入道雲の下で笑う

突発的現状と生活の記録。佐賀から広島、東京へ。どこにいても、いろんなこと考えながら生きています。

上野公園にて。

2010-02-04 22:19:33 | 日記
芸術って本当にむつかしいわー。って思った。

この前、週末にふと時間が空いたんで
散歩しながらデジカメで写真でも撮ろうかと上野公園に行ってみた。

ここで写真付きの日記(情緒ある街並み♪とか、ネコがあくびしてました☆とか)を書き出さないのは、
僕のせめてもの良心です。あしからず。

ま、ネコがゴミ箱に頭突っ込んでたんで、それは撮りましたが。

さて、昼過ぎの上野公園の入り口で、露店のタコ焼きの匂いを嗅ぎながら
公園の案内図と展覧会一覧を眺める。

上野公園は美術館あり動物園あり博物館あり池あり噴水ありホームレスの青いハウスありと
なかなか見所の多い場所なんですが、僕のオススメは国立科学博物館なんです。

骨格標本や化石や動物の剥製に囲まれて、
ただただ色んな生き物がいる事に感動しながら
うろうろする事が出来て最高です。

多分一日で見て回るのは不可能なんで、
年間パス買っても絶対に後悔しないっす。

ま、今回はそれはいいとして。

展覧会一覧を見てると、ワクワクしてきますね。
焼き物とか、屏風展とか、書展とか、多分積極的に見にいくことはないし、
明らかに見てもわかんないんだけど、
そんなんがあるんやなーって。

そんで今回はデジカメ散歩もいいが、東京芸術大学の卒業制作展ってのに行ってみることに。

時間あんまりないし、無料ってのもあったんで。

若手芸術家達のタマシイのタカマリでも見てこましたろ、と思いまして。

芸大の美術館はなかなか盛況で、いかにも芸大!って人がいっぱいなのです。
話し声を聞いてると、どうやら来てる人は学生達とその家族がほとんどみたいですな。

作品は鋳物あり陶芸ありオブジェあり絵画あり、
ジャンルは様々。

おお!と思ったり、あーと唸ったりしながら見て歩く。

私は芸術的教養ってのがないんで、
現代美術ってのを、ただ「迫力あるなぁー」とか
「面白えなぁー」とか思いながら眺めるだけで、
作者の意図なんてものが皆目わからないのだ。

たのしく見てまわって、
カフェの外のベンチに座って
ぼんやりと考えてみた。

美大生ってどんな事を考えて作品作ってんだろうなぁー。

こんなの面白いじゃん!とか
かったこよくねぇ?とかいう小さなきっかけだけで、
えいやぁと企画して、日夜アパートでしこしこ作ったのかもしれないし。

湧き上がる情熱に突き動かされて
寝る間を惜しんで作り上げたのかもしれん。

あたしこんなカンジのってすごいカワイイって思うんだよねー、
どう?うまくない?
って人もいるだろう。

これ仕上げなきゃ卒業できねーし、
なんとかでっち上げてやっつけてやれ!
でも就職どうしよ…
って人も多分いたんだろうなぁー。

それって伝わるような気がするけど、なかなか分かんないものかもなぁー。

それっぽくつくったものはわかる気がするが。

でもやはり美大生でも芸術の情熱に突き動かされている人と
そうではない人(そうなりたい人含む)がいる事は確かなんだろな。

んでは芸術ってのは作り手の中身の問題なんか?

いや、多分見る人の中身の問題なのかも。
芸術ってむつかしや。

すごい「わかって」いる人に理解されやすい芸術は
素晴らしいって評価がされる。

たとえそれが作り手が、片手間につくってたとしてもね。

どこまでが芸術かなんて話をするつもりじゃないけど、
いろいろと考えてしまった日曜の夕方。

僕は再び上野公園に繰り出し、
サムライのような顔をしたホームレスを
ばれないように写真に撮るのだった。

PEACE。