杏林大学呼吸器内科 『あんずの呼吸 part2』

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入局,大歓迎です!

第2回東京内科カンファレンス

2008年07月31日 | Kanpo-Master の部屋
Kanpo-Masterです。
東大のdoraさんから連絡いただきました。東京内科カンファレンス、第2回です。
思考過程や鑑別診断を考える会です。今回も以下のような次第で行う予定となりました。

日時: 8月23日(土)午後6時~
場所: アステラス製薬東京本社別館信和ビル 6階会議室
(場所については変更の可能性がございますが、後日正式にご連絡差し上げます)
提示予定症例:
1:杏林大 「発熱・乾性咳嗽で来院した47歳男性」
2:都立駒込病院 「発熱と腰痛で来院した48歳男性」
3:聖路加国際病院 「発熱・黄疸・体重減少で受診した70歳男性」
〔協賛: アステラス製薬〕

 暑いさなかですが、発熱+αの症例が揃いました。
 「熱の出る病気」の診療科の先生は(そうでない先生も)、是非ご参加の上、白熱した議論をお願いいたします。

 コンセプトは1回目と同様で、「参加予定の先生方には、あらかじめA4版症例サマリーをお渡しする」「あいまいで、決着がつかなかった症例も積極的に取り上げる」という方針です。
写真:doraさんの猫に対抗して、クマです。

IRS

2008年07月28日 | Kanpo-Master の部屋
Kanpo-Masterです 

Probable Cerebral Mycobacterium Avium Complex-Related Immune Reconstitution Inflammatory Syndrome in an HIV-Infected Patient 
Shuji Kishida and Atsushi Ajisawa [Inter Med 47: 1349-1354, 2008]

http://www.jstage.jst.go.jp/article/internalmedicine/47/14/1349/_pdf/-char/ja/

という報告がありました。いずれも僕がお世話になった先生方による報告です。
MACによるIRSです。この症例はgranulomaがつかまっていますが、培養、PCRでは組織上ではMACはdetectされていないようです。診断の難しさを感じた報告でした。

9月5日は東京インフェクションカンファレンス

2008年07月23日 | Kanpo-Master の部屋
Kanpo-Masterです。

さて、9月5日は社会保険中央病院において19時~Tokyo Infection Conferenceが
あります。今回はあんずの呼吸及びあんずの神経の先生方とのコラボレーションにより症例をお送りします。楽しみですね、、、腎臓(あんずのしずくグループ)や神経の先生とは医局の場所が一緒ということもあり、僕はよく当直帯にいろんな先生の経験談(神業的な診断や、へなちょこだった笑い話など)を効くのが楽しみです。そのような先生方と一緒に参加できる喜びといったらありません。盛り上がりましょう、、!

Best teaching of the year 2007

2008年07月23日 | お知らせします
本日,杏林大学医学部における昨年度のBest teaching of the yearを当科が獲得しました。この賞は杏林大学で今年からできたもので,栄えある第1回目の受賞教室に選ばれました。
 医学部の学生教育に貢献し,学生からの評価が高い教室とのことです。本当に評価されたことを素直にうれしく思います。より一層学生教育,研修医教育,そして医局員教育を大切にしていきたいと思います。
 教育とは,「変わること」という有名な言葉があります。それぞれの医局員そして教室自体が良い意味で変わってきているのを感じます。本当にうれしいかぎりです(by いっしー)
ボスは3年連続ベスト teaching professorに選ばれています。(授業を受けた学生による採点方式) by Kanpo-Master

Giant cell arteritis causing aortic diseciton

2008年07月21日 | Kanpo-Master の部屋
Kanpo-Masterです。
BMJのLessons of the Weekから、、
http://www.bmj.com/cgi/content/extract/337/jul04_1/a426?maxtoshow=&HITS=10&hits=10&RESULTFORMAT=&fulltext=giant+cell+arteritis+&searchid=1&FIRSTINDEX=0&resourcetype=HWCIT
Giant cell arteritis causing aortic dissection and acute hypertension [BMJ 2008;337:a426]

