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松江リハビリテーション座談会 Weblog

「多職種で患者さんのために連携する」ことを目的として、顔の見える連携の実現を願い、活動しています。

第12回座談会「食べることを意識する」

2012年11月10日 | 座談会報告
11月9日、座談会「食べることを意識する」。
みんなでスリランカカレーを囲んで車座になり、思い思いに言葉を交わしました。

手で食べる、という普段の僕たちの文化や生活様式とは異なった食べ方に少し戸惑いつつ、手を伸ばしてみました。鼻に漂うスパイスの香り。鮮やかに彩られた盛り付け。指先に馴染む柔らかくて温かな米やカレー。やさしく身体の奥に染みこんでいく白湯。

──「食べる」ってなんだろう。

食べる。
なにを、どんなふうに、どこで、だれと、いつ・・・?

ふと気がつくと、めまぐるしい日々やあれこれに息を詰まらせて、ただただ「食べる」という本能行動を塗り潰しただけような、食べるものや食べるという行為が粗末に蔑ろになっていたような、そんな気がします。自分自身を蔑ろにしていたような、そんな食事になっていること。

ただ、そうなってしまうことを嫌悪したり、否定したりするわけではなく、そんな自分がいること、そうなってしまう自分がいるということ。それを知ることが大切なんじゃないかな、と思いました。食事が今の自分のパロメーター。ふと立ち止まり、振り返るだけでもいいような気がします。

目の前にある温かな料理に頬を綻ばせて、近くにいる人と言葉や笑顔を交わす。
誰がどんな思いで作ったのだろう。この食事は、この食材は。
今の時期は何が美味しいのだろう、こんなふうに食べるとおいしいんだね。
「食べること」、少し考えただけでもここには書ききれないくらい、多くの要素が詰まっているのですね。

ここに集まった人たちはお互いのことを深くは知らなくても、少なくとも“顔見知り”にはなったと思います。少し知っていれば、またどこか違う場所で会った時にも少し気軽に声をかけることができるのではないかな、と思っています。そんな繋がりを大切にしていきたいです。

とりとめのない文章となりましたが、良いひとときを過ごしたように思います。
みなさん、本当にありがとうございました。

スリランカカレー、とても美味しかったです(*^_^*)


 

 


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文責:後藤保貴

【報告】第11回松江リハビリテーション座談会

2011年09月05日 | 座談会報告
凄まじい台風でした。
山陰地方にも大きな爪痕を残しました・・・


さて、8/24に開催された
■第11回松江リハビリテーション座談会
の報告です。


今回のテーマは「東日本大震災」。






最初にオリエンテーションとして、
実際に震災発生1ヶ月後に石巻に医療支援に向かわれた方にお話をして頂きました。


被災地から遠く離れた山陰でもテレビや新聞、ネットなどを通して、
現地の様子や状況などは見聞きする機会は多かったですが、
実際に現地を目の当たりにした方の目線、言葉には改めて息が詰まる思いでした。






オリエンテーションの後はラフな形で座談を行ないました。
他にも実際に災害支援に向かわれたふたりの医師にもお話を伺うことができ、
その上でみんながそれぞれに感じたことを語り合いました。


被災地の外にいる自分、被災地の中にいる自分・・・
医療職としての自分、一般市民としての自分・・・
そういった視点からも考えることが出来ます。


被災地を取り巻く現状、問題点。
被災地で、あるいは遠く離れた山陰でできること。
過去の災害から学んだこと、今後課題として残っていること。


そして、「もしも、次なる大災害が起こったら・・・」、
「もしも、それが松江だったら・・・」という思いも湧き上がってきます。


提起される問題は尽きることはありません。


地震、津波、原発と複合的な要素が絡み合った、
近代では経験しないほどの大規模な災害。


みんながそれぞれに今回の震災を目の前にしてさまざまなことを感じたことと思います。






みなさん、ありがとうございました!
また、語り合いましょう。



文責:後藤保貴

【報告】第8回松江リハビリテーション座談会

2009年12月07日 | 座談会報告
第8回松江リハビリテーション座談会の報告です。


同日、島根県民会館で催された「第4回松江赤十字病院 緩和ケアシンポジウム」に参加しました。鹿島病院の小鯖覚先生のご講演に感銘受け、その後の座談会となりました。


さて、今回の座談会の話題はこちら。

■プロフェッショナル 仕事の流儀
第130回「リハビリが、人生を面白くする 作業療法士・藤原茂」をみて。


先日11月吉日にNHKで放映されたこの番組。
その番組を観た所感を参加者で語らいました。

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・自分が同じような立場に立ち、通所リハビリでどこまでできるかと考えると、
 あそこまでできないと思う。実践力がすごいと思う。

