
今年はお彼岸もお盆もお墓参りが出来なくて
もう11月というのにずっと気になっていました。
「 お墓参り出来てないけどどうしよう? 」
妹の電話で そうね、もう行ってもいいかしらね と
新型コロナで自粛していたお墓参りが決まりました。
こうちゃんとも連絡して休みを合わせてやっと実現です。
近ければそっと行くことも出来たでしょうが
こうちゃんは1時間、妹は2時間、私は4時間の距離です。

無沙汰してしまったせいでしょうか
朝からの雨にテンションは ↓ 。
1時間ほど手前の道の駅で待ち合わせて 「 雨だね~ (‐ω‐;;)」
お墓の有る両親のふるさとに着く頃には本降りです。

ダムの周りも靄に包まれて視界は遮られます。

いつものように手桶に花を入れて坂を上がっていくと
境内は紅葉に包まれて 「 綺麗~ ♪ 」

「 一番いい時に来たみたいね 」

傘をさしてまわりを掃除して墓石を洗います。
「 今年は来られなくて遅くなってしまったね、ごめんね 」

さっぱりとしたお墓に線香を立て手を合わせると
胸に刺さった棘がす~ と抜けて行くようです。

ご住職に会えるかどうか分からないけど
本堂の方にお邪魔してお供えしていると
奥様が出てこられて 「 わあ~ お久しぶりです 」
「 ちょっと待ってくださいね。住職もおりますから 」
現れたご住職の顔を見て胸がいっぱいになります。

母の葬儀以来ずっと支えて下さった方です。
7日ごとにお経をあげに来て下さった折には
花やお弁当などを差し入れて下さり
「 少しでも食べて元気を出してください 」
母の死で呆けたようになっていた当時の私には
「 あなたは私が寺に来て初めての喪主さんなんですよ。特別なんですよ」
寄り添って下さるお気持ちを染み入るように感じたものでした。
私が手術したと聞いて、高野山へ行った時に受けたお守りとともに
長い6枚にも及ぶお手紙を添えて下さいました。
優しい恩人のような方です。

ダムの対岸にある地元の人しか行かないような所に
先祖代々のお墓もありそちらへもお参りして
「 なんだかつかえが下りたね~ 」 と妹。
両親のふるさとはダムの下に沈んだまま・・・
来られる限りまた来ますからね・・・と
紅葉の美しい雨の日を後にします。