74才女性でhypertensionとhypokalemiaを呈し、nifedipneに反応少なく、ACE-Iが著効した症例。高レニン血症も合併しておりtemporal arteritisにaortic dissection+renal artery involvementがあった症例でした。
About 10-15% of patients with Temporal arteritis have clinically manifest aortic involvement, which presents as aneurysms or dissection of the aorta[Ann Intern med 1995;122:502-7]であり、HTはdissectionがあっても1/2しか起きないらしい、、。
これに関連して?
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17244836?ordinalpos=1&itool=EntrezSystem2.PEntrez.Pubmed.Pubmed_ResultsPanel.Pubmed_RVDocSum
Inflammatory abdominal aortic aneurysm [JAMA 2007;297:395-400]では、Inflammatory abdominal aortic aneurysmのGrand roundsがある。DDXとしてTakayasu aortitis, Temporal arteritis, Cogan syndrome(通常はthoracic aortaをおかす)、Marfan syndrome, Ehlers-Danlos syndrome, cystic medial necrosis, infection(Salmonella, syphilis)などが大動脈瘤の鑑別として挙げられる。しかしながら、根本的にはInflammatory AAAに合致するような所見(intense periaortic and retroperitoneal fibrosis and inflammation)は上記鑑別では認めないとのこと。
写真:増上寺からみた東京タワー

Lymphocyte-White blood cell count ratio

2008年07月21日 | Kanpo-Master の部屋
Kanpo-Masterです。

伝染性単核球症(IM)やIM like syndromeは臨床的に他疾患と迷う場合もありますが、それとacute purulent tonsillitisとの鑑別に有用なペーパーが出ています。
というかとっくに話題になっていたペーパーですが、文献の山から飛び出てきたので読みました。
Lymphocyte count/ WBCのtotal countが、0.35以上ならばIM(glandular fever)である確率は、感度90%,特異度100%と恐ろしくいい値です。
臨床的には何となくリンパ球が増えていると感じることが多いですが、これを実際にデータで示した、という意味でこのような文献は有用だし、臨床に直結する意義あるstudyと思います。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/utils/fref.fcgi?PrId=3051&itool=AbstractPlus-def&uid=17224526&db=pubmed&url=http://archotol.ama-assn.org/cgi/pmidlookup?view=long&pmid=17224526
Wolf DM, Friedrichs I, Toma AG.
Lymphocyte-white blood cell count ratio: a quickly available screening tool to differentiate acute purulent tonsillitis from glandular fever. [Arch Otolaryngol Head Neck Surg. 2007 Jan;133(1):61-4]


Neuroinvasion by Mycoplasma pneumoniae

2008年07月21日 | Kanpo-Master の部屋
Kanpo-Master@当直中です。
Mycoplasma pneumoniaeはvirulenceが元来低いのですが、肺炎でも時として重症化します。自分は人間のpathologyに近いマイコプラズマ肺炎のマウスモデルの確立というお題で現在論文をまとめ、追加実験しているところですが、以下のような記事をみているとちょっとびびります。
 http://www.cdc.gov/eid/content/14/4/pdfs/641.pdf
 Stamm B, Moschopulos M, Hungerbuehler H, Guarner J, Genrich GL, Zaki SR. Neuroinvasion by Mycoplasma pneumoniae in acute disseminated encephalomyelitis [Emerg Infect Dis. 2008 Apr;14(4):641-3]

Shaking Chillはやはり恐ろしい~、、、! 徳田先生の論文から

2008年07月20日 | Kanpo-Master の部屋
Kanpo-Masterです。
今日はなかなか減らない山積みになった文献から徳田先生の論文を選んで読んでみた。
 http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/utils/fref.fcgi?PrId=3051&itool=AbstractPlus-def&uid=16174688&db=pubmed&url=http://qjmed.oxfordjournals.org/cgi/pmidlookup?view=long&pmid=16174688 
Tokuda Y, Miyasato H, Stein GH.  
A simple prediction algorithm for bacteraemia in patients with acute febrile illness