・「心が動けば身体が動く」と考える藤原氏の関わりから、
 心の回復・発達を促す介入のヒントを得ることができた。

・プロフェッショナルとは?の問いに対して、
 「いろいろな可能性を推測できる、
 と、同時に優先順位がパッと直感的にみえて、
 走りながら考え、修正し、また考えるということができる人」
 ・・・と、回答した藤原氏。

 より多くの可能性を予測して、
 柔軟な発想で患者と向き合うという点に共感した。

・今回の放送では、他スタッフとの連携や関わりについて
 取り上げられていなかったが、個人の志だけでなく、
 他スタッフとの連携も必要であろう。
 そういった部分の実践も非常に気になった。

・テレビに映った利用者さんの表情がとても良かった。

・生活や人生という視点を持ちつつ、
 やはり機能回復の可能性をセラピストは忘れてはいけない。

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などなど、たくさんの意見が聞かれました。


毎度のことですが、話題はテーマである番組に関する内容のことだけでなく、脱線しながら多岐に渡る内容のディスカッションを行うことができ、有意義な座談会となりました。


次回座談会は2月に開催する予定です。
詳細は決定次第、こちらのブログにもアップいたします。
ぜひ、お誘い合わせの上、気軽にお越し下さい。


松江リハビリテーション座談会 世話人

【報告】第7回松江リハビリテーション座談会

2009年09月20日 | 座談会報告
日 時:平成21年8月27日(木)

場 所:松江赤十字病院 厚生棟会議室

テーマ:「認知症」

19:00~19:30 オリエンテーション
19:30~20:50 ディスカッション
 ■テーマ「認知症」
20:50~21:00 総括・まとめ

21:30~    懇親会(赤べこ)



松江リハビリテーション座談会も第7回になりました!

今回のテーマは「認知症」。
急性期から維持期・在宅までどこの領域でも関わる部分だと思います。

ディスカッションにあたって、オリエンテーションを行いました。

とある小説を紹介しました。

■「変身」
著:フランツ・カフカ



ある朝、目が覚めると自分が巨大な“虫”に変わってしまった・・・という男の物語なのですが、とても衝撃的な内容です。
ここでは小説の詳しい内容は割愛させて頂きますが、ぜひ、読んでみて下さい!!!

一見、ミステリーにも思えるこの小説。
とある大学教授の先生は「この“虫”の置かれている状況こそ、“障害者”の置かれている状況なのではないか」との旨で話されていたそうです。

ある日、突然“虫”に変わってしまい、戸惑いを隠せない自分とその家族。
この日から自分の身体だけでなく、家族や社会との関係が一変し、日常生活や社会生活すらも激変してしまう。
・・・確かに!

自分が関わっている患者さんや利用者さんが“虫”と同じ状況になっていませんか?
あるいは今後、なっていくことが考えられませんか…?


ディスカッションは「認知症ってなんだろうか?」ということの確認から始まりました。

●患者さん個人のパーソナリティ
実際の現場において、「認知症」と僕らは簡単に言ってしまっていることが、よくあります。
少しでも問題行動が起きようものなら、「認知症」と名づけ、「扱いにくい方」といった枠組みで捉えてしまっているのかもしれません。

僕らが向き合うのは「認知症」ではなく、「その方自身」なのです。
「認知症」と大きな枠組みで捉えてしまい、個別的に見る視点が欠けているのではないでしょうか?

その方はどういう経験をされて生きてこられたのでしょうか。
そして、どのような方でしょうか。
個人の「人となり」をしっかりと見る必要があることを確認しました。


●疾患としての認知症の理解
「認知症」は様々なタイプがあり、疾患です。
疾患であるからには診断をする必要があり、他の疾患と鑑別しなければなりません。
きちんと診断した上で治療を含め、アプローチをしていく必要があります。
その方にはどのような症状が現れていて、どのようなことが得意で、どのようなことが不得意でしょうか。
そして、ご本人やご家族、関係スタッフにきちんと説明し、理解を深めることができているのでしょうか。

