南海トラフで巨大地震が起こる可能性を評価する定例の専門家でつくる検討会が開かれ、南海トラフの想定震源域やその周辺で観測されたデータを分析しました。
それによると、「特段の変化は観測されていない」とする見解がまとめられ、巨大地震の想定震源域にあたる地域では先月以降、目立った地震はなかったようでした。
一方、プレート境界付近で「深部低周波地震」と呼ばれる小規模な地震が、東海から紀伊半島中部で12月22日から先月6日、四国中部で12月23日から先月2日、四国東部で先月25日から観測されています。
これに伴って、周辺の複数の「ひずみ計」でわずかな地殻変動が観測されました。
いずれも想定震源域のプレートの境界が数日から1週間程度かけてゆっくりとずれ動く「短期的ゆっくりすべり」が原因とみられます。
首都直下地震、南海トラフ巨大地震、富士山噴火・・・。
富士山はまぎれもなく日本一の活火山です。
「宝永噴火」から300年以上が経過しているため「富士山はもう噴火しない」と誤解している人もみられますが、過去5600年間には約180回もの噴火が起きてきたそうです。
単純計算すれば約31年に一度のペースで、休眠状態にある今日が“異常”と言えるので、富士山の長い歴史を紐解けば、「いつ噴火してもおかしくない」と見ることもできるのだそうです。
最も危険なシナリオは「地震」と「噴火」の連動である事。
こうした事から、南海トラフ巨大地震の可能性が高いことに変わりないようなので、気象庁は引き続き備えは続けるよう呼びかけ ています。
その時に備えて、私たちもいまから水や食糧などの備蓄をしておくことが肝要だといえるでしょう。
避けられない脅威ですが、ただ恐れるだけでなく、適切に備えをする事を忘れないようにしたいものです。