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腐女子の ゆゆ
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上条「『とある魔術の禁書目録』か…オーディションを受けてみよう」その2

2013-09-13 07:40:17 | とある

ンクインしたときに驚かせようと思って」

美鈴「しかしアンタはよく受かったわね~
    演技とか全くやったこと無かったのに」


御坂妹「それね。たぶんこの設定のおかげだと思う」


美鈴「うん?………あぁ、なるほど~」

348 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/11/21(日) 18:03:37.12 O5WkWA870 46/79
三木「カット!OK、2巻はオールアップだ!」

ステイル「びっくりしたよ上条くん。見事に演技力が上がってるじゃないか」

上条「それもこれも超電磁砲での経験はもちろん。ステイルさんの指導のおかげです!」


ステイル「あはは。口も達者になったね!一方僕の口は未だに舌がひりひりして上手く回らないがね~」

上条「あ…あの時は、ほほほほほ本っ当に申し訳ありませんでした」


ステイル「いやー冗談だよ上条くん。真に受けちゃ駄目じゃないかー。あはは」


インデックス「ステイルの目が笑ってないんだよ」

姫神「ミュージシャンの舌になんてことを…」

354 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/11/21(日) 18:11:55.57 O5WkWA870 47/79
上条「姫神さんとも共演出来て良かったです!
    僕バトルロ○イアルの時からファンだったんですよ!
    あの時のイメージとはずいぶん違いますね」

姫神「『上条当麻』のように、姫神でいいわよ。歳も一緒みたいだし
    …実は私もこういう役柄は初めてなの
    それにしてもあの絶叫のアドリブ…びっくりしたけど良かったわ」


上条「ありがとう姫神さ…姫神!また会えるよな?」


姫神「どうかしら?私も他の仕事が忙しいからスケジュールの調整が合わないのよ
    でも可能な限り、こちらにも駆け付けたいと思うわ」



鎌池「………」

364 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/11/21(日) 18:21:52.80 O5WkWA870 48/79
上条「ようやく2巻もクランクアップか…助監督。次はまた超電磁に行けばいいんですか?」

三木「いや、1巻の反響があまりにも大きかったためそのまま3巻分の予算も下りた
    次はなんと…1巻以来の超電磁との連動だ」

上条「うげっ…つまりまたカメラ複数でやると?」

鎌池「目玉はそれだけではない…3巻のボスは後々『上条』のライバルと――
    いや…『もう一人の主人公』となる予定だ」

上条「…はい?」


三木「だから『もう一人の主人公』だ。しばらくはまだ『上条』が主人公だが
    後々は3巻のボスとダブル主人公制度でやっていく」

371 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/11/21(日) 18:27:19.11 O5WkWA870 49/79
上条「そ、そそそれじゃあ俺の立場は!?」

三木「安心しろ。あくまで表の主人公はお前だ」

上条「良かった…それで、その役者はどんなやつなんです?」

鎌池「某事務所の人気アイドルグループで今売れ筋の一方通行だ」


上条「事務所の力じゃないですかぁぁぁああああ!
    どうするの俺?そのイケメン殴るの?俺生きていけるの?」


鎌池「勘違いするな上条。そいつは演技も達者な立派な役者だ
    張り合いたいなら演技で示せ。ファンはそれに応える」


上条「監督…」


三木「そうだぞ上条。そいつを起用し、主役格にすれば謎の寄付金が入るなんてことは断じてない」

392 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/11/21(日) 18:37:46.50 O5WkWA870 50/79
―数日後―

一方通行「おはようございます!『一方通行』役の一方通行です!
       役者としてのキャリアは少ないのでご指導、ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます」

三木「そんなに慣れない敬語は使わなくてもいいぞ。もっと軽くだ」

一方通行「は、はい!すみません!」

三木「ははは。謝らなくてもいい」

一方通行「は、はい!」


上条「え…絵に描いたような好青年だ…俺はあんなやつを殴るのか」

美琴「はっ、何言ってんのアンタ
    ステイルさんは容赦なく殴ってたじゃないの」

上条「ぐ…それはそうだが、同学年なだけ罪悪感が…」

一方通行「上条先輩!1巻の演技痺れました!共演出来てうれしいです!」

上条「お、おう…」(やりづらい…)