もしかしたら、漠然と「認知症」と捉えてしまう僕らの視点が“虫”の姿を作り上げてしまっているのかもしれません。


少しネガティブな論調での報告になったような気もしますが、ディスカッションはとても楽しく、ラフに行なえました。
参加された方それぞれの個性が調和し、有意義な意見交換ができました。
それぞれの思いや経験、抱える現状から地域の枠組みや他事業所間との連携のあり方・・・といった話などなど。
非常に興味深いディスカッションになりました。

認知症という疾患への理解もですが、ご本人やご家族のそれぞれの思いや関係性の構築、多職種間での情報共有など、たくさん考えさせられるものがありました。
日々の臨床を改めて、見直さなければならないなと改めて感じた座談会でした。

次回(第8回)座談会は11月中旬を予定しています。
詳細はおって当ブログに掲載いたします。
奮ってのご参加をお待ちしております。

松江リハビリテーション座談会 世話人


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文責:後藤保貴

【報告】第6回松江リハビリテーション座談会

2009年07月08日 | 座談会報告
「第6回 松江リハビリテーション座談会」の報告です。

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 日時: 平成21年5月23日 14:00~16:30

 場所: 鹿島町 古浦海岸

 14:00 古浦海岸に出発
 14:30~16:30 グループディスカッション
 
 テーマ: 「地域連携パスって何?」

 19:00~ 懇親会「炉端かば 松江店」

 ■座談会参加者: 12名
 ■懇親会参加者: 4名







今回の座談会の場所はなんと海岸!
…今までにない展開となりました。


これまで松江市立病院か松江赤十字病院にて行ってきましたが、もっとラフに話しやすい場が設定できないかと考え、海岸で行うことにしました☆


この日はあいにくの曇り。
少し肌寒い気も…。


暖を取る意味も含めて、みんなで力を合わせて、焚き火を囲むことにしました。


みんなの迅速かつ協調のとれた動きで思ったより早く火がつきました!
(…すごい勢いの火で熱いくらいでしたが)







さて、閑話休題。
近くにシートを敷いて参加者みんなで輪になってディスカッションを開始しました。
テーマはもちろん「地域連携パスって何?」。
現在、松江圏域では「地域連携パス」(大腿骨頸部骨折パス、圧迫骨折パス、脳卒中パス)を導入しており、患者さんの急性期から維持期・在宅までの情報提供として利用しています。その「地域連携パス」がどのようなものかを松江赤十字病院の足川さんと鹿島病院の若槻さんに概要や現状などを説明してもらい、理解を深めながら、ディスカッションを行いました。今回の参加者は1年目の方が多く、パスの書式を見たことも、使用したこともない、という方がおられ、書式や形式など基本的なことを中心にディスカッションを行いました。途中、米国と日本との保険に違いについても触れながら、ちょっとしたカルチャーショックを受けました!


今回は初めて場所を変えて行ってみましたが、少人数で輪になり、ホントの座談の形で話しやすかったです。


懇親会は「かば」にて。
日頃の仕事のことから興味を持っていることまで、話は尽きません!
懇親会で飛び交う話題は多岐に渡り、こちらがホントの“座談会”なのかもしれませんね。


次回は8月27日(木)と予定しています!
平日開催となりますので、お間違いの無きようご確認下さい。


バーベキューも考えていますので、みなさんとお話できるのを楽しみにしています。


とても楽しかったです!
みなさん、ありがとうございました!!







松江リハビリテーション座談会 世話人

第5回松江リハビリテーション座談会 報告

2009年03月31日 | 座談会報告
【第5回松江リハビリテーション座談会】


テーマ
■「ぼくらの連携クチコミマップ」~耳寄りな情報を持ち寄ろう~


日時:11月15日(土)14:00~16:30

場所:松江市立病院 リハビリテーション室


14:00~14:20 オリエンテーション
14:20~15:10 グループ・ディスカッション①
15:10~15:30 休憩
15:30~16:00 グループ・ディスカッション②
16:00~16:20 各グループ発表
16:20~16:30 総括

18:30~ 懇親会「雷神」


 ■ 座談会参加者:15名
 ■ 懇親会参加者:8名

第5回松江リハビリテーション座談会を開催しました。今回も医師、理学療法
士、作業療法士、福祉用具専門相談員などの職種の参加がありました。


今回のテーマは「ぼくらの連携クチコミマップ」ということで松江圏域とその周
辺の状況や現状を確認しながら、マップ作りを着手することにしました。

…が、しかし、マップはほとんど着手できず(苦笑)

