NPI(非営利投資)とNPO支援の品川投資倶楽部

非営利投資NPIを実践し、NPO(非営利組織)をささやかに支援するブログです!

アデランス株主総会、取締役の再任否決!

2008年05月30日 | Weblog
■外資と一般株主の反乱か!
 業績不振で株価が低迷しているかつら大手のアデランスホールディングスは、29日に開いた株主総会で岡本社長ら取締役7名の再任案が否決されるという異例の事態になりました。
 経営不振に対す一般株主の反乱のようですが、26%(持ち株比率)の株式を所有する米投資ファンド、スティール・パートナーズの意向もあるようです。それにしても社長を含む7名の取締役が、株主総会であっさりと否決されるなど異例の事態です。
 取締役否決が株式市場に伝わるとアデランスの株価はストップ高まで急伸したとのことですから、よほど株主の不満が高まっていたのでしょう。詳細は新聞記事などを読んで欲しいと思いますが、取締役再任否決という今回の異例の事態に戦々恐々としている経営者も多いことでしょう。
 「資本の論理」、「会社は株主のもの」と嘯くアクティビスト(単に株式等を保有するだけではなく、積極的に企業価値を向上させるためのアクションをとる投資家)の高笑いが聞こえてきそうです。嫌気がさした経営者が反発し、今後、株式市場から撤退する企業も出てくることでしょう。
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個別労働紛争の相談件数が20万件(2007年度)!

2008年05月29日 | Weblog
■企業と労働者のトラブル増大!
 労働条件その他の労働関係に関する個々の労働者と事業主との間の紛争(個別労働関係紛争)を解決するための解決制度は平成13年10月に施行され、今年で7年を迎えますが、利用者は毎年、増大しているようです。
 厚生労働省が23日に発表した2007年度の「個別労働紛争解決制度施行状況」によると、全国約 300ヵ所の総合労働相談コーナーに寄せられた労働相談の件数は約100万件、民事上の個別労働紛争に係る相談件数も約20万件となりました。また、あっせん申請受理件数も8千件と増大しています。
 増大の背景に「企業組織の再編や人事労務管理の個別化等の雇用形態の変化等」があるとされています。内訳は以下の通りで、詳細は厚生労働省のHPをご覧いただきたいと思いますが、労働者と事業主(企業)のトラブル増大は困ったものです。
 なお、労働政策研究・研修機構のデータベースには、「個別労働関係紛争判例集」が掲載されており、「職場で起こるトラブルを解決するにあたって、参考判例を中心に専門家がわかりやすく解説」しています。同研究機構のHPもご覧下さい。
  「個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律」施行状況(2007年度)
   1.総合労働相談件数:995,061件( 5.2%増*)
   2.民事上の個別労働紛争相談件数:197,637件( 5.5%増*)
   3.助言・指導申出受付件数:6,652件(15.5%増*)
   4.あっせん申請受理件数:7,844件(13.3%増*)
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裁判員制度の実施まであと一年!

2008年05月28日 | Weblog
■今日、裁判員制度の研究会!
 裁判員制度の実施まであと一年となり、世論喚起のためかマスコミが大きく取り上げています。国民の負担の大きさ、審理期間の短さなど予想される問題点が指摘され、一般市民が裁判員を受けるか否かに関心が持たれています。
 裁判員制度は、「国民が刑事事件に参加し、被告人が有罪かどうか、有罪の場合はどのような刑にするかを裁判官と協同で決定する制度」とされています。市民参加の面から歓迎すべき制度でしょうが、時間的制約や「人を裁くのは嫌だ」などの理由から、多くの人が裁判員を嫌がっているようです。
 しかし、最近、相次いだ冤罪事件などを見ていると、裁判のプロだけに任せるのは危険との思いもあり、私個人はぜひ一度体験してみたいと思っています。そのためきちんと勉強してみたいと考えていましたが、そのチャンスが巡ってきました。
 私も個人会員となっている労使関係研究協会(財団法人日本労働会館が運営)は本28日午後、「裁判員制度の概要と課題」(講師:宮里邦雄弁護士)とのテーマで研究会を開催します。まじめに勉強したいと思いますが、現実問題として裁判員になれるチャンスはほとんどないでしょう。
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二極化する正社員!