406 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/11/21(日) 18:45:27.81 O5WkWA870 51/79
一方通行「そう言えば…その…僕が殺してしまう『妹達』役は御坂さんがするんですか?」

美琴「いやぁ…クローンって設定だしあたしも最初はそうすると思ってたんだけど
    どうも違う人らしいのよ。あたしは別に構わないって言ったのに」

上条「何だ御坂じゃないのか?俺はてっきり御坂がやるものだと…」

美琴「何よアンタ、あたしに死んでほしいわけ!?」

上条「そこまで言ってねーよ!むしろ死なれたら困る」

美琴「え…?アンタ今なんt――」

上条「――そんなことより実際誰がやるんです?」

三木「聞いて驚くなよ…これ以上の逸材はないぐらいの役者を用意した
    どうした御坂?何をむくれている?」

美琴「何でも無いです…で、その逸材って?」


御坂妹「わたしです」

416 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/11/21(日) 18:51:03.88 O5WkWA870 52/79
上条「み…御坂が…」

一方通行「二人?」

美琴「ちょ…ちょっとアンタ何やってんのよこんなところで?」

御坂妹「今回『御坂妹』役を演じさせていただく御坂妹です。
     お姉ちゃんとは双子です」

美琴「アンタちゃんと演技出来るの!?それにこの業界はそんなに甘くないのよ!?」

三木「まあ落ち着いて美琴ちゃん。この設定でこれ以上の逸材はあるまい」

美琴「ぐぅ」

鎌池「それに『妹達』は感情の起伏の無い比較的単純な役柄だ
    決して簡単ではないが、お前と同じ血を引いてるんだ
    そのぐらい訳ないだろう」

三木「そろそろ撮影に入るぞ」

424 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/11/21(日) 18:55:47.31 O5WkWA870 53/79
三木「今回の4人は顔合わせだ。実際の撮影は一方通行と御坂妹でやってもらう
    やるシーンはもちろん…」

御坂妹「『妹達』が死ぬシーンですね」

美琴「……」

三木「そうだ。一方通行もちゃんと台本を読んで来たか?」

一方通行「はい!何度も何度もイメージトレーニングをやりました
       いつでも万全です」

三木「その意気だ。ではさっそく始めるぞ」

上条「お…おいちょっと待ってくれよ!」

三木「…どうした上条?」

436 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/11/21(日) 19:11:14.38 O5WkWA870 54/79
上条「どしたもこうしたもねえよ!!
    どうしてそんなに坦々と進めるんだよ!デリカシーってものは無いのか!?」


一方通行「?僕は大丈夫です。殺すとは言え、演技なので躊躇しません」

御坂妹「わたしも右に同じです。」

上条「お前らじゃねえ!みさ…美琴のことだよ!」

美琴「……え?」

上条「似たような設定で、姉の目の前で妹を殺す演技をさせるなんてどうかしてる!
    適役とは言え、美琴への配慮も考えろ!」

三木「甘いことを言うな上条!美琴ちゃんもプロだそんなこと気にするわけない
    そうだよな?」

美琴「え…ええもちろんよ。馬鹿にしないでくれる!?」

上条「強がりやがって…来い!」

美琴「ちょ…ちょっと何すんのよ!?」

447 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/11/21(日) 19:18:03.82 O5WkWA870 55/79
三木「ま…待て上条!勝手に抜けるな!」

鎌池「…構わん。実際に今日はあの二人は要らないのは事実だ
    それに御坂美琴の演技に支障が出る方が問題だ」

三木「わかりました。…では気を取り直して撮影を開始する」

一方通行「はい」

御坂妹「わかりました。」

452 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/11/21(日) 19:23:34.80 O5WkWA870 56/79
美琴「ちょ…ちょっといい加減手を離しなさいよ!
    あたしは大丈夫だって言ってんでしょ?」

