NPI(非営利投資)とNPO支援の品川投資倶楽部

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福沢諭吉の「修身要領」その2!

2008年11月28日 | Weblog
■ユニテリアン思想との類似点!
 今日は「修身要領」その2ですが、最近この「修身要領」が明治20年に日本に入ってきたキリスト教プロテスタントの一派であるユニテリアンと深い関係があることが注目されています。慶応大学の土屋博政教授が指摘したもので、同教授は「修身要領とユニテリアン思想に数多くの類似点が見られる」と述べています(「ユニテリアン主義と友愛会の精神」参照。詳細は略)。
             「修身要領」(続き、その2)
 第8条 男尊女卑は野蛮の陋習なり。文明の男女は同等同位、互に相敬愛して各その独立自尊を全からしむ可し。
 第9条 結婚は人生の重大事なれば、配偶の選択は最も慎重ならぎる可らず。一夫一婦終身同室、相敬愛して、互に独立自尊を犯さざるは、人倫の始なり。
 第10条 一夫一婦の間に生るる子女は、其父母の他に父母なく、其子女の他に子女なし。親子の愛は真純の親愛にして、之を傷けざるは一家幸福の基なり。
 第11条 子女も亦独立自尊の人なれども、其幼時に在ては、父母これが教養の責に任ぜざる可らず。子女たるものは、父母の訓誨に従て孜々勉励、成長の後、独立自尊の男女として世に立つの素養を成す可きものなり。
 第12条 独立自尊の人たるを期するには、男女共に、成人の後にも、自ら学問を勉め、知識を開発し、徳性を修養するの心掛を怠る可らず。
 第13条 一家より数家、次第に相集りて、社会の組織を成す。健全なる社会の基は、一人一家の独立自尊に在りと知る可し。
 第14条 社会共存の道は、人々自から権利を護り幸福を求むると同時に、他人の権利幸福を尊重して、苟も之を犯すことなく、以て自他の独立自尊を傷けざるに在り。
 第15条 怨を構へ仇を報ずるは、野蛮の願習にして卑劣の行為なり。恥辱を雪ぎ名誉を全うするには、須らく公明の手段を択む可し。
 第16条 人は自から従事する所の業務に忠実ならざる可らず。其大小軽重に論なく、苟も責任を怠るものは、独立自尊の人に非ざるなり。
 第17条 人に交わるには信を以てす可し。己れ人を信じて人も亦己を信ず。人々相信じて始めて自他の独立自尊を実にするを得べし。
 第18条 礼儀作法は、敬愛の意を表する人間交際上の要具なれば、苟めにも之を忽にす可らず。只その過不及なきを要するのみ。
 (以下、次回)
                                    以上

福沢諭吉の「修身要領」その1!

2008年11月27日 | Weblog
■教育勅語に代わる「国民一人ひとりの下からの道徳」!
 独立自尊の言葉で知られる「修身要領」は全29条から成り、教育勅語に不満を抱いていた福沢諭吉が作成させた「国民一人ひとりの下からの道徳」。今日でも多くの人に読まれ、企業・団体の管理職・従業員に影響を与えています。以下、「修身要領」を掲載します。
       「修身要領」(福沢諭吉監修)
                  明治三十二年二月紀元節・慶應義塾社中某々誌
 凡そ日本国に生々する臣民は、男女老少を問わず、万世一系の帝室を奉戴して、其恩徳を仰がぎるものある可らず。此一事は、満天下何人も疑を容れざる所なり。而して今日の男女が今日の社会に処する道を如何す可きやと云ふに、古来道徳の教、一にして足らずと雖も、徳教は人文の進歩と共に変化するの約束にして、日新文明の社会には自から其社会に適するの教なきを得ず。即ち修身処世の法を新にする必要ある所以なり。
 第1条 人は人たるの品位を進め、智徳を研き、ますます其光輝を発場するを以て、本文と為さざる可らず。吾党の男女は、独立自尊の主義を以て修身処世の要領と為し、之を服膺して、人たるの本分を全うす可きものなり。
 第2条 心身の独立を全うし、自ら其身を尊重して、人たるの品位を辱めざるもの、之を独立自尊の人と云ふ。
 第3条 自ら労して自ら食ふは、人生独立の本源なり。独立自尊の人は自労自活の人たらざる可らず。
 第4条 身体を大切にし健康を保つは、人間生々の道に欠く可らざるの要務なり。常に心身を決活にして、かりそめにも健康を害するの不養生を戒む可し。
 第5条 天寿を全うするは人の本分を尽くすものなり。原因事情の如何を問はず、自から生命を害するは、独立自尊の旨に反する背理卑怯の行為にして、最も賎しむ可き所なり。
第6条 敢為活発堅忍不屈の精神を以てするに非ざれば、独立自尊の主義を実にするを得ず。人は進取確守の勇気を欠く可らず。
 第7条 独立自尊の人は、一身の進退方向を他に依頼せずして、自から思慮判断するの智力を具へざる可らず。
  (以下、次回)
                                   以上

