」

ももクロがメジャーのセンターをとれるか否かは、裏の競争力をどう磨くかにもかかっているのかなと思ったりもしますが、コンセプトを一切邪魔せず黒子に徹する支援体制を整えることができるか、しかし実態を知らないので相変わらずの適当コメントであることには変わりないのです(汗)

いつになるのかわかりませんが続編で書こうと思っているのが、ももクロをももクロたらしめているもので、結論だけいうと、それはマネジメントではなくメンバーだと思っているのです。
もし、ももクロが新しいカテゴリだとして、新市場に期待収益があると予感する人がいれば、新規参入が増えるはずですが、おそらく簡単には成功できないと思います。
何も知らないのに語っている自分が怖くなりますが、なぜなら、メンバーの資質が参入障壁になると思うからです。
ある学説で組織の能力の3要素と言われる「資源・プロセス・価値基準」のうち、最も基礎となるもの、
資源の中の「人」ですね。
人はごまかせない、いや、ごまかせないのが「ももクロ」であるからして、ふさわしい人を採用できるか否かが全てといっても過言ではない。
ももクロに求められる人材はアイドルグループに求められる資質と異なるのだと、もっと人間くさいところにあるのだと思います。
この点に関する妄想については、おいおい語っていきたいと思います。
(たいした話ではないと思いますが)

私は、tuneさんが誤らなければならなくなる方向だと思っています。(笑)
返信する
訂正します (advanced_future)
2011-09-11 03:18:14
致命的なミスを・・(笑)

>私は、tuneさんが誤らなければならなくなる方向だと思っています。(笑)

>私は、tuneさんが謝らなければならなくなる方向だと思っています。(笑)
返信する
なんだってー(エコー) (tune)
2011-09-11 19:55:13
JKT48が発足とのことです。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110911-00000303-oric-ent

シンガポールに熱い攻勢をかけていて、今度ベトナムにも行くAKB。東南アジアの将来の中心地、インドネシアを押さえにかかりました。。。いや、これホントに?

実は、インドネシアの音楽ヒットチャートはとっても日本人に馴染みやすく、音楽的感性が韓国・中国よりも日本人に近いので、最近よく聴いていました。

インドネシア・ソング・チャート
http://www.youtube.com/watch?v=To5Z3UqVN-c

韓国・ヒットチャート
http://www.youtube.com/watch?v=eIJz7VCLxls

ずばり、インドネシアはロックが大好きな国。AKBサウンドはロックが多いので親和性が高そう。

また、アイドル事情は、K-POPの影響で男性ダンスグループ、女性ダンスグループができたのですが、イケメンのクオリティーや緩さが日本人にはたまりません。

SM*SH
http://www.youtube.com/watch?v=4gTmNr1Bx2E

Cherry Belle
http://www.youtube.com/watch?v=HoBHxU2lO4E

「応援せな!」っていう気持ちにさせてくれまます。
そして、そして、アイドル流行に対するとってもいい意味での「つっこみ」を見事に決めたインドネシアの大御所、Project Pop!こんなグループ日本にも欲しい!!!

Project Pop
http://www.youtube.com/watch?v=KvsxCXlnOxY

台湾48が発足されるはずだったのに先にジャカルタ?という疑問はあるのですが、2億人の市場と日本のODAで知的財産権の制度構築を進めている環境も考え合わせて、インドネシアはとっても魅力的。

しかし、あーびっくりした。これホントに??
返信する
tuneさんがすごすぎ (advanced_future)
2011-09-12 13:25:50
>tuneさん
いつもコメントありがとうございます。

さすがAKB48ですね~。
なといっても、日の出の勢いの企業のような、この期待感ですよ。
いきなりインドネシアというあたりにも、いろいろ考えさせられます。

AKB48で上場していれば、時価総額もうなぎのぼりのはずですが、やっぱり支配権を手放さずにやりたいから、公開しないんですよねきっと。
そう考えると、秋元氏の人脈と信頼ってすごいものがあるのだろうなと思ってしまいます。

>実は、インドネシアの音楽ヒットチャートはとっても日本人に馴染みやすく、音楽的感性が韓国・中国よりも日本人に近いので、最近よく聴いていました。

tuneさん手広すぎてウケました(笑)
すごすぎ。
そっち本職ですかw

いろいろ教えてください(笑)

今後の動向も要チェックですね。

インドネシアからすれば、逆に日本の市場に食い込むチャンスを得るわけですしね。
なんせ世界2位の市場ですからね。
Win-Winの関係が築けるという判断があるのでしょうね。

秋元氏もビジネスマンとして再評価される日が近そうです。
1つの経済圏として、東アジア・アイドル共同体も冗談でなくなってきたなこりゃ。
返信する
アイドルの新時代 (ブロリー)
2012-11-23 16:45:26
個人的にももクロは新しいタイプのアイドルだと思っています。その要素はというと、

まずひとつは「ダンスがハードである」こと。
今思えば、ももクロのダンスと比べると、他のアイドルのダンスはキレがない気がします。母親もAKB48を見て「中途半端」と批判していました。その上ですごいのが、ライブで息が切れても声を出し続けられるところです。

2つ目は「サウンドがロックである」こと。
ももクロの曲はギターが少なからず使われています。これだけでは普通ですが、「BIONIC CHERRY」という曲は曲調がハードロックに近いです。説明だけでは分からないと思うので自分の耳で聴いてみてください。さらにいうと、「猛烈宇宙交響曲・第七楽章『無限の愛』」という曲は、曲調はロックではなく、メタルと言えます。かつて海外のバンド「メガデス」のギターのパートをした「マーティー・フリードマン」がこの曲のギターをやったのです。それとプラスして、マーティー・フリードマンはももクロのライブにスペシャルゲストとして出演もしました。こんなコラボレーションは他にありません。

3つ目は「テーマを固定している」こと。
ももクロは戦隊物をテーマとしているため、5人それぞれにカラーがあり、自己紹介があります。これは「自分を出す」ことにつながります。

このように、ももクロは「アイドルの新時代」を作っていく源なのではないかと思います。言っては悪いですが、AKB48は48人もいて一致団結できているとは思えません。グループはまず仲間と分かち合うことから始まります。AKB48は順序が違うと思います。
返信する
一致団結なんかしなくていい (no name)
2012-11-23 21:55:46
ももクロファンってほとんど箱推しでしょ?

箱推しの多いグループは健全だけど面白くないよ

ここのブログは単推しの人がほとんどコメントしないからわかりにくいけどね

返信する

コメントを投稿