
私のブログでは初めて取り上げる歌手です。
60年代後半から70年代前半は日本におけるフレンチポップスの全盛期でした。(同時にカンツォーネも)日本人の音楽的な趣向はかなりメロディに偏っていましたから、とにかく美しいメロディラインがあること、クラシックですら印象的なメロディが聞き取れることが比較的重視されたように思います。もちろん当時の若者(私もその一員でしたが・・・)ノリのいいリズムにもある程度ハマってはいましたが、時はカルチェ・ラタンの5月戦争やウッドストックに象徴されるベトナム反戦の時代へ移り行く前奏曲のような、ひたすらポップで分かりやすいメロデイの時代でした。
そのような中で、フランソワ・ドゥゲルトの曲も流れましたが、ここまで常に心に引っかかっている曲ではなかったのは確かです。しかし、今聴いてみるとある意味ではこれからの豊かな生活に疑いのない60年代の見事な輝きの中にある歌ではありませんか?