上条「そんな面して大丈夫って言えるかよ!?」

美琴「……とにかく離して」

上条「何かあったのか…?御坂妹が来てからのお前
    少し様子がおかしいぞ?」

美琴「あの子は…芸能界の厳しさを知らないのよ…」

上条「芸能界の厳しさ?でもオーディションを合格したからってそんなものは」

美琴「その先よ!あの子は芸能界を生きていくためには…優しすぎるのよ」

上条「……?」

459 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/11/21(日) 19:32:57.44 O5WkWA870 57/79
美琴「とにかくこの話はおしまい!主役とヒロインのあたしたちがいなくてどうするのよ!
    アンタは最近天狗になりすぎよ!」

上条「お、俺はそんなんじゃ――」

美琴「(――でも、――)」

上条「ん?今なんて――」

美琴「とにかく戻る!」

上条「……」

460 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/11/21(日) 19:37:28.05 O5WkWA870 58/79
一方通行『ンだぁその逃げ腰はァ?愉快にケツ振りやがッて
       誘ッてンのかァ?』

御坂妹『ぐぅ…ぐぁあ…』

一方通行『問題です。この俺、一方通行は果たして何をやっているでしょう?』


鎌池「これは…想像以上の逸材だ…!」

三木「ええ…しかし…」

スタッフ「うう…演技とはわかってるが…ひでぇ…」

美琴「……」

三木「か…カットだ!もういい一方通行!やりすぎだ!」

一方通行「え?あっ、すみませんつい、熱が入っちゃって
       大丈夫ですか?御坂妹さん?」

御坂妹「いえ、あなたが器用に手を抜いてるので実際は痛くないです」

美琴「あ、アンタ本当に大丈夫なの?」

御坂妹「大丈夫だよ?お姉ちゃん」

468 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/11/21(日) 19:48:53.15 O5WkWA870 59/79
―数週間後―

三木「うーむ…マズイですね、監督」

鎌池「うむ、マズイな」

冬川「超電磁砲でもそうなんですが…美琴ちゃんへのダメージが思ったよりも大きいです」

三木「やはり仲良くなったばかりの『9982号』をいきなり殺すのはまずかっただろうか…」

冬川「そこの演出を考えたのは僕です…一方通行くんの演技力も相まって相当酷い描写になってしまった」

鎌池「しかしこれは御坂美琴自身の問題だ。彼女に配慮して作品の質を落とすべきではない
    もっと問題なのは…」

三木・冬川「「問題なのは?」」


鎌池「上条当麻だ。演技中は今にも一方通行を殴ってしまいそうなぐらい気持ちが入りこんでる」


三木・冬川「「うわぁ…」」

475 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/11/21(日) 19:57:19.23 O5WkWA870 60/79
三木「くっ…某事務所のアイドルを使ったことがここに裏目に出るなんて…」

鎌池「考えてもみれば大物ミュージシャンですら躊躇なく殴る馬鹿だ
    俺はその器量に惚れ込んだんだが…今回それだけは避けねば」

冬川「しかし今まで『あのステイルさんをぶん殴る!』という反響も相まっての人気ですからね…」

三木「考えてもみれば上条を制御するなんて無理だったんだ…今更後悔しても遅いか」


鎌池「いい考えがある…正直どっちに転ぶかはわからない
    それでいて分の悪い賭けだ。
    俺もお前たちも場合によっては路頭に迷うかもしれない…
    ……それでもいいか?」

三木「へへ、水臭いじゃないですか鎌池監t…いや、鎌池」

冬川「僕もあなたについてきますよ」


鎌池「お前たち…」

524 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/11/21(日) 21:18:49.11 O5WkWA870 61/79
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
上条:言っただろ?俺は戦わない

美琴:何で?

上条:それではお前が救われないからだ

美琴:あたしにはそんな資格は無い!

