9月12~13日と、昔の仲間に誘われて小海線沿線の美術館巡りをしてきました。
横浜7時46分発の「はまかいじ(浜甲斐路)」に乗り、10時30分小淵沢着。小海線に乗り換えて2つ目の甲斐小泉で下車。この駅前に「平山郁夫美術館」があります。
2階の大きな展示室に入ると、駱駝に乗った隊商の行列が描かれた大きな絵が右と左に3枚ずつ展示されていました。右側の壁面には夕日に照らされて進む隊商の行列が、あかね色を基調とした色遣いで、左側の壁面には月の光を浴びて砂漠を進む隊商の行列が、青を基調とした色遣いで描かれています。いずれも光に照らされて長い影が砂漠に伸びています。
20年ほど前に中国名沙山で駱駝に乗ったとき、夕日に照らされて駱駝の影が長く砂漠に伸びていたことを思い出しました。
1階の展示室には平山郁夫が収集したコレクション、今のイラクやアフガニスタン・パキスタンなどシルクロードから出土した石仏や宝物が多数展示されていて見応えがありました。
次に、ここから二つ目の駅・清里で北沢美術館を見学しました。ここはアールヌーボーを中心としたガラス工芸品が展示されています。神奈川県にも箱根の「ガラスの森美術館」や「ポーラ美術館」でアールヌーボーのガラス工芸は見ることが出来ますが、作品の数や見事さは群を抜いていました。
この日は清里高原ホテルに泊まり、翌日清里から小海線を1時間ほど乗った八千穂駅で下車。駅前にある「奥村土牛記念美術館」を見学しました。
奥村土牛生は3年間ほど八千穂村に住んでいたことがあり、その縁で村が計画し、地元の名士が建物を、作品を土牛が提供して出来た美術館のようでした。
この美術館の特徴は展示されている絵が完成された日本画ではなく、彩色された下絵がほとんどで、植物や動物を描いたクロッキーの線に無駄が無く、子牛や子羊の目は優しく生きているようでした。下絵だけに奥村土牛の人柄がじかに伝わってくる感じがしました。