各参加者の施設や地域で抱える問題点などをざっくばらんに話すことで終始しま
した。

これはこれで“アリ”なのではないでしょうか。

ディスカッションの中で「何が問題点か分かっているけれど、実際にどうしてい
いか分からない」という意見や「業務に追われて、理想とすることが出来ていな
い」などの意見が出ました。

きっとこんなことって、少なくないと思います。

問題点や理想があるのに、そうでない現実には打ちひしがれる思いです。
しかし、それを胸の内に溜め込んでおかず、こうやって、吐露することは大切だ
と思います。

そこから、現状打破できるきっかけが見つかるかもしれません。

熱い想いを持つ方が集まり、繋がることが強力なネットワークとなり、マップと
なっていくのだと感じた座談会でした。

第4回松江リハビリテーション座談会 報告

2008年12月01日 | 座談会報告
【第4回松江リハビリテーション座談会】

テーマ
■「日頃のストレス」~お互いを思いやる連携を目指して~


日時:11月15日(土)14:00~16:30

場所:松江市立病院 リハビリテーション室


14:00~14:20 オリエンテーション
14:20~15:10 グループ・ディスカッション①
15:10~15:30 休憩
15:30~16:00 グループ・ディスカッション②
16:00~16:20 各グループ発表
16:20~16:30 総括

18:30~ 懇親会「まるた屋」


 ■座談会参加者:19名
 ■懇親会参加者:9名









第4回松江リハビリテーション座談会を開催しました。今回も医師、理学療法士、作業療法士、介護士、看護師、福祉用具専門相談員など多くの職種の参加がありました。


今回のテーマは「日頃のストレス」ということでネガティブな言葉をテーマに挙げ、攻撃的な発言、否定的な発言が無いか懸念していましたが、終始、笑いの絶えないラフな雰囲気で普段感じていることや思っていることなどを各参加者各々が言葉にし、語り合いました。「業務に追われ、患者さんに関わる時間が取れない」「スタッフ間で情報共有が出来ておらず、意識に温度差がある」「患者さんへの関わる上で自身の無力さ」などの意見が出ました。改めてコミュニケーションをとることの大切さを感じました。“子育て”や“喫煙所”などテーマからかなり外れている(ように見える)こともしばしばですが、そこからヒントが見つかることもあり、興味深いディスカッションになりました。


みなさん、スッキリできたでしょうか?


「専門職として(患者さんに関わる上での)ストレスを持っていなければならない」とある方が話しておられ、感銘を受けました。ストレスがあるということは思いや理想、責任感、気づきがあるからこそではないかと思います。ストレスやジレンマと向き合うこと、それが専門職として成長していくプロセスなのではないかと感じました。


次回(第5回)は2/14(土)に開催予定です。みんなで“愛”について語り合いたいと考えていますので、奮ってのご参加をお待ちしています!


第3回座談会 グループ発表

2008年09月10日 | 座談会報告
グループ発表の要約を簡単ではありますが、掲載します。
参考にして頂ければと思います。

■テーマ
 「離床」
  ~あなたの活きた顔が見たい。私にできることは何だろう?~


◇◇◇◇◇


●1班
・特色の違う病院や施設のスタッフが集まったが、共通認識として「離床」は大事。だけど、制限や問題点の話からしてしまう。
・ADLとリハビリ場面の解離がみられる。
・「離床」の意義・目的が無い(はっきりしていない)。
・座ること、ホール(食堂)に出ることで完結してしまっている→ホールに出てもすることが無い、座らせきりになっているのが現状。
 ・人手(スタッフ)が足りない。
・トランスファーやシーティングの技術、方法がまちまち。
・道具(福祉用具)が足りない。
・歩くことにより転倒のリスクを考えるケース。転倒のリスクは目に見えやすい。しかし、歩かないことによる廃用性の能力低下のリスクも考えられるが、目に見えにくい。そのため、前者を優先してしまい、歩くことを制限することが少なくない。
・一つの事故例→他の事例にも当てはめ、「離床」が滞ることも少なくない。
・「離床」の捉え方が人それぞれで面白かった。