上条:どかない

美琴は激昂し、上条に雷撃を放つ。しかし上条はそれを避けない
上条は気を失い、目を覚ましたとき、美琴は上条に膝枕をしていた

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
上条「……はい?」

美琴「…何で膝枕?」

三木「と、とにかくこうやるんだ!」

528 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/11/21(日) 21:23:07.25 O5WkWA870 62/79
冬川「(何で膝枕なんですか?)」

鎌池「(あいつらはあんな脚本を渡せばヒートアップする、今回はそれが目的だ
    適度にヒートアップさせ、膝枕で一回頭を冷やす作戦だ。
    そうすればあいつらも頭が冷えて冷静に演技が出来るだろう。
    もちろん一方通行を本気で殴るなんて展開にはならない)」

冬川「(さ、流石です。と言いたいですがホントに上手くいくでしょうか?)」

鎌池「(だから“賭け”なのだ)」

536 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/11/21(日) 21:28:23.34 O5WkWA870 63/79
上条『い…言っただろ…お前とは戦わないって…』

美琴『ど…どうしてよッ!
    こんなイカれた実験間違ってるってわかってるでしょ!?
    それをやめさせようって言ってんじゃない!!』

上条『ああ間違ってる。こんなモンのために誰かが傷つくなんて――』

美琴『…ッだったら!?――』

上条『それではお前が救われない』

……

三木「いかん、あいつらもうナチュラルに台本無視してやがる…」

鎌池「今回はそれが目的だ」

冬川「というかよくそれで演技が成立しますね」

鎌池「それだけ入り込んでいる証拠だ」

542 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/11/21(日) 21:31:53.66 O5WkWA870 64/79
上条『おまえだって気づいてんだろ、こんなやり方じゃ誰も救われないって』

美琴『…ッ』

美琴『うるさいのよアンタ……
    あの子たちだって……あの子たちだってあたしが死ねば少しは気が楽になるわよ
    もうあたしが死ぬしか方法はないんだから、ひとりの命で1万人が助かるならそれは素晴らしいことでしょ?
    だから……そこを…――』

上条『――どかない』


美琴『うぐぅ…ぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああああうわああああああああああああああああああああああああ』


冬川「美琴ちゃんのやつ…何てアドリブだっ…!」

鎌池「これはまるで1巻の上条ではないか…!」

三木「か、カットだ!美琴ちゃんカット!早く膝枕に!暴れるんじゃない美琴ちゃん!!」

上条「……」

550 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/11/21(日) 21:34:32.86 O5WkWA870 65/79
上条『…う…』

上条『あ、…御坂?』

美琴『やっぱ馬鹿でしょアンタ…もう決定ね』


冬川「おや…美琴ちゃんから…?」

鎌池「覇気が切れた…のめり込んだあまりふっきれたな」

三木「じゃ…じゃあ!」

鎌池「まだだ!まだ上条が残ってる」

560 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/11/21(日) 21:37:24.65 O5WkWA870 66/79
美琴『――何で…そんな顔で笑ってられるのよ』

上条『お前の味方でよかったと思ったからさ』


鎌三冬「「「おお!?」」」


上条『だから泣くなよ』


三木「か…上条が…」

冬川「微笑んでいる…」

鎌池「こ…これならあるいは…」

564 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/11/21(日) 21:39:45.83 O5WkWA870 67/79
上条『俺が戦う』

美琴『むっ…無理よ!アイツはあたしなんかとは次元が違う
    世界中の軍隊を敵に回してもケロリと笑ってられるような化物よ!!
    今度こそ…本当に…
    お願い!1万人の人間を死なせた私の罪に誰も巻き込んだりできない
    これはあたしがひとりで終わらせなきゃいけないのッ
    だから――』


上条『――じゃあさ
    何一つ失うことなくみんなで笑って帰るってのは“俺”の夢だ
    だからそれが叶うように協力してくれよ』



上条『待っててくれ』

567 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/11/21(日) 21:41:51.02 O5WkWA870 68/79



570 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/11/21(日) 21:42:58.10 O5WkWA870 69/79
冬川「上条からも…覇気が消えた」