中島みゆきが富士フイルムのCMに出演!

2008年11月26日 | Weblog
■CMは2編、もう一本は松田聖子!
 テレビCMは時間の無駄であり、嫌なものです。このため民放は経済ニュース以外はほとんど見ませんし、それもビデオやHDに録画し、CMカットで見ます。しかし、CMでも興味と関心を引かれるものもあります。
 先日、テレビのチャンネルを切り替えていたら突然、中島みゆきが出てきました。あの中島みゆきがテレビにCM出演していたとは知らず、驚きました。しかし、さらにビックリしたのは、それが富士フイルムの化粧品CMでした。
 この会社、本来は35ミリフィルムの大手メーカー、デジカメの普及でフィルム需要が激減し、経営が大変だろうと思っていたらいつのまにか化粧品に進出していたのです。某HPを見たら「富士フイルムは今春から自社ブランドの化粧品を全国の化粧品店や雑貨店などに販路を拡大するためにCM放送に乗り出した」と紹介されており、「フィルムづくりでつちかったコラーゲン技術」を生かして化粧品に進出したようです。
 「加齢による肌トラブルなどを防ぐアンチエイジング化粧品」ということで、「いつまでも変わらずに生き生きと活躍」している中島みゆき(他に松田聖子版CM有り)が起用されたようです。たしか中島みゆきも56歳。試供品をしっかり使って、いつまでも美しく、若々しくいて欲しいものです。
 それにしても中島みゆきといえば思い出されるのは、かつてのNHK紅白歌合戦。冬の黒部トンネルからの生中継でしたが、あまりの寒さのせいか歌詞を間違えていた?ようです。あのとき、お肌のトラブルはなかったのでしょうか。
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ポルシェ、株売買でファンドに圧勝!

2008年11月25日 | Weblog
■モノづくりメーカーと投機マネーファンドの戦い!
 金融危機が実態経済にも波及し、世界中が震撼しています。強欲資本主義者や怪しげな金融機関&関係者(証券会社、投資銀行、ヘッジファンド、格付け会社などとその社員)への批判が高まっています。
 今の世の中、真面目な実態経済の担い手(モノづくりメーカーなど)が、怪しげな人たち(投資銀行、ヘッジファンドなど)に対抗していくのは大変です。しかし、真面目な実業の人たちが、強欲で虚業の人々に勝利することもあるようです。
 11月19日の日経新聞は「ポルシェ、株売買で巨額利益」との見出しで、自動車会社ポルシェが、フォルクスワーゲン(VW)株の売買でヘッジファンドを相手に勝利した、と報じています。
 記事は「ファンド勢を手玉にとり、マネーゲームで巨利を得たポルシェ」と紹介し、「一般市民からは、熱狂的な喝采を浴びた」と報じています。詳細は略しますが、ポルシェとファンドの闘いに欧州の人々は、「伝統的な産業資本とアングロ・サクソン系金融資本の対決の構図」を見たようです。
 結局、ポルシェとファンドのVW株をめぐる戦いは、「モノづくりを重んじるドイツ経済とユーロ圏の外側から投機マネーを操るファンドの戦い」だったのでしょう。
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自動車産業で進む従業員削減、雇用者数200万人だが!

