チョコハナな日々

ちょこっとした日常のさまざまなことに対する想いを書いていきます。

アヤちゃんの修学旅行

2009-08-03 | 学校の中で
もうずいぶん前になると思う。それでもアヤちゃんの話は今でもしっかり覚えている。
アヤちゃんは、当時県央付近の中学生だった。
彼女は、車いすを使っていた。
学校の施設面に関しては、あちらこちらをアヤちゃんのためにバリアフリー?にしてくれた。
しかし、本人の意見なども聞かないで勝手にしたものだから、何とも使い勝手の悪いバリアフリー?になったと聞いた。
施設の面では一応、町もお金をかけてくれたのだが、ところが、修学旅行になると学校は「親の付き添い」をお願い?、要求?した。

それを知ったアヤちゃんは、「何で修学旅行に親と一緒に行かないといけないの?」、「わたしはお母さんと一緒に行くなんて、嫌だ!」と先生に抗議した。
すると先生は、アヤちゃんに諭すようにいった。
「お母さんは、あなたのために、あなたを想って、付いていってくださるのよ」。
先生からすると、自立できない子は親が付いてくるのは当たり前、それを否定するアヤちゃんはただのワガママな子に映ったのであろう。
アヤちゃんはしばらく職員室の中にいるはめになった。

アヤちゃんは悔しくて泣いた。
泣いたがどうしようもなく、結局、親子二人の旅行に行ってきた。
いえ、一応、修学旅行なのだが、みんなと一緒のバスに乗ることができずにお母さんとタクシーで移動、宿泊もお母さんと二人で寝た。
それらの費用は、全部親が負担したと聞いた。

これらの話を、お母さんから聞いたあと、アヤちゃんからも聞いた。
アヤちゃんは、悔しくて悔しくて、泣きながら話した。

彼女は高校への進学は特別支援学校にしたそうだ。
小・中学校は普通学級できたが、学校側のこころのバリアに疲れたのだろう。

今回の話を長崎市教委へ告げたとき、「知的に問題がないなら...」といった。
わたしは、「知的にもあっても(みんなと同じようにしたい)気持ちは同じです」と言い返した。

アヤちゃんの話は大分前だけど、アヤちゃんと同じように悲しんでいる子達が続いている現実。
親が立ち上がらないと...改善できない、いや、親もつぶされるのかもしれない。
日本にも差別禁止法ができたら、こういう涙はなくなるのだろうか。

アヤちゃんの「なぜ?」と訴えた姿は、今もわたしの胸の中にある。








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