デ某の「ひょっこりポンポン山」

腎がんのメモリー(術後10年クリアーし"卒がん")、海外旅行記、 吾輩も猫である、人生の棚卸しなど。

むかし海のむこうから・・・(吾輩も猫である144)

2017-05-15 12:19:45 | 吾輩も猫である
    

 学生時代、主人が所属したサークルには地方出身者が多く夏休みには一斉に帰省した。その中の一人、沖縄出身の学生は、飛行機に乗るのが稀な時代にいつも飛行機を利用していた。その旅程と旅費ゆえかは兎も角、他の地方出身者ほどには帰省しなかった。

 主人のゼミにも沖縄出身の学生がいた。前記サークルの仲間もそうだが、すぐ沖縄出身!とわかる姓だった由。いずれも「眼がキラキラ輝いていて綺麗!」が第一印象。言葉に沖縄らしい?訛りがあったそうだが、主人も地方出身、当然!訛っていたはずだ。


    

 海外旅行がまだ「高嶺の花」の時代、パスポートを持つ学生は少なかった。今は殆ど求められない査証(ビザ)も当時は海外旅行に必携だった。で、そもそもなぜ査証を求められるのか・・・。その人物は信用できる!という国家による「身許保証書」だからだ。

 当時の沖縄は施政権が返還される前。沖縄「県」として認知されたのは、日米沖縄返還協定が発効した1972年5月15日以降だ。沖縄出身の学生が沖縄に帰省するにも京都に戻るにも査証が必要・・・ということを、前記二人にきくまで主人は知らなかった。


    

 さて1972年5月15日・・・45年前の今日である。返還協定には「米軍基地の現状を固定した協定であり不十分すぎる」と憤っていた沖縄出身の友人も、査証が要らなくなったことは歓んでいた。そりゃ「日本であって日本じゃない」象徴だったのだから。

 サークルの友人とはお互い所在もわかり今も会うことがある。しかしゼミの友人とは卒業以来一度も会っていないし所在もわからない。昨秋ゼミのS教授が亡くなられ、来月初めにゼミの追悼OB会が開かれる。主人「彼、来るだろうか、元気だろうか・・・」と。

 辺野古はじめ米軍基地の問題。沖縄の現実は45年前の今日以前も以後の45年も本質的に何一つ変わらないのではないか。形として返還されていても、沖縄県は今なお日本の中で「特別な県」であり今なお他の都道府県と「同じではない!県」ではないのか?


       むかし海のむこうから戦がやってきた・・・風よ悲しみの歌を海にかえして


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10 コメント

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Unknown (sachi)
2017-05-15 16:59:34
デ某さん

そうですね。
今でも沖縄は、変わっていないと。。。
観光で行ってきた、ちゅうら海水族館や国際通りは、賑やかですが。
私は、ひめゆりの塔に行った時、胸が締めつけられました。

在日米軍が駐在する沖縄。
沖縄県民の気持ちに寄り添える人間になりたいものです。

今は、飛行機も安いのがあり、我が家には有難いわ~。
私は、ちびっこなのでエコノミーで全然大丈夫なんです。ラッキーです。
返信する
515 (リーのママ@電車)
2017-05-15 17:43:27
友人の子供が二人とも5月15日生まれで、515事件だなんて冗談半分で言ったりしてるいましたが、沖縄返還の日だと気づいたのは随分後でした。
沖縄の高校球児が、甲子園の沙を持ち込めず、船から海に捨てている様子は大きなニュースになりましたね。
パスポートは要らなくなったけど、辺野古や島々への対応を見ていると、同じ日本人としての扱いとは思えません。
公務執行妨害で長い間留置していたりする様子を見ると、権力の恐ろしさに震えます。
共謀罪もするすると通って、権力はますます強くなり、その内反戦を叫ぶだけで捕まってしまうかも。
恐い恐い❗
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Unknown (Anne)
2017-05-15 18:34:08
そうですね!
沖縄にパスポート!
父は返還の時に観光に行ったようです(*´ω`*)
飛行機なんてあまり乗る機会のない時代!
まして富士山の麓の田舎!
自慢だったようです( ´艸`)
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あちらの方やむこうの方 (風のフェリシア)
2017-05-15 20:08:57
昔々、学生時代に少しだけバイトをしたことがある私語厳禁の名曲喫茶「あらえびす」のきれいな先輩お姉さんお2人は、沖縄出身の方でした。
喫茶店の2階に寄宿して働いていらっしゃったのですが、当時は帰省するのにビザが必要だったのですね。

東北があちらの方なら、沖縄は向こうの方なのでしょうか。そういう扱いですよね。どう考えても。

森山良子さんのこの歌は好きです。
返信する
Re: sachiさん (デ某)
2017-05-15 22:43:48
sachiさん
コメントいつもありがとうございます

> 今でも沖縄は、変わっていないと。。。
日本の方々に、変ってほしくないのにどんどん変貌するものがある一方
沖縄では 変るべきものがいつまでも変わらず放置されているように思います。

> 観光で行ってきた、ちゅうら海水族館や国際通りは、賑やかですが。
> 私は、ひめゆりの塔に行った時、胸が締めつけられました。
ブログに記した私の友人は、リタイア後あじさい園の経営に関わっています
美しい海と、ひめゆり学徒の悲劇の歴史は、いつまでも残されるべきだと思います。