2008年11月21日 | Weblog
■荒廃するマンション、荒廃する経済・産業!
 昨日のNHKテレビ「クローズアップ現代」は、「急増する荒廃マンション」の実態を報じていました。集まらない管理費、不足する修繕積立金などの問題を抱え、マンションの空き家数は241万戸に上るとされています。背景にバブル期に増大した投資用マンションの存在があるようですが、凄いものです。
 しかし、荒廃しているのはマンションだけではありません。金融危機が実態経済に波及し、日本の経済・産業も荒廃しかかっています。特に問題なのは日本の基幹産業であり、多くの雇用者を抱える自動車産業の荒廃です。
 自動車産業は基本的に輸出中心で、裾野が広く、雇用者数が多いことで知られています。完成車メーカー14社の従業員は17万人、部品メーカーが約400社で63万人、自動車販売関連で46万人、整備関連で31万人、そして資材関連で13万人の雇用者がいるとされ、その他計で約200万人が自動車産業で働いています。
この自動車業界で本格的な雇用問題が発生すれば、大変なことになります。各社は既に減産に着手していますし、現時点で完成車メーカー7社は8000人の削減(基幹従業員、派遣社員など)を計画しています。米ビック3が破綻した場合、300万人が職を失うとさされていますが、日本の自動車産業にも人事ではありません。
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ワインも株式投資も熟成が大切!

2008年11月20日 | Weblog
■澤上篤人氏の長期投資論、「慌てて売らず先を待て」!
 金融危機による不安定な株式相場が続き、個人投資家は対応に苦慮するところですが、この点についてあの澤上篤人氏が17日の日経新聞「マネーこの人に聞く」で、「慌てて売らず先を待て」と述べていました。
 記事で澤上氏は、「株式市場でパニック売りが殺到した場合も、慌てて売らずに5~10年先を待てばよい。石油危機やブラックマンデーなど過去の危機的状況でも、その後に株式相場は必ず活況になった」と述べています。以下は略しますが、長期投資で知られる澤上氏の持論が展開されています。
 また、澤上氏は某天証券HP「さわかみ経済教室」でも「昔から、上昇相場は恐怖と不安心理が渦巻く暴落相場の中に生まれるといわれる。暴落といっても株価がヤタラメチャに売られているだけで、企業が潰れて消えていくわけではない。この先まっ暗と思われる時ほど、沈着冷静に世の中を観察してみよう。多くの人々はいつもと変らない毎日を送っているし、その生活を無数の企業活動が支えてくれている。長期投資家は毎日の生活ベース経済を支えてくれている企業群を、暴落相場の時ほど熱く応援しよう」と述べています。
 尤もですが、株式市場がこれ程下げれば塩漬けを恐れて売りたくなるのが私たちシロウトの悲しい性行。しかし、余裕資金と長期投資を心掛けていれば、澤上氏が云うように株式相場の上昇を待つことも可能でしょう。長期投資で「生活ベース経済を支えてくれている企業群」を応援し、そこそこの配当を貰いながら、ゆっくりと熟成を待ちましょう。
 それにしてもボジョレー・ヌーヴォー、今日が解禁ですが、値段が高く(航空便で運びますので)、熟成していないワインを飲む人がどの位いるのでしょう。ワインも株式投資も熟成が大切だと思いますが。
                                 以上

大田区、中野区などで中小・零細企業へ緊急融資!

2008年11月19日 | Weblog
■撤退・廃業も経営者の決断の一つ!
 厳しい金融危機下、運転資金に事欠く企業が増えているようですが、特に年末を控えて中小企業、零細企業の資金繰りは大変なようです。
 このため緊急融資を実施する行政が増えているようです。大田区や中野区が中小・零細企業を対象に緊急融資を始め、NHKテレビは昨日と一昨日、融資申請に殺到する中小企業者の姿を報じていました。
 最初の2年間の利子は行政が負担するようですから、運転資金に余裕がない企業は大助かりでしょう。しかし、行政の緊急融資、本当に大丈夫なのでしょうか。特にテレビ記者のインタビューに、「従業員の給料に充てる」と答えていた経営者には不安を感じました。
 元労組書記としては「従業員の給与が確保される」ことは嬉しいことです。しかし、一人の納税者としては、「金融危機はこれからが本番。現時点で従業員の給料も払うことのできない企業では、今後の融資返済は難しい」と思ってしまいます。
 中小企業者には頑張って生き残り、従業員の雇用を守って欲しいと思いますが、一方で融資を受ける全ての企業が生き残ることは難しく、「税金の無駄遣い」との懸念を払拭できません。
 今回の金融危機は長期化しそうです。経営者の皆さん、頑張りすぎて債務を増やすより、ほどほどのところで撤退(廃業)するのも決断の一つです。
                                  以上

日本のゲルニカ、渋谷駅で一般公開!

