木の下で話しましょう

ソトコトとは、木の下で話しましょう、というアフリカ語源の福祉用語です。

精神障碍

2023-09-22 | Weblog

名高い精神科医が地元で開業をしている

開院すれば行列の出来るすこぶる評判の良い医者である

患者は軽重に関わらず器質異常ではなく精神に異常をきたしている者ばかり

あまりの評判に全国各地から受診に来るので休日さえもままならなくなった

罹患とは身体か目に見えぬ精神、心の病のことらしい

やがて、過労とストレスが祟り医者は自身が精神病患者になり長期入院をする

あれから随分と刻を経たが一向に回復されないようで先般閉院してしまった

 

毎日、統合失調症60台の女性利用者を訪問している

彼女の場合、好き嫌いが激しくそれに執着する

会話は一方通行で自分の言いたいことだけ伝え相手の話は聞こうとしない

聞こうとしないのか理解出来ないのか尋ねたらわからないと逃避する

そして同言語を繰り返し言い放ち買い物レシートの裏に意味不明なひらがな文字を

繰り返し書く、書いたらこれで合っているかどうかを訊く

訂正したからみてくれと連呼しながら後追いをする

掃除、料理、洗濯中であろうとおかまいなしに同じ言語で攻撃しストーカーになる

 

暑いので階下にある販売機で缶ジュースを買い求める

毎日のシフトだが翌日には空き缶がダンボールからあふれ床に転がっている

45Lビニールゴミ袋に満杯の空き缶を捨てに行けば住居人が彼女でしょうと評判になっている

連日、販売機の前で両手に抱えながら買っているとの情報もある

当然、財布にも身体にも悪影響が出る

生活保護世帯なのだが、おかまいなしで好きな食物を買う

支給日前には金欠になる

それが気になるのか半月ほど過ぎたら「今、○○円しかないけど支給日まで足りるか」と心配をして

一日中、○○円を連呼して部屋にメモの紙切れを積み重ねる

掃除で捨てれば必要なメモだから捨てるなと絶叫する

 

糖尿病になり強制入院したが2週間ばかりで退院した

通常なら退院患者の見送りをするはずの看護師は、ひとりも居なかった

回復したのではなく手に負えなくての追放退院のようである

仕方がないので訪問看護師が週2回インシュリン注射を打ちに来る

流石にしんどそうにしているが、変わらず自動販売機の前に立つ

中毒性の立ちんぼうは、金欠になろうが入院させられようが治らない

 

明日も来て、あさっても来て、毎日来て、とせがまれる

私がシフトを決められるはずもなく否応なく入らされているのですが

彼女に説明をしても1ミリも理解されません。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