QJM. 2005 Nov;98(11):813-20. Epub 2005 Sep 20
これはbacteremiaのriskを予測するためのsimpleな方法を作ったというもの。
first scenarioとsecond scenarioがあるが、Chillの有無があるかどうかでわけ、さらに脈が119以下かどうか、physicianがlow-risk siteによる発熱と診断できた(acute pharyngitis, acute bronchitis, including acute exacerbation of COPD,acute infectious diarrhea, acute viral syndromes, acute otitis media, acute sinusitis, non-infectious processes, e.g.allergic reaction)かどうかで分類していく方法。この3つを使用してLow rigk Groupに分類された358人中、実際にbacteramiaだったのは5人(1.4%)であった。cut-off pointをlow-risk goup vs other groupsに分けるとNPVは98.6%である。これはたとえばChillsなしでLow-risk sitesとphysician's diagnosisがあった場合、自動的にLow-Risk Goupに分類されbacteremiaの可能性が極めて低くなる
ということを意味している。

次はすごくユニークだなあ、、と思ったけど、実際にshaking chillを起こした場合、菌血症の可能性が高いかも。とみんなが思っていることをエビデンスとして示した論文。またChillをmild Chills(セーターを羽織りたくなる), moderate chills(毛布を何枚かかぶりたくなる), shaking chills(毛布を何枚かけても体の震えが止まらない)に分けて解析している。
http://linkinghub.elsevier.com/retrieve/pii/S0002-9343(05)00510-3
 Tokuda Y, Miyasato H, Stein GH, Kishaba T. The degree of chills for risk of bacteremia in acute febrile illness  Am J Med. 2005 Dec;118(12):1417 
救急外来患者のうち●Inclusion criteria
aged 15 years and older axillary or oral temperature≧38.0℃ by patient self-report or at the hospital emergency department
a febrile illness of less than 2 weeks' duration before presenting to the emergency department admitted through the acute care outpatient division to the admission division of the emergency department to evaluate suspected bacterial infection.を満たした526人の患者のうち40人が菌血症だった。
65人(12.4%)はshaking chills, 100人(19%)がmoderate chills, 105人(20%)がmild chillsであり、chillがない患者と比べた場合、菌血症のリスクはshaking chillsでは12.1倍、moderate chillsでは4.1倍、mild chillsでは1.8倍だそうです
大事な点は、やはりChillといってもShaking chillsは特異度が90.3%, positive LRが4.65であり、shaking chillsの存在そのものが菌血症にRule in できる状態であることを示しています。やはりshaking chillsがあった場合、医者がshaking chill状態で血液培養をかかんに取りに行かねばならない緊急事態であるということでもあるようです。

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/utils/fref.fcgi?PrId=3051&itool=AbstractPlus-def&uid=12566553&db=pubmed&url=http://pmj.bmj.com/cgi/pmidlookup?view=long&pmid=12566553
Tokuda Y, Nakazato N, Stein GH. Pupillary evaluation for differential diagnosis of coma Postgrad Med J. 2003 Jan;79(927):49-51.
最後に、Light reflex lossとanisocoriaがstrucrural etiologyによるcomaであることを示唆するという論文。LR+がそれぞれ3.59倍、9倍
この論文では115人のcoma患者のうち40%がmetabolic, 60%がstructuralであったが、anisocoriaはmetabolicの場合3人(4.3%)と低かったのが印象的だった。

Paradoxical upgrading reactions

2008年07月19日 | Kanpo-Master の部屋
Kanpo-Masterです。
以前にも同じお題で出しましたが、
http://blog.goo.ne.jp/23c2230/e/aaca0e86318e7384c11dd3fb40c1d66b
http://blog.goo.ne.jp/23c2230/e/aaca0e86318e7384c11dd3fb40c1d66b
最近コンサルトを受けた症例で似たようなことがあったので少し紹介します。
HIV-/TB+よりもHIV+/TB+の方がどうやらparadoxical upgrading reactionsは起こしやすいようですが、抗結核薬での治療開始後1から2ヶ月は要注意です。
http://www.journals.uchicago.edu/doi/abs/10.1086/500459?url_ver=Z39.88-2003&rfr_id=ori:rid:crossref.org&rfr_dat=cr_pub%3dncbi.nlm.nih.gov
Paradoxical reaction during tuberculosis treatment in HIV-seronegative patients [Clinical Infectious Diseases 2006;42:893–895]

http://www.springerlink.com/content/02m567ap3vca20dj/
[Eur J Clin Microbiol Infect Dis. 2002 Nov;21(11):803-9]