2008年05月27日 | Weblog
■非正社員の正社員化は進むが!
 厳しい就職氷河期が終わり、最近の新卒者の就職は順調なようです。また、非正社員から正社員への道も広がっているようです。背景に景気の回復、少子高齢化による労働力不足、改正パート労働法による企業の正社員登用の義務化などがあるようです。
 しかし、良いことばかりでもないようです。昨日の日経新聞夕刊は、「正社員って何?ー低賃金 長期雇用のわな」との見出しで、正社員への疑問を投げかけています。記事は「国や企業はパートタイマーなど非正規社員の処遇改善へ、正社員登用を進めるが、一方では待遇が劣化。低賃金や不透明な将来像に悩む人も目立ち始めている。正社員が保証された立場と言い難くなった」と記述し、派遣社員から正社員になった途端、手取り賃金が半分になった女性のケースを紹介しています。
 なぜこのようなことが起きるのでしょうか。記事の中で木下武男昭和女子大教授は、正社員について①昇進や昇給が期待できる従来通りの「幹部候補生正社員」と、②低賃金で昇進の壁がある「周辺的正社員」に二極化している、と指摘しています。
 正社員の二極化は昔からありましたし、ワーカーとホワイトカラーの違いもありました。しかし、多くの正社員はそれなりに昇進し、賃金も上昇していました。今はスタート時から少数の幹部候補生に絞られ、その他の周辺的正社員には年功制(昇進と賃金)が適用されないのでしょう。厳しい時代ですね。
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「ねんきん特別便」が届きました!

2008年05月26日 | Weblog
■年金額は低いが、これも自己責任!
 ついに来ました。あの「ねんきん特別便」が先週、私の所にも届きました。「必ずご確認・ご回答をお願いいたします」との書き出しで始まり、桝添厚生労働大臣の署名(勿論、印刷です)がありました。
 詳細は略しますが私の場合、自分の経歴書やライフプランと照合するまでもなく、正確に記録されており、まったく問題はありませんでした。但し、私の年金加入記録は、私の人生(?)を反映してやや複雑で、年金受給額も低額です。
 私の場合、18歳で工業高校を卒業した後の2年間は公務員共済、その後の8年間は政治ボランティア兼フリーター兼夜学生(工学系及び文系大学)でしたので年金未加入、そして労組書記になってからの28年間は厚生年金でした。また、57歳で労組書記を退職した後は、ボランティア兼学生(放送大学)兼個人投資家として60歳まで国民年金に加入しました。
 今はほぼ40年の労働生活を終え、ボランティア兼隠居の年金生活者ですが、年金(部分年金、満額受給は63歳から)は少なく、必要生活費の3割程度です。しかし、納めてきた年金保険料を考えれば文句を言うことはできませんし、若い人たちに過大の負担をかける訳にもいきません。何よりも自分で選び、歩んできた人生の結果ですから自己責任、不満はありません。
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ソフトバンク、優先株発行を中止!

2008年05月23日 | Weblog
■現在、優先株発行は伊藤園だけ!
 優先株(議決権のない株式)発行をめざしていたソフトバンクは20日、その発行を中止すると発表しました。議決権の希薄化などによる株価への悪影響を嫌った既存株主の反発があったようです。
 株式には1株当たりの議決権の違いにより、①多議決権株(→議決権が1つより多い)、②普通株(→議決権が1つ)、③優先株(→議決権がない)などがあり、議決権種類株と呼ばれています。
 今回、ソフトバンクが発行をめざしていた優先株は、議決権がない代わりに配当金を多くもらえるというものでしたが、発行中止により現在、日本で上場されている優先株はお茶の伊藤園が発行しているものだけです。
 但し、伊藤園の優先株は、普通株に比べ配当金が25%多いだけなので、余り魅力がないようで現在、普通株との株価は大きく乖離しています。しかし、逆に言えば伊藤園優先株はお買い得と言うことでしょう(私は4月に購入済み)。
 東証は今夏に向け、欧米株式市場で普及している種類株の解禁をめざし、上場制度の整備を進めていますが、今回のソフトバンクの優先株発行中止は影響を与えるのでしょうか。
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マクドナルド、名ばかり管理職へ残業代支払い!

