ADONISの手記

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23.ロンデル(ゲート編)

2017年11月07日 18時55分46秒 | 小説

※23~は『ゲート 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり』の世界が舞台になっています。

 

 この世界はヒト種やエルフ、その他多種多様な種族が暮らすファルマート大陸が舞台になっている。この惑星の1年は389.3日で、地球の1年より少し長く、逆に1日は少し短い。地盤が安定しており、火山性のものを除いて地震は滅多に起こらない。

 そんなファルマート大陸の覇権国家【帝国】の歴史ある古い街が学都ロンデルだ。ロンデルはその名の通り学問の神エルランとラーによって作られた学問が盛んな都である。

 その街では多くの学徒(魔導師)が集まっているが、その理由は学問を収める環境に恵まれているのと、高名な老師が収集した所蔵本目当てだったりする。

 そんな学術都市なのに図書館が存在しないという問題がある。というか、この世界では図書館のような広く一般に知識を広める施設がないので、知識の収集に少々面倒な面がある。

 そんなわけでいつものように一々金を使って本を収集しなければいけない。最もこのロンデルは学問の街だけあってまだ恵まれた方だ。金さえ積めばあっと言う間に本の収集は可能で、私たちは金くらいいくらでも用意できるので本の収集は容易い。

 しかし、学徒でもない私がいきなりロンデルでそんな真似をすると悪目立ちしてしまうという問題があったので本を集めるとさっさとロンデルを去ることにした。

 

 その後、拠点を設けずに各地をプラプラしながら魔法の研究を行った。この世界の魔法はあまり戦闘向きではない為、ファルマート大陸において戦争で魔法を兵科として使用することはとうの昔に廃れてしまった。

 それはファルマート大陸では他の兵科の武器兵器類や用兵術が進歩したからで、大掛かりな攻撃魔法を使用するにはかなりの行動時間が必要で機動的な即応戦術にむかないので戦闘魔法は一般兵科の攻撃補佐的な用途にしか使用されていない。

 勿論、その程度の欠点など私たちならばいくらでも改善できるが、この世界の戦闘魔法の改革など興味がないのでそんなことはしない。正直この世界の魔法は確かに多少の参考資料にはなったもののいまいち研究しがいのないつまらない代物でしかなかった。

 また、この世界はゲートを通じて様々な世界から多くの種族が移民してきた為、人間だけでなく多種多様な亜人種族や怪異などがいるのでそれらは研究対象になった。

 その手の調査は金で奴隷を購入することで賄うことができた。この世界では労働に奴隷を使用するのが一般的なので金さえ積めば比較的簡単にできる為、人体実験をやって亜人や怪異たちを使いつぶしても大した問題にならなかった。

 

 そうこうしているうちに、ファルマート大陸に異世界の敵が攻め込んできたという情報が入ってきた。となると連合諸王国軍を編成する時期なのだろう。

 しかし、こういったらなんだけど帝国が一方的に侵略したくせに負けて逆侵攻されると、「連合諸王国軍を編成してファルマート大陸侵攻を狙う異世界の賊徒を倒そう」と各国に主張するなんて帝国の厚かましさは相当なものです。

 その点で言えば日本に大義があるのですが、ゲートの欠点がすべてを台無しにしてしまう。日本はあんな欠陥品のゲートに依存するぐらいなら帝国を撃退してすぐにあのゲートを破壊するべきだったのですが、なまじ帝国との戦いが楽勝だったことから帝国から賠償を取ることを考えてしまい、深みにはまってしまった。

 ぶっちゃけると自衛隊を特地に派遣したり帝国と交渉したりした経費を考えると日本は大損しています。後にレレイがある程度改善したゲートを用意したみたいですが、使い勝手の悪さは変わっていない。

 といっても私たちに取ってこの世界や地球がどうなろうが知った事ではない。放置しておいても原作のような流れになるでしょうし、もしも原作以上の被害がでて二つの世界に致命的な被害が出ても関係ありません。

 しかし、原作の流れで言うとそろそろ炎龍が派手に活動を開始する時期だ。特地では炎龍は人間に手に負えない災害という扱いであるが、私たちからすれば少々強いだけの野生動物にすぎないから邪魔なら駆除するという選択地もある。というか、あれを放置すると最悪の場合こっちにまで飛び火する可能性があるから不確定要素はさっさと始末しておいた方がいいでしょう。