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/utils/fref.fcgi?PrId=3051&itool=AbstractPlus-def&uid=15282393&db=pubmed&url=http://thorax.bmj.com/cgi/pmidlookup?view=long&pmid=15282393
Paradoxical reactions during tuberculosis treatment in patients with and without HIV co-infection [Thorax. 2004 Aug;59(8):704-7]

胸痛診療のポイント

2008年07月19日 | Kanpo-Master の部屋
Kanpo-Masterです。蝉が鳴き始めた今日この頃。暑くなってきました。
病理のC先生に頂いた1986年の上地先生による胸痛診療のポイントです。かなりはしょってしまいましたが、簡単にまとめてみました。自分としては食道のスパズムまではあまり気にしてませんでしたが、NGの効果時間などclinical pearlが沢山です。

胸痛診療のポイント [中部病院医誌 1986;12:4-9]
①胸痛の性質

②部位
胸痛の起きる場所が1点であったり心尖部に限局することは非常に稀。精神的疼痛の訴えの特徴。指1本で心尖部を示す例では、精神的疼痛のことが多く、数秒の短い痛みか数時間続く鈍い痛みであり、圧痛があったり、情緒不安定やうつ状態、披露、不安感を訴えたり、ため息をつくことが多い。

③持続時間
狭心症のおける胸痛の典型的持続時間は2分~10分。
30秒程度は狭心症患者の訴える最短時間。
5秒以内に消失する胸痛はまず狭心痛とはいえない。
最長時間として30分以上続く胸痛は、心筋虚血ではもはや可逆的とは言えず、心筋梗塞を起こすのに十分な時間である。

④放散性

⑤発症の状況

⑥悪化因子

⑦軽快因子
精神的、肉体的急速をしてNG(Nitroglycerine)で軽快するのが特徴。
NGの効果は非常に速く、1から3分以内に効果が出現。5分以上かかる場合にはNGが効いたとは言えない。
●NGはunstable anginaでは効果が十分ではないので頭に入れておく。
●胆石、食道スパズム、頚部神経根圧迫でもNGの効果がある(通常効果発現まで3分以上かかる)ので、NGが効く病態は狭心症であるとは限らない。

⑧随伴症状

⑨患者の精神状態

■確定的なnonanginal sign

●胸痛の持続時間
5秒以内などは狭心痛ではない。
一般に狭心痛は30秒以上であり、20分以上を越えることはない。余裕を持って約30分を最長限度とする。それ以上の胸痛は非狭心痛か、心筋梗塞の可能性あり。
***30分以上の狭心痛の例外:頻拍症に伴う胸痛(動悸の有無をチェックすべき)
***稀に数回の狭心痛が繰り返すため30分以上痛みが持続したように答える患者が
いるので、一つ一つの胸痛について時間を確かめる必要あり

●呼吸による影響
呼吸による胸痛の影響の増悪:胸膜、心膜炎、縦隔の炎症の痛みである。

●圧痛
胸部の局所の圧迫で胸痛が悪化したり、誘発できる痛みは狭心痛ではない。

●体位の影響
体位の変化で”直ぐ”軽減する痛みも狭心痛は考えにくい。臥位では静脈還流が増すので狭心痛は悪化するのが一般的。前かがみのかっ香ですぐ誘発される痛みは狭心痛ではない。食道の痛みや胃、大腸のガス貯留の痛みの場合あり。

●軽快因子
水分や食事の摂取で直ちに治る胸痛は狭心痛ではない。食道のspasmやAchalasiaが考えられ、冷たい水分や熱い水分で悪化するのも特徴。胃制酸剤でたちどころに治るのは食道spasmである。