●2班
・「離床」を行うにあたって難しいこと。リスク管理、時間や人手が足りない、個々の職種だけでは難しい…など。
・それを出来るようにするためには各職種間、施設間の連携が大事。
・急性期~回復期~維持期、在宅の情報伝達・共有が不十分で「離床」が進まないことも多いのでは。
・起こして何を行うのか。良い表情が出るようなこと、精神面や感情面に働きかけるようなことを行なっていきたい。
・PTは身体機能の把握や動作のリスク、OTはADLの把握や伝達を行っていきたい。
・私たちがされてうれしいことを探す、行うことが大事。
・「離床」をすすめるにあたって、生活サイクルや趣味などを把握していきたい。


●3班
・「離床」は目的ではなく、過程である。
・「離床」を行いやすい方と行いにくい方。病前のモチベーションが高い方は行いやすい。そうではない方のアプローチに困ることが多い。
・カンファレンスなどにより、その人の人生や生活の背景などを情報共有し、各専門職間で共通認識を持つ。
・寝た人を起こすこと、座ること、起こす(起きる)ことは姿勢の変化でしかない。起こすことにより、生活のレベルアップを図ったり、生理的な欲求をを満たしたりしていきたい。
・「こころ」が満たされるとモチベーションが上がるはず。


●4班
・「離床」限らずに役割(領域)は違えど、各職種は情報で繋がっている。
・急性期側として感じること…その後(退院後)、どうなった?行ってきたことの効果は?
・回復期側として感じること…リスク管理は?訓練のメリット、デメリットは?
・相互に情報交換をしていないと「離床」はただ、起こしただけのものになってしまう。
・その人にとって「離床」は何なのか?→みんなで検討する必要がある。
・直接的なコミュニケーションをとっていきたい。書面だけではなく、対話を持っていきたい。


●5班
・領域、職種が各々違うスタッフが集まった。「離床」に対する視点や捉え方は少しずつ違うが、問題点の根本は基本的に一緒だと思う。
・各職種間のコミュニケーションが不足しているのが、一番の大きな問題点ではないか。
・スタッフ間もだが、ご本人含めご家族の協力や「離床」の目的・意義の認識をして頂くことが必要なのではないか。
・「離床」の導入を失敗すると、その後も失敗を恐れ、すすめる上で妨げになりやすく、滞りやすくなる。
・結局は「離床」って、難しい。だからこそ、みんなで手を取り合ってすすめていきたい。


◇◇◇◇◇


第3回松江リハビリテーション座談会 報告

2008年09月01日 | 座談会報告
■第3回 松江リハビリテーション座談会

 日時: 平成20年8月23日 14:00~16:30

 場所: 松江赤十字病院 厚生棟会議室

  14:00~14:15 オリエンテーション
  14:15~16:00 グループディスカッション
           テーマ:「離床」
               ~あなたの活きた顔がみたい。
                 私にできることは何だろう?~
  16:00~16:20 各グループ発表
  16:20~16:30 総括

  18:30~    懇親会
          「阿雅紗」

 ◎座談会参加者:32名
 ◎懇親会参加者:10名















「松江リハビリテーション座談会」も3回目となりました。


今回も松江圏域内外より多職種の皆様にお集まり頂き、「離床」をテーマにディスカッションを行いました。今までセラピストの参加が多かった座談会ですが、「離床」というテーマもあり、看護師の方の参加数が以前よりも多かったです。今回から参加された方も多く、多職種でお互いの意見をざっくばらんに語り合いました。時には、テーマからずれた雑談もありますが・・・座談会では何でもありです!会を重ねるごとに日ごろの悩みなどを気楽に話せる場になってきているように思います。


離床促進を「できている!」と自信を持って言える病院、施設は少なく、理由として、マンパワー不足、離床の目的が明確でない、他職種との情報共有不足などがありました。今回の座談会を通して、「患者さんの生活史や背景の情報を把握・共有すること」「医師・看護師はリスク管理、セラピストは運動機能についての情報提供、その他専門職が知恵を出し合い、関わる全てのスタッフが情報共有する」ことが離床を円滑に促進していくために必要であることが見えてきました。また、「病院~施設~在宅など生活の場を変えながらも豊かな暮らしを継続していくためには、一貫した取り組みや細やかな情報提供、およびそれに対する返答としての報告が重要である」と、今回も携わる全てのスタッフにおける連携の必要性が話題に挙がりました。


感想の中に「毎日、毎日忙しくて思う看護ができず、落ち込んだりしていますが、この会の後だけはやるぞと気力が湧いてくるんです」とありました。私たち世話人にとっても、とても嬉しい感想です!!
今後も患者さんへの熱い気持ち持つ皆様と交流していき、自分自身もネットワークの一員であることをしっかりと認識し、業務に励みたいと思います。


「第4回松江リハビリテーション座談会」は、11月15日開催予定です!!



