園芸ケアの模索~based on Horticultural Therapy~2nd season

ひとと緑のコラボレーション 園芸療法。ひととコミュニケートするツールとしての園芸のかたちを模索中です。

7本の銀杏の木

2011-10-15 20:59:38 | 触発される出来事や出会い


母校が開校60周年を迎え、記念式典があるというので行ってみました。

訪れるのは○十年ぶり?

まだ色づいていない銀杏の木々。それらには名前があります。

真理・理想・剛健・友愛・誠実・自立・雄飛。

正直、今日「そうだった」と思い出しました。


記念公演に招かれていたのは、45年前の卒業生でもある、福島県立医科大学副理事長、竹之下誠一氏でした。

3・11後の災害時医療を陣頭指揮され、そして原発事故後の放射能への対応に腐心されている、

同大学附属病院の院長でもあります。

震災に深く関わっている人物の話を直接聞く機会になるとは予期していなかったので、思わぬ収穫でした。


<福島の悲劇を福島の希跡へ>というタイトル。

縁あって仕事をし、暮らしてきた福島という地を、先生は、震災まで棚上げされてきた原発の抱える問題と向き合い、

乗り越えて、福島の人々が安心して暮らせるような場所にしたいと、

医療の立場から真剣に、前向きに考えて行動しておられることを知りました。

そのような先輩がいるのは内心、いえ、大いに誇らしく、ぜひとも、先輩の壮大な構想が実現するよう願うばかりです。


講演の冒頭で、医療者は、特に、専門とするがん治療では、

患者が向き合う‘不条理’を受け止めることも役割としている、ということを言われました。

だから、震災の不条理に立ち向かうのは、職業上他の人より困難でなかったというのです。

私は、「‘認知症’も不条理のひとつだなぁ。」とすぐ思いました。

何の悪いこともせず、規則正しい生活習慣で暮らしていてもかかってしまう病への怒り、苦しみをぶつける矛先は、

周囲の人間へ向かう、ということです。

たぶん、ソーシャルワークにおける受容と共感になるのでしょう。

ケアの場でいえば、傾聴、あるいは喜怒哀楽の共有でしょうか。


先生から後輩(主に在校生である中1から中3生)へのもうひとつのメッセージに、

「(学閥など)しがらみが無いのは自分のやりたいことを自由にできるという点で良いことだが、一方で、

自分の信念をほかの人に分かってもらうためには、相手に分かってもらえるような説明ができる努力を、

他人の何十倍もしなければならない。」

というものがありました。


世のしがらみに疎い私は、

人並み以上に‘園芸療法(の実践)’の良さを多くの人に理解してもらい、仲間を増やしていくための

努力を惜しんではいけない…


このごろ、何からしていけばよいか、と整理のつきかねていた自分に喝を入れてもらったように感じつつ、

昔のように校舎に一礼して校門をあとにした、雨上がりの午後でした。



千葉大学松戸キャンパスにて

2010-11-14 13:41:16 | 触発される出来事や出会い
学会2日目です。

写真は、1日目の庭園ガイドツアーより。
桜の紅葉の落ち葉が鮮やかでした。

今回も良き出会いが有りました。

まず、貴重なブログ読者のpatycoさん。
温かいお声をいただいて嬉しかったです!
コツコツ投稿し続けることに意味があると、勇気づけてくださってありがとうございます。

それから、PTのTさん。
懇親会でたまたま隣りに居合わせたら、滞英経験が有る方で、興味深く話をしました。

園芸療法と関連する貴重な講演と、各地で展開されている実践の発表。

活動の継続が大事。
そのための理念や目的、療法の意義を認識すること。
人材の育成、世間への啓発、資格と報酬のこと。

「課題は多いね」とTさんと話しながらも、悩みを共有し、この活動のやりがいを再確認して、また頑張ってみようと、
前進する気持ちにさせてもらえる2日間になりそうです。

久しぶりの遠出。
見聞きした時間を利用者さんへのお土産として持ち帰りたい気持ちでいます。

園芸療法学会

2010-10-12 22:55:13 | 触発される出来事や出会い
                     

これは7月に咲いた金ゴマの花。
生れてはじめて見ました。想像しなかった可憐さです。
10月に入って、同じ時期に播いた種から発芽し、また花をつけています。


ところで、今年の学会は千葉大学松戸キャンパスにて開催されます。

「園芸学部」の響きに憧れるのは、私だけではないのでは?