■確実ではないが、nonanginalと推測されるポイント
胸痛の部位が局在している
狭心痛が発生時に最高の痛み→むしろdissectionを疑う
狭心痛の放散部位が前胸部痛が後頭部へ放散するのは少ない。
頚神経根圧迫通では両腕を胸に巻きつけて他方の肩甲骨に触れるようにすると痛みが起こり、NGでも軽快することがある。
水分や食事で軽快、時に悪化する痛み→食道の痛み。
数秒しか続かない痛み。

■胃腸疾患への手がかり:症状と食事との関係
空腹時痛、食後痛、熱い食事、冷たい食事、アルコール、嚥下困難、制酸剤による軽快ある場合、前かがみ姿勢や横臥位で悪化したり疼痛が明らかに存在することなど。

THMP

2008年07月19日 | Kanpo-Master の部屋
Kanpo-Masterです。
病理のC先生のレクチャーが始まりました。
臨床と病理の交差点(臨床診断のピットフォール)です。
THMP???って何と思った方、、
Take home message from pathologyでした!
治療するための薬がリスクになりうる、という症例を通しての強烈なメッセージでした。C先生は飲み会の挨拶でも、話がうまいですが、勉強になりました。呼吸器グループでの評判も非常に良かったです、ありがたや~、ですね。

Accuracy of the physical examination

2008年07月17日 | Kanpo-Master の部屋
Kanpo-Masterです。
今日はあんずの納涼会+ボウリング大会でした。10年ぶりくらいでした。
関係ありませんが、以下はなかなかです。
Accuracy of the physical examination in evaluating pleural effusion
おー、最近、字をおっきくする技を覚えました。
http://www.ccjm.org/ccjm_pdfs_toc/Apr08_Diaz-Guzman.pdf

上記でfreeでダウンロード可です。
Figure: Ausculatory percussion
沢山の人にこのブログも見ていただいているようです。ありがとうございます。

Lymph node biopsy

2008年07月16日 | Kanpo-Master の部屋
Kanpo-Masterです。

Assessing the validity of a model to identify patients for lymph node biopsy.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/14663291?ordinalpos=23&itool=EntrezSystem2.PEntrez.Pubmed.Pubmed_ResultsPanel.Pubmed_RVDocSum
Tokuda Y, Kishaba Y, Kato J, Nakazato N.
[Medicine (Baltimore). 2003 Nov;82(6):414-8]

徳田先生および昔の私のオーベンの一人である仲里先生らによる沖縄での151人のリンパ節腫大のstudy. 悪性疾患や肉芽腫性疾患と正常もしくは炎症性疾患との鑑別にZ scoreがどの程度使えるか、というretrospective studyです。
Z scoreはage, tenderness in palpation, size, generalized pruritus, supraclavicular lymphadenpathy, textureでscoringされます。
沖縄でのZ score=1以上の場合、biopsyで診断がついたグループでは悪性疾患を
見つけるのには感度は非常によさそうです。97%程度。逆に特異度は56.3%程度で低く、scoringだけでは不必要に?生検されてしまう可能性もある、というのがメッセージだと思いました。臨床的な判断や風土、人種など様々な要因が絡むようです。熊本ではaortic dissectionが多いという話も徳田先生はおっしゃってました。これも風土病??

冷や汗、、、

2008年07月15日 | Kanpo-Master の部屋
Kanpo-Masterです。
今日は某病院に当直中です。初診の蕁麻疹というふれこみの中年男性。
診察開始すると、どういうわけかあさっての方向を向いて話している。そして顔面は蒼白、四肢は全体的に発赤、腫脹しており、指輪が指に食い込んでいるのが見える。頚部にstridorはないが、血圧は70台、SpO2は92%程度。20年前にたらで息苦しくなったことがあるという。診察開始直後に椅子に座ったまま意識消失し、目の前でぐらぐらと倒れた。慌てて支え、ベットへ載せた。失禁し血圧も60台まで低下。アナフィラキシーショックと診断し、直ちにボスミン投与した。来院2時間前にサンマを食べ、30分前から蕁麻疹が出てきていた。じょじょにアレルギーが進行していたと考えられたが、アナフィラキシーは本当に怖いと思う。まさに落ちた、瞬間が外来にたどり着いたあとで不幸中の幸いといったところでした。