> 在日米軍が駐在する沖縄。
> 沖縄県民の気持ちに寄り添える人間になりたいものです。
トランプさんが傲岸に「日本は米軍に依存せず自らが自らを護れ」と言ったとき
「米軍はどうぞ米国へお帰りください」
「自衛力を持ちつつ軍事に係る条約は総て破棄し永世中立国となります」
と宣言する国であり政権であってほしかった、と思いました。
「日本国憲法と日本国民」がノーベル平和賞に輝き世界から称賛されたことと思います。
北朝鮮、中国はじめ各国は・・・少なくとも日本を敵視する理由はなくなりましょう。

> 今は、飛行機も安いのがあり、我が家には有難いわ~。
> 私は、ちびっこなのでエコノミーで全然大丈夫なんです。ラッキーです。
私の図体の場合、エコノミー症候群になりますね
大は小を兼ねませんし、小は経済的にして省エネですよねぇ
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Re: リーのママさん (デ某)
2017-05-15 22:44:58
リーのママさん
コメントいつもありがとうございます

> 友人の子供が二人とも5月15日生まれで、515事件だなんて冗談半分で言ったり・・・
かなりのワンマンだった元上司は6.23(日米安保の日)が誕生日でした
私の誕生日は・・・特に変わったことはありません(笑)

> 沖縄の高校球児が、甲子園の沙を持ち込めず、船から海に捨てている様子は・・・
沖縄の置かれた情況を象徴する出来事でした
夏の甲子園を語るとき、何度でも繰返し語り継がれてほしい出来事です。

> 辺野古や島々への対応を見ていると、同じ日本人としての扱いとは思えません。
> 公務執行妨害で長い間留置していたりする様子を見ると、権力の恐ろしさに震えます。
大阪府警の警察官の「土人」発言は、閣議!にて問題なし!とされました
遠い過去の話ではありません、僅か半年余前の出来事です。

> 共謀罪もするすると通って・・・
> その内反戦を叫ぶだけで捕まってしまうかも。
こんな法案を推し進めるお偉いさんは「狂暴罪」に問いたいです
恐るべきは、そうしたことをなんとも思わない人々が増えていることですね
返信する
Re: Anneさん (デ某)
2017-05-15 22:46:07
Anneさん
久しぶりにAnneさんのコメント、ありがとうございました

> 父は返還の時に観光に行ったようです(*´ω`*)
AnneさんのDNAは・・・やはりお父さまから受け継がれたものと再認識しました

> 飛行機なんてあまり乗る機会のない時代!
> まして富士山の麓の田舎! 自慢だったようです
機上にて はるか眼下を見渡され
「日本の戦後もこれで終わった」と思われたかもしれませんね。
思い!は兎も角、現実は、少なくとも沖縄では今なお終わっていませんが・・・
返信する
Re: 風のフェリシアさん (デ某)
2017-05-15 22:46:45

風のフェリハアさん
つづけて!のコメントありがとうございます

> 学生時代・・・バイトをした名曲喫茶のきれいな先輩お姉さんお2人は沖縄出身の方でした。
> 喫茶店の2階に寄宿して働いていらっしゃったのですが、
> 当時は帰省するのにビザが必要だったのですね。
お二人とも きっと!きらきら輝く眼ざしのお嬢さんだったことでしょう
ビザが必要だったなどということ、お客さまはどなたもご存知なかったでしょう。
で、フェリシアさんもその名曲喫茶の常連さんだったのですね(笑)

> 東北があちらの方なら、沖縄は向こうの方なのでしょうか。
東京や大阪はいったいどちらの方なのでしょう?

> 森山良子さんのこの歌は好きです。
歌!としてはやや長すぎますが、思いとしは語り尽くせぬ短かさだと思います
「ざわわ」にこめられた思いについて様々に語られます。
聴きながら・・・今!私たちの国にざわざわと流れる風を 思ってしまいます。
返信する
Unknown (mikihana)
2017-05-16 21:16:44
沖縄返還で思い出すことは
祖父が髪を染めるのをやめ
真っ白になっていたことです。
地元の市政に関わる仕事をしていたこともあって
関心を持っていたのだと思います。
それにしてもシマちゃん、貫禄できてきましたね~。
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Re: mikihanaさん (デ某)
2017-05-17 11:05:40
mikihanaさん
コメントありがとうございました
返信が遅れて申し訳ありません。

> 沖縄返還で思い出すことは
> 祖父が髪を染めるのをやめ 真っ白になっていたことです。

そのご心境、現実に虚心坦懐に臨む・・・ということであったでしょうか。
私は当時まだ学生でしたが、
「何の為の誰の為の返還?」という得心の行かない思いでいのした。
後に・・・秘密協定があったことが暴露され、
さらにその情報の入手経路をめぐり「知る権利」「情報公開の意義」へと発展しました。
その意味では時代を画する大きな出来事でした。

> それにしてもシマちゃん、貫禄できてきましたね~。
はい、貫録!と言えば貫録、メタボ!と言えばメタボ
これから「デ猫」とでも言いますかねぇ
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