さまざまな様式の庭園とキャンパスを目にすることのできるチャンス!
ということで、早割のエアーチケットを予約してしまいました

もちろん、各地で実践されている方の発表等に刺激を受けること、
そして、年一回奮発するのは、貴重な教育講演を聴くためでもあります。

地方ではめったなことでもない限り、あり得ない機会です。

patycoさん、お会いできるといいですね

9月のへちま

2010-09-18 01:51:22 | 触発される出来事や出会い
そろそろ植え替えが必要なバックの花壇はお見苦しいのですが…

ヘチマの花と実が同時に見られた朝にパチリと撮りました。

これをどう料理しようか?

大きくして、またワイワイ束子を作るのもいいし、
一週間ほど前に食べたパスタはクリームソースとヘチマを合わせていましたっけ。


ヘチマのパスタを出していたお店に案内してくれたのは、
久しぶりにお会いしたダンサーです。

「同級生の姉上」で、母の友人の姪御さんというつながりだっただけなのに、
1年の滞英を終えてロンドンを離れる直前、図々しくも2~3日泊めていただいた時からお付き合いをさせてもらっています。

一時的に帰郷され、興味を持っていたトレーニングの指導をしているということで、
そのクラスへ参加し再会することになりました。

子どもの時からなにか違う雰囲気(かごしまっぽくない)を持ち、私は中途で終わったクラシックバレエに秀でていました。

大人になってからお話するご縁を持ってみて、
今、私の興味のある分野とUさんの究めていこうとしている分野とは、
共通する関心領域があると感じました。

先日の話題では、‘Holistic' がキーワードかな?というあたりで別れました。

からだとこころの関係―身体の使い方やそこへの注目度などアプローチは異なりますが、
お互いの興味あるところを理解しあえる部分があって、(私が勝手に思っているかもしれないけれど)
また話したいなと思うひとときでした。


*ホリスティック(Holistic)とは、ギリシャ語の「holos」を語源とし、「全体」「関連」「つながり」「バランス」などと訳されています。ホリスティック医学では、身体だけでなく、目に見えない心や霊性を含めた”Body-Mind-Spirit”のつながりや「環境」まで含めた全体的な視点で健康を考えます。

引用したのサイトのはこちら。ご紹介まで。

NPO法人 日本ホリスティック医学協会
http://www.holisutic-medicine.or.jp




Happy surprise!

2010-03-05 00:15:34 | 触発される出来事や出会い
ひと雨ごとに暖かくなるのでしょうか。

二日休みがあると、思い通りの過ごし方ができます。
職場の携帯に緊急連絡も入ることなく、無事に過ごせているなら…と
こちらから状況伺いの電話もしませんでした。

久しぶりに大学へ出向き、博士課程に進んだ同級生と近況をおしゃべり。
それからF先生とお昼をご一緒して、お茶までごちそうになり

ただ、今日のメインは、このブログを通じて知り合えたkさんとの対面でした。

待ち合わせたコーヒー店が閉店になるまで話が尽きなかったのは、
園芸療法への情熱があること、仕事の悩み、これまで過ごした場所に、
いくつもの共通点があったからでしょう。

感性の細やかさが垣間見られるkさん。
私に欠けているものをたくさん持っていると感じます。

ぜひこれから、鹿児島でも園芸療法が花開くように、刺激し合っていけたらいいな、と
互いの想いを確認した気がしています。


[団地の中を散歩しながら見つけた、門扉を彩る春のハンギングバスケット]