ロシアがウクライナに侵攻を始めました。
これは国際社会の常識としてまったく正義のない「侵略」以外のなにものでもありません。
しかし、プーチンはそんなことまったく意に介していない様子。
先日も記述したように、2014年のクリミア侵攻から彼は国際社会の動向を見極めながら
綿密にこの「ウクライナ侵略」を準備してきたと感じます。
ロシアのクリミア半島侵攻の際の国際社会のあやふやな対応を見て、
プーチンはアメリカはじめ西側諸国の弱腰もこの8年で見極めたのだ、
と言ってもいいのではないでしょうか。
アメリカのトランプ前大統領がプーチンのことを「天才だ」と言っているようですが、
トランプには心底あきれるし、”あたながこのような事態を招く遠因をつくってきたでしょ!”と、
罵ってやりたいところですが、唯一的を得ていると言えるのは、
ある意味プーチンは「本当に悪質かつ残忍な天才だ」ということかもしれません。
プーチンの用意してきた方程式には、ロシア同様に全体主義(権威主義)による国家体制をとる
中国やアフリカなどの国々、脱炭素という時代の要請のなかで存在感をだしたい産油国、
国家の分断が深刻で世界の盟主の座からずり落ちつつあるアメリカ、
移民問題や諸問題を抱えるEU諸国、経済力を始め国家としての地力の衰退が激しい日本など、
自由民主主義・資本主義国家群の混乱、衰退、分断という課題だらけのカオスな世界を、
この悪の方程式に組み込んでいます。一見しただけで解くことが困難に感じるシロモノです。
プーチンはカオスを利用しさらにカオスの渦を自分に利するように仕掛けているように感じます。
この先、このウクライナ問題の解を得るのは相当に難しいと感じます。
力に屈する政治が招く不幸がどんなものか人類はすでに経験しているはずなのに、
またしても不条理と暴力が暴れはじめました。
世界の政治家たちの力量に、世界と地球の未来が掛かっています。
私も政治家の端くれとして、この問題を直視してできうる限りの行動をしてゆかなばならないと
思っています。我が身の微力感を感じながらもやれることはとにかくやりたい、と誓っています。