杏林大学呼吸器内科 『あんずの呼吸 part2』

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VZV peumonitis 再び、、

2007年04月11日 | Kanpo-Master の部屋
Kanpo-Masterです  
Varicella-Zoster Virus Pneumonitisが気になるこのごろです。
ちょっと調べてみました。
写真は宇宙人ではなく、核内封入体のある巨細胞(Cowdry's A型)
です。通称、ふくろうの眼。
以下のまとめのアップは疲れたので次回にします。
[Internal Medicine 1996;35:315-318]
24才の健康な人間におきたVZV肺炎の話
http://www.journalarchive.jst.go.jp/english/jnlabstract_en.php?cdjournal=internalmedicine1992&cdvol=35&noissue=4&startpage=315

[Eur Respir J 1998;11:776-778]
HIV患者でVZVが2回起こったという話
>http://erj.ersjournals.com/cgi/content/abstract/11/3/776?maxtoshow=&HITS=10&hits=10&RESULTFORMAT=
&fulltext=varicella+zoster+pneumonia&andorexactfulltext=
and&searchid=1&FIRSTINDEX=0&sortspec=relevance&resourcetype=HWCIT


Varicella pneumonia in adults Review
[Eur. Respir. J., May 2003; 21: 886 - 891]
http://erj.ersjournals.com/cgi/content/abstract/21/5/886?maxtoshow=&HITS=10&hits=10&RESULTFORMAT=&fulltext=
varicella+zoster+pneumonia&andorexactfulltext=
and&searchid=1&FIRSTINDEX=0&sortspec=relevance&resourcetype=HWCIT


Review [CHEST 1994106:22s-27s]
読んだ中では一番よくまとまっていた。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?db=pubmed&cmd=Retrieve&dopt=AbstractPlus&list_uids=8020329&query_hl=10&itool=pubmed_DocSum

 [日本呼吸器学会雑誌1998;36:363-367]
気管支粘膜病変を認めた成人発症軽症水痘症の3例

 [感染症学雑誌1990;64:224-230]
水痘帯状疱疹ウイルス肺炎の2例と病理学的検討

 [感染症学雑誌 1999;73:346-349]
気管支洗浄液より水痘帯状疱疹ウイルスDNAを検出し、気管支
病変を伴った水痘肺炎の一例

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3 コメント

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Unknown (ICT担当の検査技師です)
2007-08-06 10:32:02
Kanpo-Masterさま
ご無沙汰しています。

低レベルの質問になりますがよろしいでしょうか?VZVの感染管理です。VZVのpneumonitisの記事が記載されていたのを思い出しました。

さて、先日当院で問題になった事項ですが・・・
帯状疱疹患者の感染管理方法です。

相談があった内容は
医師:『血液内科患者が帯状疱疹(播種性)になったけど、感染対策は何か必要ですか?』

私:『基本的に標準+空気+飛沫+接触で対応と、個室収容が原則になりますので、個室(今は相部屋)に移して下さい。』

医師:『帯状疱疹なんかよくあることなので、起こる度に必要ですか?』

私:『基本的に必要かもしれません。』

医師:『それじゃ、個室の準備をその都度(帯状疱疹発生時)出来ないので、ベッドコントロールできません。』

私:『出来ないじゃなくて、してもらわないと困る。接触者調査もして、報告して下さい。』

という会話がありました。
私としては感染管理の立場からはこういう言い方しかできませんでしたが。

普通の帯状疱疹の場合は接触感染のみ。
播種性の帯状疱疹の場合は空気感染まで拡大。

基本的に抗体陽性者のみ従事することで、従事者にははっきりとした抗体陽性が確認できないことを考えて見舞い患者も含めてN95マスク着用の徹底を指示しましたが・・・。

播種性の場合は気道での増殖を認めるのでという理由が医師や病棟管理者には理解されなくて困りました。

実際Kanpo-Masterさまの施設ではどうされていますか?また、他の施設の方はどうでしょうか?

私の考えは極端(強すぎる)なのでしょうか?悩みます。確かにベッドコントロールが難しいと悩んでいる施設にとっては大きな問題だと思いますが・・・。

よければ助言いただけませんか?

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VZV (Kanpo-Master)
2007-08-07 00:38:19
師範様 お久しぶりです。
私の施設でも播種した場合には個室管理です。
以前いた駒込でも個室管理にしておりました。
基本的には帯状疱疹であったとしても感受性のある人が接触すれば10%-15%で感染するリスクがあるといわれています(記載はあまりないですがおそらく経気道)。ましてや播種性の場合には咽頭などのリンパ節でもウイルスの増殖が予想されるため飛沫感染、空気感染のリスクは非常に高くなります。
ということで師範様のとられた行動、言動は正しかったということになると思います。さらに今回は血液内科というimmunocompromised hostが多い病棟での発症であり他の患者やco-medicalの人間への感染のリスクはあると思います。ただし、血液内科は治外法権的なabx, 抗真菌薬、抗ウイルス薬の使用を行うため
(例えば、CMVantigenをフォローし陽性になった瞬間にガンシクロビルの投与)、同様に帯状疱疹がでれば、automaticにAcivlovirを投与するなど(レジメンによっては既に症状なくても投与されることがあった気がしますが、、)、潜在しているvirusなどが症状として出てきて当たり前、のような感覚が特に骨髄移植をやっている施設では強く、上記のようなコメントになったのかも知れません。

以下私のpalmより、五味先生のコメントを拝借。
帯状疱疹でも、「空気感染」が起こりますので、院内に患者が出れば、基本的には、air borne precautionになります。ただ、教科書的には、
帯状疱疹でも、全身播種している患者の場合のみ、と注意書きがあります。感染経路は、患者が「肺炎」などを併発していると、咳などで、微粒子が空中に舞うから、と言われています。

帯状疱疹にかかったことがないこどもが、老人の帯状疱疹に接触すれば、「水痘」にかかるリスクがありますので、ワクチン予防が望ましいでしょう。
院内なら、医療従事者で、「水痘」にかかったことのない人は、帯状疱疹の患者のケアにはあたりません。

参考になれば幸いです


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ありがとうございます (ICT担当の検査技師です)
2007-08-07 11:57:51
Kanpo-Masterさま
コメントありがとうございます。

当院は感染管理にいい加減なところがまだ残存していましてこのような事態になってしまいました。今回気付いたので少し院内にもアナウンスしましたが、『うるさいなあ~』と思われている方が多いと思います。帯状疱疹と水痘は別物と思っている医療従事者も多く教育が不足しているものと思います。麻疹騒ぎで少し皆さんの理解が出来ているのかと思いましたが、微生物が変わるとだめですね。結核は皆さん注意していますが、水痘の方が予防出来ていない患者、医療従事者にとってマイナス要素が大きいものと思っています。全国的にそうなのでしょうか?アウトブレイクが返って起こってくれた方が良くなるのかとダメなことを思ってみたりもしますが・・・。感染防止は私の仕事でもありますので何も起こらないでくれれば幸いです。
帯状疱疹も少し考え方を変えてもらえたらと思いますが、麻疹騒ぎも治まりましたので水痘の抗体検査をそろそろ全職員にもしていきたいと思います。遅れている施設ですいません。いつも迅速な対応して頂きましてありがとうございます。
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