プーチンと世界

2022年02月26日 | Weblog

ロシアがウクライナに侵攻を始めました。

これは国際社会の常識としてまったく正義のない「侵略」以外のなにものでもありません。

しかし、プーチンはそんなことまったく意に介していない様子。

先日も記述したように、2014年のクリミア侵攻から彼は国際社会の動向を見極めながら

綿密にこの「ウクライナ侵略」を準備してきたと感じます。

ロシアのクリミア半島侵攻の際の国際社会のあやふやな対応を見て、

プーチンはアメリカはじめ西側諸国の弱腰もこの8年で見極めたのだ、

と言ってもいいのではないでしょうか。

 

アメリカのトランプ前大統領がプーチンのことを「天才だ」と言っているようですが、

トランプには心底あきれるし、”あたながこのような事態を招く遠因をつくってきたでしょ!”と、

罵ってやりたいところですが、唯一的を得ていると言えるのは、

ある意味プーチンは「本当に悪質かつ残忍な天才だ」ということかもしれません。

プーチンの用意してきた方程式には、ロシア同様に全体主義(権威主義)による国家体制をとる

中国やアフリカなどの国々、脱炭素という時代の要請のなかで存在感をだしたい産油国、

国家の分断が深刻で世界の盟主の座からずり落ちつつあるアメリカ、

移民問題や諸問題を抱えるEU諸国、経済力を始め国家としての地力の衰退が激しい日本など、

自由民主主義・資本主義国家群の混乱、衰退、分断という課題だらけのカオスな世界を、

この悪の方程式に組み込んでいます。一見しただけで解くことが困難に感じるシロモノです。

プーチンはカオスを利用しさらにカオスの渦を自分に利するように仕掛けているように感じます。

 

この先、このウクライナ問題の解を得るのは相当に難しいと感じます。

力に屈する政治が招く不幸がどんなものか人類はすでに経験しているはずなのに、

またしても不条理と暴力が暴れはじめました。

 

世界の政治家たちの力量に、世界と地球の未来が掛かっています。

私も政治家の端くれとして、この問題を直視してできうる限りの行動をしてゆかなばならないと

思っています。我が身の微力感を感じながらもやれることはとにかくやりたい、と誓っています。

 

 


富士山の日

2022年02月23日 | Weblog

今日は天皇誕生日。

今上陛下のお健やかなられんことを祈念しつつ寿ぎたいと思っています。

 

また、実は今日2月23日は静岡県においては「富士山の日」でもあります。

今日の富士山は、富士山の日にふさわしくきれいに見えていたようです。

・・・なにか他人事のようですが、実は浜松からは残念ながらあまり富士山がみえないのです。

正確に言うと、「富士見○○」という地名のところに代表されるかんじですが、

見えるところが限られるのです。

 

個人的には今日は残念ながら富士山をみていませんが、昨日は伊豆に出張だったので

しっかりたっぷり美しい富士山を拝んできました。

冬の冠雪した富士山はやはり美しいですね。

日本の象徴として世界に誇る姿、いろいろな場所からの絶景はほんとうにすばらしい。

ぜひ、みなさまもさまざまな富士山の姿をご堪能いただければと思っています。

 

ただ、心配事がありまして・・・

富士山は活火山なのです。

周期的に富士山は噴火を繰り返してきていますが、前回の噴火は1707年「宝永の噴火」です。

とするとすでに315年もたっていますが、5600年前からわかっているだけで180回を超える

噴火をしていて、平均すると「30年に一度」噴火してきた計算になります。

まあ、現在活発に活動中の小笠原諸島の西之島のように活動期は噴火を繰り返しますから

単純な平均値をだす計算は禁物ですが。

でも、その西之島を始め、小笠原諸島から伊豆諸島に連なる太平洋火山帯の延長線上にあるのが

富士山ですから、油断をできないのは周知の事実です。

災害は、地震もそうですが時と場所を選ばず突然やってきます。

コロナ禍だろうが、戦争中だろうが、台風の直撃中だろうが人間の事情に合わせてくれるわけではありません。

 

今日は、富士山の日だからこそ、そんな”怖い富士山の顔”も想像しながらの一日にしていただければと思っています。

 


Russky Confidential

2022年02月22日 | Weblog

北京オリンピックの閉会を待ちかねたように、

ロシアがウクライナ東部の親ロシア武装勢力が実効支配する地域の独立を承認を宣言しました。

「独立を承認」とありますが、これは周到に準備された茶番劇であると感じています。

 

