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プロは辛い、吉野元アメリカ局長のウソ発言に思う!

2006年02月24日 | Weblog
■沖縄返還「密約」事件は河野元外相の指示!
 1972年の沖縄返還に絡み、一部費用を日本側が立て替るとの「密約」を結んだとされる事件は、当時の河野洋平外相(現在、衆議院議長)に指示により隠蔽されていたことが分かりました。
 これは本24日の朝日新聞朝刊が報道しているもので、「密約」の存在を裏付けるアメリカの公文書が2000年に公開され、「良心の呵責を覚えなくてすむ」とした吉野文六外務省元アメリカ局長が朝日新聞の取材に対し明らかにしたものです。
 この事件は、西山太吉毎日新聞記者の逮捕にまで発展した有名な事件でしたが、当時から「密約はあった」と囁かれていたものです。詳細は朝日新聞を読んでいただきたいと思います。
■ばれるウソをつかなければならないプロは辛い?
 「密約」事件は、アメリカで公文書が公開されなければ、永遠に秘匿されたままだったでしょう。
 それにしても上司(この場合、河野洋平外相)から、「密約はないと否定しろ」と命じられ、ウソ発言を繰り替えさなければならない外務官僚というのも辛いものですね。相手はアメリカ、いずれ時期が来れば「密約」の公文書は公開され、真実が明るみに出るのは分かっているのに、上司の指示でウソをつかなければならないのですから。
 尤も吉野文六氏(87歳)は、元外務省アメリカ局長という外交のプロですから、当時は国益のためにウソをつくことも平気であり、なんとも思っていなかったでしょう。プロと言うのはそういうものであり、結果が良ければ全て良く、手段を選ばないのが、本物のプロです。
 しかし、年齢を重ね、現役を退き(組織を離れ、個人となる)、プロから素人・アマチュアに戻った吉野文六氏には、鬱積した辛いものがあったのでしょう。朝日新聞には、「意識的に記憶から消そうとした。その方が良心の呵責を覚えなくてすむ」との吉野文六氏の発言が掲載されていましたから。
                                  以上