ホップ ステップ エイジング

車の免許を取ったのもパソコンを始めたのも55歳過ぎ。
興味を持ち楽しみながらゆっくりゆっくり年を重ねていきたい。

「芸」にこだわった上岡龍太郎さん

2024-05-21 17:37:36 | 雑記

元・芸人の上岡龍太郎さん。5月19日で死去から、1年が経った。

上岡さんは1960年、横山ノックさんに誘われ、「横山パンチ」の芸名でトリオ芸人「漫画トリオ」としてデビュー。

トリオは「パンパカパーン、今週のハイライト」のフレーズの時事漫才で人気となった。

1968年、ノックさんの参院選出馬により、トリオは活動を停止。

その後、「上岡龍太郎」の芸名で『探偵! ナイトスクープ』の初代局長など、司会者として活躍した。

知的でユーモアも潜ませた歯に衣着せぬコメントが興味深く、全国的な人気を博した。

芸能生活40周年となる2000年に、芸能界を引退すると発言していた上岡さんは、“公約”どおり芸能界を引退、まだ58歳だった。

その後は芸能界に復帰することなく、公の場にも姿を現していなかった。

上岡さんの愛弟子であるタレントのぜんじろうさんが生前、上岡さんの哲学について聞いている事によると、『お酒は飲んだから楽しくなるんじゃないですよ。楽しいから飲むんですよ。人生もそうです。

『何かがあって楽しい』のではなく、『楽しいから何かがある』んです。

芸能界も同じです。芸能界でウケたから、レギュラーが増えたから楽しいのではなく、楽しいから芸能界でやっていくんですよ』

「壁にぶち当たったり、あまり結果が出ていない時こそ、楽しくしていないといけない」その言葉がいまでも残っているそうです。

その他残された名言としての数々がある。

「夏の暑い日は道の真ん中を歩け。冬の寒い日は道の端っこを歩け。そうすれば、世の中は受け入れてくれる」

「エスカレーターに乗っても歩きなさい。自分を機械に任せたら終わりです」

「苦しい時は登っている時。自分が凄いと慢心した時は、下っている時だから気を付けろ」

「若い時の苦労は買ってでもしろと言いますが、それは違います。苦労なんか買わんでもどんどん向こうからやってきます」

「結婚して10年経って結婚前より妻が不細工になったとしたら、その8割は男の責任である」

「テレビで何が面白いか言うたら、素人が芸をするか、玄人が私生活を見せる、この、二つに一つ」

「スポーツっていうのはね、上手い人ほど楽しいんです」

「悪い事をした連中を責めるのは、バカでも出来る。しかし、悪い事を仕出かす仕組みを解析するのは、バカではまず出来ない」

「誰にも伝えようと思わなければ、見たまま、聞こえたままの実像が、脳内を自由自在に駆け巡り、それがつぶやきとなって出てくるのだから強烈になる」

「人間は死ぬ。必ず死ぬのだけれども、今すぐに死ぬわけではないということだ。

死ぬには、間がある。この間があるということを、決しておろそかにしてはいけない」

「お金がいるから働くというけれど、逆だ。働くからお金がいるのであって、働かなかったらお金はいらない。見事にいらない」

「生きることは、どこかで世の中に貢献することです。お笑い芸人にでも、人々に、ものの見方を変え、価値観を点灯させてみせると、世の中が違って見えることを示唆する、極めて形而上学な役割があります」

「フツーの人のレベルの定価の原因の一つは、「内と外」の区分けがなくなったことにある。とりわけ「外」の意識が若い層にない。みんな、どこでも家の中のように振る舞っている。それが美しくない。

最後の最後まで「芸」にこだわって、青年期を疾走し、壮年期の途中で引退し、実年期を楽しんだ。

鋭い洞察、切れ味のいい毒舌、社会的風刺は小気味よい。

「僕の芸は20世紀まで、21世紀には新しい人生を歩みたい」とタレント自身がいうのは珍しい事。

人気の低迷という事実を突きつけられてからではなく、また病気による断念でもなく、自らの意志で断っている。

長い間、自分を励まし、芸を磨いてきて、これ以上の自己刷新は無理だと判断したのだろう。

 

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