2008年11月18日 | Weblog
■故・岡本太郎氏の「明日の神話」!
 昨17日、故・岡本太郎氏の「明日の神話」が渋谷駅で一般公開されました。「明日の神話」は、ヒロシマや第五福竜丸などをテーマとした反戦・平和の作品で、縦5.5㍍、幅30㍍の大作。メキシコで製作され、その後、行方不明となっていたものを発見、修復したものです。
 常設展示場所はJR渋谷駅と京王井の頭線の連絡通路で、被爆地広島市や「太陽の塔」がある大阪府吹田市との誘致合戦に勝利し、設置されたものです。通勤客など一日に30万人の人が通行する場所とされていますから、多くの人たちに見られて故・岡本太郎氏も喜んでいることでしょう。
 しかし、いたずらの恐れがあり警備員を常駐させるとのこと、また電車の振動などの問題もあるそうですから、今後の管理・保存が大変だと思います。
 世の中、金融危機で厳しい経済状況下。昨日、発表された7-9月期のGDPは2期連続の低下で「日本は景気後退入り」とされ、今朝の新聞は米金融大手シティグループが5万人の社員を追加削減と報じています(既に今年、2万3千人を削減済み)。
 世界に誇る日本のゲルニカ(?)、経済状況に左右されず、きちんと展示され続けて欲しいものです。
                              以上

G20金融サミットとG20労働サミット!

2008年11月17日 | Weblog
■マスコミが労働サミットについて報じない理由!
 日欧米と新興国の20カ国・地域によるG20金融サミットは14日に開幕し、金融危機への対応について話し合い、首脳宣言を採択して15日午後に閉会しました。日本からは麻生首相らが参加しましたし、今日の新聞は大きく報じています。
 しかし、G20金融サミットの前に、各国の労働組合・ナショナルセンターの代表が集まり、G20労働サミットを開催したことについては殆ど報じられていないようです。そこで連合(日本労働組合総連合会、高木剛会長)のHPを覗いてみましたら、13日付けでG20労働サミットに向けた記者レクの記事が掲載されていました。また、労働組合声明-グローバル・ユニオン「ワシントン宣言」がPDFファイルで掲載されていました。本17日以降に関連記事が掲載されると思いますので、関心のある方は連合HPを覗いてください。
 それにしても雇用危機に直面するのは労働者、今回の金融危機で日本、アメリカ、ヨーロッパなど世界中で解雇者が続出していますが、これからも数多くの人たちが職場を追われることでしょう。
 それなのに世界の数千万人の労働者を代表する人たちの会合(G20労働サミット)が、マスコミでまったく報じられないのは残念なことです。労働組合の社会的地位が低下し、マスコミから相手にされていないということでしょうか。
                                     以上

本日、「風雪の友愛・民社路線」で講演会、友愛会館!

2008年11月14日 | Weblog
■講師は東工大名誉教授の芳賀綏氏!
 東京港区芝の友愛会館にある友愛労働歴史館は現在、「民社党の35年ー100年余の民主社会主義運動の中で」展を開催中ですが、その一環として本14日、講演会「風雪の友愛・民社路線ー光を掲げた先人に学ぶ」を開催します。講師は東工大名誉教授の芳賀綏(やすし)氏。
 公開講演会なので誰でも無料で参加できます。参加希望者は14時までに友愛会館9階の大会議室に行けばOKです。

講 演 「風雪の友愛・民社路線ー光を掲げた先人に学ぶ」
と き 2008年11月14日(金)14:00~16:00
ところ 友愛会館9階大会議室
講 師 芳賀綏東工大名誉教授
主 催 友愛労働歴史館(友愛会館内)  東京都港区芝2-20-12、050-3473-5325
    交通:都営三田線芝公園駅(徒歩1分)又はJR田町駅(徒歩10分)
                                  以上