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TPP参入の是非

2011年11月02日 00時00分32秒 | リバティ、幸福・ 関連記事 

TPP参入の是非

木下まこと 氏、ブログ転載
2011年10月31日(月)
 
ちょうど今日、TVタックルでTPPの問題をやっているのを
途中から見ました。
最近またいろんな方に聞かれる問題でもあるので
書いておきたいと思います^^

党内では、概ね賛成の空気なのでしょうか・・ただ、
特に「今回の」参加についてはあまり明確な意見が
示されていないかもしれません。

いずれにせよ、個人的見解を記しておきたいと思います。

TPPの議論は国家の方向性の本質的なところを
問う問題であると考えています。

以前、ブログでも書きましたが、貿易の自由化に
ついては将来的には望むと望まざるとに関わらず、
世界的な潮流の中でより踏み込んだスタイルでの
多国間協定の批准を免れないことと認識しています。

その意味で、できるだけ早くに準備をするべきであるという
考えを過去にも示しました。

それでは、今回はどうなのか、ということですが・・

まぁ、無理だと思います。

今の政府には荷が重すぎますし、TPPの求めるものとは
政治的な方向性が異なるでしょうから、必ず失敗します。
 
良くも悪くも、失敗しそうなので、余計なことをされるのは
困るという意味で、反対です。

だって、戸別保障やりながら、保護政策とりながら
できるものではないですからね、基本的に。

21(24)分野のうちの一つにすぎない農業ひとつとってもそうですから。

他の分野においても共通に、規制緩和と開放路線が
求められるものですよ?短期間の議論でそこまでの
コンセンサスがとれるとは思えないですね。

それで、まぁ、番組中でもどなたかがおそらく同様の趣旨で
発言されてましたが、国内で改革できないから外圧を契機に
イノベーションする、という観方もあります。

個人的には、これは捨てきれない選択肢ではあります。
普通にいやらしい考えを持ち出せば、猫に鈴をつける番手として
今の政府が行うことにはまんざらではありません。
 
ただ、あまりに危なっかしすぎるので、その役目を任せること自体に
最大限の不安を覚えます。笑

よって、その(外圧イノベーション)手段は切り札として
もう少し先にとっておきたいものと考えます。

やはり理想としては国内での規制緩和を進め、
競争力をつけて後に、国際舞台でガチ勝負。と、いきたいところです。
 
時代の流れとの追いかけっことタイミングが鍵ですが、
少なくとも今の時点では無理だと思いますので、
現段階での参加は私は反対です。

その理由の一つには、政治理念の方向性もさることながら
交渉力の部分ですね。
 
いわゆるISD条項の部分。
 
外国投資家がホスト国に対して、競争上の不利益を
訴えることができる仕組みです。
 
条項だったり、単独の条約だったりします。
例えば、ホスト国に自国の企業を守るために作った法律や
制度があるとして、これに対して外国企業が不利益を
訴えるということです。第三者機関が裁定します。
 
裁定について、極端な例では、ホスト国の国民の安全や環境、
あるいは健康についてはまったく考慮せず、単純に
外国投資家に不利益があったか否か、という視点で
裁定された例があります。

反対派の方々はこの点を強く訴えておられますね。
確かにここには問題点があります。

ただし、裁定には自由貿易にかかわる協定個々の趣旨が
それぞれ重視されます。
また、そもそも、いわゆるISD条項(的)の趣旨は、
開発途上国や社会主義国等を念頭に、突然の法改正等の
リスクに対して投資家を保護する目的ではじまりました。
 
日本はすでに数多くの国々と当該条項を含んだ条約を
締結しています。これは、投資立国日本の現状に
鑑みてある意味自然な結果であります。

その意味でISD条項そのものを否定するのは、多少無理があるでしょう。

ただ、最近の外国投資家等の「内国民待遇」について、
解釈が拡大傾向であることも確かです。以前は投資「後」の
競争について差別的不利益を受けたか否か、という視点でした。
 
しかし、近年では投資「前」、すなわち、投資参入について
差別的不利益を受けたか否かという視点が加わるような
枠組みが存在します。しかも、意図的であるか否かを別として、
現実的に不利益があったか否かという視点で裁かれるケースも
 
ありました。さすがにそれは行きすぎです。

ISD条項=悪だとは思いませんが、過去の対米事例を見ると、
警戒が必要なことは確かです。そうした事例をもとに、
TPP反対派の方々が、ISD条項が治外法権条項だと
指摘されるお気持ちは非常によく分かります。
 
ただし、その過去の事例のISD条項がTPPでもまったく
同じ条件でなされるかどうかは未知数です。

そして、もし、同じであるならば私も反対します。

なぜなら、私は農業産品に限らず、日本のブランディングは
安全性や品質にあるとみているからです。この部分で日本は
世界のイニシアチブをとり、それをもって世界標準にしたいと
考えています。
 
そうした基準のもとに日本が旗振り役の多国間自由貿易協定を
創出すべきであると考えます。

その意味で、安全面や環境面、あるいは健康にかかわる部分が
無視されて裁定が下されるような仕組みの投資協定には反対です。

こうしたことを踏まえて考えると、相当にタフな交渉になることが
想定されます。それを民主党政府ができるとは思えませんし
国内コンセンサスをとれるとも到底思えません。
 
なので、「今回の」TPP参入には反対です。

普天間を思い出してください。まだやってますよ。
 
「トラスト・ミー」の二匹目のドジョウは勘弁です。
 
総理と大統領とで約束をしておいて、知事一人を
説得することすらできていません。

また、国内の保護産業は、甲子園がない状態で
地域別単位で野球をやっている状態です。
 
それをいきなり世界リーグの舞台に出すのは、ちょっと
手順をとばしすぎだと思います。

本気で「平成の開国」(趣旨には賛同します)をするのであれば、
まず甲子園大会の開催が必要ですし、国内のプロリーグを
育てることが必要です。

原発についてもそうですが、国内向けと国外向け、
 
言ってることやってることが異なる間は、今の政府に
TPP交渉を預けたくありません。

チャンスは今回の一度ではありません。
 
それに、逆説的ではありますが、日本に不利な協定で
あればあるほど少なくとも一定期間はこちらに交渉権が
傾く部分もあるのです。

告白されてすぐにつきあうのではなくて、一度はふって、
それでも必ずまた声をかけてきますから、
 
ツンデレ外交をやればいいのです。
安全保障とからめて、質のいい外交カードとして持っておくことです。

その間に、規制緩和を進めて国内の基準で腕を磨くことです。
 
 
そちらのほうが重要です。


それでは、また!

 

http://ameblo.jp/kinoshita-makoto/entry-11065013327.html

 

 

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