2008年05月22日 | Weblog
■「過酷な労働に声上げて」と抗議集会、19日!
 最近、注目されているのが名ばかり管理職の残業代問題で、日本マクドナルドの店長高野広志さんが東京地裁で勝利し、マスコミに大きく取り上げられたことは、まだ記憶に新しいところです。
 私も前にこのブログで書きましたが、その後、問題はさらに進展しているようです。共同通信は19日、「権限や裁量がないのに管理監督者とされ、残業代が支給されず長時間働かされる「名ばかり管理職」問題で、会社と係争中の店長らが19日、東京都で集会を開き『過酷な労働に声を上げよう』などと訴えた」と報じています。また集会に先立ち、「厚生労働省を訪れ、多店舗展開している企業での管理監督者の扱いについて適切な基準を作ることや、『名ばかり管理職』の実態調査を要請」したようです。
 このような動きの影響でしょうか、日本マクドナルドは20日の同社HPで、「新報酬制度の導入、及び労務管理体制の整備に関するお知らせ」を発表しました。これにより直営店の店長などを対象にした新しい報酬制度が8月1日から導入され、店長や複数店舗の管理を担う「エリア営業管理職」にも残業手当が支給されことになります。
 また、今朝のNHKテレビは、「トヨタの労働者が自主的に実施しているQC活動にも残業代が支払われる」と報じています。何れも一歩前進ですが、これで一件落着とはいかないでしょう。名ばかり管理職や不払い残業(サービス残業)の問題は、根は深く、広いですから。
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人生をより良く生きるための問題意識、目的意識!

2008年05月21日 | Weblog
■本ブログは非営利投資NPIとご当地投資!
 テレビ東京は20日(火)から23日(金)までの4日間、4番組連動スペシャルと称し「転機のファンド資本主義」を放送しています。ご覧になった方が多いと思いますので詳細は略しますが、サブプライムローン問題により金融市場に変化が生まれ、アクティビストファンドの投資行動が変わってきていることなどが報じられています。
 ところで本ブログは投資倶楽部を名乗っていますが、投資に関する書き込みは殆どありません。それは長期保有の非営利投資NPIと品川区ゆかり企業へのご当地投資を行っているからであり、一度銘柄を決めて購入したら売却することは殆どありません。投資情報や投資ノウハウ、投資テクニックなどを期待している方は、その種のブログやHPを覗いてください。
 大切なことは「人生をより良く生きる」ための問題意識、目的意識を持つことであり、本ブログはそのための発言を折々にしていきたいと思っています。
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全労済の春風亭小朝独演会を聴く(見る)!

2008年05月20日 | Weblog
■夜は読響日響のコンサート!
 昨日からの雨が続いています。南方海上にある低気圧と、その後ろに控えている台風4号の影響のようです。強い雨の中を出勤する皆さん、本当にご苦労様です。
 ところで昨日、全労済の春風亭小朝独演会を見てきました。平日の昼間という時間帯でしたが、隠居兼ボランティアの気楽な身分ですので、女房殿と一緒に楽しんできました。独演会と言っても小朝以外に瀧川鯉斗と林家木久蔵(二代目)が出演し、小朝は中入りを挟んで二席をつとめていました。
 今回の小朝独演会の主催は全労済と言う生協団体で、正式名称は「全国労働者共済生活協同組合連合会」。「消費生活協同組合法(生協法)に基づき、厚生労働省の認可を受けて設立された“保障”の生協」とされています。小朝独演会は、この全労済の「創立50周年記念企画」の一環で、昨年6月から一年間、様々なイベントが行われていたようです。
 夜は、女房殿と別れてサントリーホールへ行き、読売日響(指揮・下野竜也)の「ハーメルンの笛吹幻想曲」(コリリアーノ作曲)その他を聴いてきました。導入部や終曲部分の演出(照明)が工夫されており、また足立区の中学生(吹奏楽部有志とのこと)が演奏をしながら登場。そしてフルートの瀬尾和紀に率いられ、退出していきました。笛吹き男の笛の音について町を出て行った子供たちを演出したものでしょうが、一つの工夫です。
 何れにしろ昨日は、隠居兼ボランティアの気楽な身分を楽しんだ一日でしたが、私とて365日連休の全てがお気軽な訳ではありません。今日は風雨の中、ボランティアに行きますし、出席予定の研究会・学習会はこの一月で5回あります。
                                  以上

労働組合さん、しっかりしてください!

2008年05月19日 | Weblog
■支払われない時間外労働の割増賃金!
 先日の日経新聞は、都内の食品スーパーで時間外労働の割増賃金が適切に支払われていない、と報じていました。東京労働局の調査によるものです。
 記事では「東京都内に本社のある大手や中堅の食品スーパー36社のうち、2007年度に約4割で時間外労働の割増賃金を支払わない労働基準法違反が見つかった」と報じています。詳細は略しますが、深夜営業の広がりや業界内の激しい競争があるとされています。
 それにしても時間外労働の割増賃金を支払わなかったり、サービス残業(不払い残業)を強制したり、アンフェアなことばかりで、嫌になります。特に気になったのは労働組合がありながら、36%の企業で「時間害労働・休日労働の限度を超えた労働時間」が行われていたことです。労働組合の皆さん、しっかりしてください。元労組書記からのお願いです。                                  以上