第2回座談会 グループ発表概要

2008年05月23日 | 座談会報告
第2回松江リハビリテーション座談会でのグループ発表の概要を簡単ではありますが、掲載致しました。参考にして頂ければと思います。

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▼グループ1
 ・カンファレンス後の立ち話で貴重な情報がある。
 ・事前に相手が求める情報がわかっていると提供しやすい。
 ・掲示板、フリースペースなどネットを活用するなど、使える手段は沢山ある。


▼グループ2
 ・カンファレンスにおいて、生活のイメージが明確な情報があると良い。例えば、写真やビデオの使用など。
 ・患者さんに対して、各職種それぞれが信頼関係を築くことで、より多くの情報を得られる。
 ・家族の中でも意見が違うこともある。キーマンをしっかり把握しておく。また、各々の意見を聞くことも大切。
 ・他施設の人や初対面の人などは連絡がとりにくい。電話のかけやすい時間帯は?→PT:昼休み・夕方、ST:朝イチ・昼休みはダメ、CM・歯科医・学校:いつでもOK、福祉用具:携帯であればいつでもOK。メールであるとよりよい。
 ・学校教育において学科をまたいだコミュニケーションがとれる場を設けてはどうか。


▼グループ3
 ・多職種が情報共有するのに有用なツールとしてFIMが挙げられる。しかし、セラピストと病棟とでは点数が違ってくる。
 ・ある施設の取り組みとしては、双方で一緒に見て、検討することで適切な評価(点数化)が出来、タイムリーに情報共有出来る。
 ・情報提供書では伝わりにくい…。転院先にうまく伝わっていない。伝えるのに時間や手間がかかり、効率的ではない。
 ・こうした座談会で顔見知りになることで直接話を、電話をしていけるのではないか。


▼グループ4
 ・カンファレンスの行い方や在り方は各分野(急性期~回復期~維持期~在宅など)で変わってくる。
 ・各分野での情報の受け渡しが不十分な為、その度にゼロから準備しなければならず、効率が悪く、方向性がバラバラになってしまいがちになる。
 ・受け手側、送り手側、それぞれが想いを持っている。しかし、それぞれが一方通行で誤解を生じているのではないか。でも、本当はそれぞれ想いが一緒なのではないか。
 ・日々の仕事に追われ、互いの状況や仕事などを理解出来ていない。
 ・今回の座談会で他職種の理解だけでなく、想いを共有できた。→連携の第1歩となるのではないか。


▼グループ5
 ・院内での転棟…同じ職場なので、顔が分かりやすく、情報交換しやすい。院外への転院…顔が分からない、分かりにくいので情報交換できない、しにくい。
 ・また、リハ→リハ、看護→看護など、それぞれがどこまで伝わっていて、伝わっていないのかが把握できない。
 ・それぞれの環境やアプローチ、方針、リスク管理などの内容やそれに対する理由や考えが紙面だけでは伝え切れていない。
 ・DVDやビデオ、写真などの媒体を利用したり、顔の見える繋がりができたら、行いやすくなるのではないか。映像の活用に関しては個人情報保護の問題など検討する必要がある。


▼グループ6
 ・カンファレンスと一口に言っても非常に多くの種類がある。すべてに共通することは情報交換・共有し、何かを決めたり、考えたりすることではないか。
 ・個人情報の解釈違いのため、情報を共有できなかった経験が聞かれた。今後、同様のことが起こることが考えられる。カンファレンスに情報を使うことを同意・承諾を求めること、留意しておくことが必要なのではないか。
 ・決定したことを患者さんやご家族に押し付け、本人たちが置き去りになっているカンファレンスになっていることが多いのではないか。選択肢や可能性を探り、本人たちに提案するのが本来のはず。
 ・カンファレンスを行うにあたって、目的や種類、参加メンバーをきちんと把握すること、チームを牽引するリーダーが必要。また、若手に対する指標があると良いのではないか。
 ・顔の見える連携、直接繋がり、やり取りをすることは大事。しかし、馴れ合いの関係を作っていてはいけない。患者さんにとって、有用な連携を。


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