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認知症とマンションライフ

2017年04月11日 | マンション管理
日本の高齢化はものすごい勢いで進んでいます。

2037年には3人に1人が65歳以上。人口の30%以上が老人という事です。恐ろしいですね。


ケアマネの勉強をすることで高齢者や認知症について随分理解ができました。

認知症状が進むと、暴力や暴言といった問題行動と呼ばれるものが現れる。

特に認知症患者さんの場合は、この抑えが利かなくなって、感情がすぐ表に出てしまったり、

感情が敏感になっていて、今までの怒りのポイントとは、違った所になっており、

ちょっとしたところで怒りのスイッチが入ってしまうというもの。


これは認知症のタイプによってその特徴も違います。

アルツハイマー型認知症・レビー小体型認知症・前頭則型認知症など、

性別によってもなり易いタイプが異なっています。


一概には言えませんが、例えば物盗られ妄想などがみられた時に、

「盗られてなどいない」と否定されると、そこで怒りのスイッチが入ります。

最初はそれに対して怒るだけですが、その後家族の方がヒートアップして、

「ボケている」「嘘つき」などと言ってしまうと、それが更に自尊心を傷つけ、

暴言や暴力になったりするようですし、直接身体に触る介護でも、

暴力となってしまう場合があります。


椅子やベッドに移動する時など、声かけなどをしないで介護を行うと、

いきなり自分の身体を触られた事で危険だという感情が先に出てしまい、

とっさに暴力が出る場合があるようです。


また服を脱いでもらうという介護は、何かされるのではないか、

また服を盗られるのではないかと思い、声かけをしていたとしても、

暴力になったりします。ご本人にすると、怖いのです。


そんな時は、認知症を理解し、対抗せず離れて様子を見ましょう。

まず暴力や暴言が出る原因を理解してください。

家族の方は「自分を困らせようとしている」と言われるのを聞きます。

でも困らせようとしている訳ではなく、物盗られ妄想やレビー小体型で見られる幻覚は、

ご本人にとっては嘘ではないのです。

誰かに盗られたと、また誰かがそこにいると思っています。

盗られて困っているとか、知らない人がいて怖いのに、嘘つきだと言われたら

腹が立ちませんか?信じてもらえない、嘘つきだと言われるのは、

認知症の方でも自尊心があり傷つくのです。


また認知症が進んで理解がしにくい状態では、全く言葉のわからない外国にいる状態と

同じだと言われます。言葉も通じず何を言っているのかわからない。

そんな時にいきなり自分を触りに来られたら怖いと感じませんか?

こういう状況であるという事を、まず理解してください。


そして、暴言や暴力が見られたら、対抗しようとしないでまずさっと離れてください。

それからしばらくは様子をみましょう。暴言や暴力が見られる程の興奮状態の中では、

何を言っても余計に興奮させるだけのようですので、介助する側は落ち着いて・・。



★暴力・暴言の具体的な対処法としては、関わり方を考える。

自尊心を傷つけるような言葉を投げかけない。また、身体を触る介護をする場合は、

まず「ベッドに移りましょう」「服を着替えましょう」などの声をかけてください。

怖かったというイメージが出来てしまうと、次からもっと介護拒否となったり

暴力になったりする場合がありますので、しないようにしてください。


暴力や暴言は、一番身近で良く接している介護者に出る場合が多く、

家族であれば奥さんが暴力の対象になってしまいがちのようです。

一番感情を出しやすい人になってしまっているのかもしれませんので、

こんな時は、介護者を変わってもらったり、ヘルパーさんに来てもらったりする方がよいでしょう。



また、体調が悪くないかチェックする。

また暴力が体調不良から来る場合もありますので、興奮が治まったら熱を測ったり

時々、便秘でお腹が苦しくイライラとなり、暴力へ繋がったという話も聞きます。

トイレの回数など、気にかけていない方も多いと思いますが、ある程度症状が進めば、

体調管理は必要になります。


医師に相談する。

前頭側頭型認知症やレビー小体性認知症は、全く予期せぬ暴力が見られる場合がありますので、

暴力が酷くなるようであれば、医師に相談してお薬などを処方してもらう事も必要です。


今後、高齢者の増加によってマンションの中でも問題行動を起こす方は増加すると予測しています。

資産価値のない物件は相続人から放棄され。

どこにも行き場のない高齢者や身よりのない独居の高齢者が一人・・

その寂しさをまぎらわすために多くのペットを飼育もできないのに、

かわいそうにと無責任に部屋や建物内でエサを与え。

ペット屋敷き・ゴミ屋敷きとして問題も発生してくる気もしています。



以前相談の中で老人が徘徊するからと玄関扉の外からカギをかけたいとか、

デイからの送迎時に鍵の開け閉めが大変だから電子錠をつけたいとご相談を受けたことがありましが・・

玄関扉は共用部分だから、鍵穴以外の場所に特別に鍵や細工をするのはどんなものかと

お答えをしておりましたが。。

今ではそのお気持ちもよくわかります。


逆に、一辺倒の考え方だけでは今後は対応できなくなるという事がよくわかるのです。


国は医療費削減を掲げ、在宅医療へと切替。地域包括システムへと。

老人を地域で見守りを行うよう仕組みを変えてきています。

でも実際の生活では家族も認知高齢者を受け入れる余裕なんてない・・

というのが現実問題でしょう。さあ・・今後、どうしましうか?


マンションというのは一つの自治体であり。また一つの国のようでもあり。

それぞれの管理組合運営が今後、高齢者とのかかわりによって。

大きく左右される時が来る気がします。


早め・・早めの対策が必要ですよ。


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新学期、お弁当が必要な方、100均コーナー必見です。

コメント
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