8年前、ウクライナの混乱に乗じてロシアの軍人とみられる人間がウクライナに入り込み、

親ロシア系住民をまとめて(盾にしたという表現がよいかもしれませんが)

いくつかの地域を強制的に実効支配し、ウクライナ軍との衝突を繰り返してきました。

そこには「親ロシア地域だから」という名目で、ロシアは軍を駐屯させて、

なし崩し的にロシア国境に接するこれらの地域に進出し支配下に置き、

あたかもこの無理矢理実効支配している地域が「自発的にウクライナからの独立をしようとしている」

「ロシアはその支援をしているにすぎない」という構図をつくりだしてきました。

つまり今回のロシアのウクライナ侵攻(あえて「もうすでに侵攻されている」と解釈して)は、

ロシア側からの視点で言うと、周到に準備された領土拡張作戦の総仕上げ作業だと私は思っています。

 

国際社会はこの横暴を許してはいけない!・・・はずだ。

だが、良識として、いけないことはわかっているのに、

本来仲裁し、間違いを正させなければならない国連は無力だ。

なぜなら、常任理事国であるロシアが当事者であることと、

中国も同様の手法で国土の拡大をしようとしているのではと

疑わなければならない事実(南沙諸島問題など)もあり、国連は機能していない。

考えたくないがロシア・中国両国の「連携」も十分に考えられる。

 

第2次世界大戦終結後、東西冷戦時代を経ながら、(局地戦はあったものの)世界は

曲がりなりにも「世界大戦」レベルの戦争をおこさない抑止力を効かせてきた。

しかし、今回はかなり心配をしなければならない。

ロシアと中国は、「国家全体主義」とも言われる一種の独裁体制に近い国家体制になっている。

しかも、いまやアメリカをはじめとする資本主義体制国家群は、格差が広がり国家の分断の危機に

瀕している国も少なくない。

民主主義の危機の時代であることは認識していたが、これが戦争という最悪のカタチで表現されたとき、

地球も人類も間違いなく存亡の危機を迎えると、悪寒に襲われているのは私だけではないはずです。

 

日本政府も外交力が問われる場面です。

コロナ対応ももちろん大切ですが、国家存亡、世界存亡の危機に際して、

日本はこの重大局面を忌避することなく、話し合いに参加し、日本がやるべきことを見いだすべきだ。

 

私はかつて、熊谷弘官房長官秘書として総理官邸で勤務にあたったことがありますが、

当時北朝鮮問題での緊迫感は半端ないものでありました。

一方で少数与党であった羽田内閣への国会での攻撃は苛烈を極めましたが、

正直うんざりしたことを覚えています。

世界情勢を大局的にみられる国会議員がなぜこんなにもいないのか。と。

「平和ボケ」という言葉がありますが、国の存亡など二の次で自党の利益のためならなんでもよい、

とにかく政権を、権力を取り戻すんだ、という目先の欲望に駆られた当時の国会議員の言動の数々に、

失礼ながら資質を疑ったことを鮮明に思い出しています。

 

いまの国会では、そんなことはないことを祈りつつ、

日本政府の危機管理能力と国会議員のみなさまの良識・見識に期待をしたいと思っています。

 

大いなる危機感をもって国内外の状況の推移を見守りたいと感じています。


高野連に申し上げる。

2022年02月21日 | Weblog

高野連の臨時運営員会が行われ、その内容についての記者会見がもたれました。

センバツ大会の実施要領についての内容が主でしたが、国内外で不信感が渦巻く

聖隷クリストファー高校の落選問題については、幕引きを強調する一方的なものでした。

力説したのは、「終わったこと」「説明は済んでいる」という内容。

 

失礼ながら、あえて申し上げますが高野連は腐ってしまっていると感じます。

「教育」の一環に高校野球があるのなら、そこには「理(ことわり)」がなければなりません。

しかし、それは全くなく「批判があることは受け止めています」で済ますその姿は無残でしかない。

こんな高野連なら解体した方がよい。で、興行として甲子園を行えばよい。

カネと大人の事情とやらだけを大切にして。

 

お願いだから、いままで多くの球児や高校野球ファンが、汗と涙と熱い思いで築いてきた

「甲子園」という、あこがれ、希望、夢、そして人生がつまった尊い存在を汚さないでほしい。

高野連のみなさまは、そんな気高い想いを大切にしていただかなければならないと痛感しています。

敗者を思いやるこころや、全力を尽くすとことの大切さを守り育てる精神はどこにいったのか。

 

せめて、説明責任と誠意だけでも示すべきと痛感しています。

大人の事情のまえに、ひとりの人間として。