三木「なんて神々しい…あいつにあんな表情が出来たなんて…」


鎌池「うむ、膝枕作戦成功だ。いやそんなことはどうでもいい
    あいつは役者として1段階壁を越えた…」


冬川「あとは…あとは操車場に移動して一方通行と合流するだけですね!」



鎌池「ああ!」

576 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/11/21(日) 21:46:40.82 O5WkWA870 70/79
―操車場―

上条『確かここで…』

一方通行『おい、この場合、実験ってなァどうなっちまうンだァ?』


冬川「ここまでは順調だ…」

三木「大丈夫だ冬川…今の上条に心配事など」


御坂妹『何故あなたが…ここに…』グシャ

御坂妹『うぐ…』


三木「ほお、そこで頭を踏みつけるアドリブ入れるとは容赦な――」

ブチッ

鎌三冬「「「ぷち?」」」

586 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/11/21(日) 21:49:06.28 O5WkWA870 71/79
一方通行『関係ねェ一般人なンざ連れ込ンでンじゃねェよ』


上条『離れろよ』


一方通行『……何か言ッたか?』


上条『今すぐ御坂妹から離れろっつってんだ!!!!

    聞こえねぇのか三下ァ!!!!!!』



鎌池「\(^o^)/」

591 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/11/21(日) 21:52:01.25 O5WkWA870 72/79
―数日後―

三木「はーいおーけーでーす。クランクアップだ~。監督から何か一言~」

鎌池「お前らといい作品が作れたことを誇りに思う」

三木「ではてっしゅー」


美琴「あ…アンタこのあと暇?」

上条「悪ぃ…この後は用事があるんだ」

美琴「そ…そうなんだ…何の用事?」



上条「……一方通行のお見舞い」



美琴「お、おおぅ…」

604 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/11/21(日) 21:57:05.51 O5WkWA870 73/79
医者「大した怪我ではないんだけどねぇ
    ただ向こうの事務所としてのメンツもあるし
    “入院した”っていう事実が欲しいんだろうね」

上条「あの~…一方通行には…」


医者「もちろん事務所の方針で面会拒否だ」

上条「せめて謝罪だけでもしたいのですが…」

医者「『言い訳は法廷で聞く』だそうだ」


上条「\(^o^)/」

626 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/11/21(日) 22:05:28.15 O5WkWA870 74/79
美琴「ほ…ほら元気出しな?そりゃあ事務所はクビになるかもしれないけどさ
    …な、なんならあたしや妹と同じ事務所に来ない?
    ほ、ほら!社長はうちのパパだしあの事務所程は力持ってないけど
    圧力には耐えられるぐらいの力はあるわよ!」

上条「そうじゃない…そうじゃないんだ御坂…」

美琴「賠償金のこと?…それなら一所懸命働いて返そうよ?
    あ、あたしも手伝うわよ?あたしにも責任があるし…って!
    べ、別にこれは資産を共有する関係になりたいとかそういうわけじゃなく…///」


上条「クビも賠償金なんて…そういう話じゃない…いやそれも重要だけどさ…」


美琴「…?じゃあ何に悩んでるの?」

654 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/11/21(日) 22:15:44.54 O5WkWA870 75/79
上条「一方通行やみんなのことさ…
    一方通行…アイツは才能あるんだよ…俺はマジでアイツを殺したいと思うぐらい
    アイツの演技は完璧だった。しかも御坂妹は苦痛を受けてないんだぜ?
    それほどの天才が何で俺みたいなやつのためなんかに俳優業をやめないといけないんだよ…」

美琴「そういや…先方は『二度と役者はさせない』って言ってるらしいわね…」

上条「それに監督達や共演者たち――お前にも何て詫びればいいか…
    『とある魔術の禁書目録』も『とある科学の超電磁砲』も素晴らしい作品なのに
    ちょっとアドリブが評価されたぐらいで天狗になって…みんなの人生を台無しにしちまった」

美琴「あ…あたしはそんなこと――」

ピリリリリリ

上条「電話…?」

美琴「まさか裁判所から…?」


上条「もしもし?」

660 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/11/21(日) 22:24:45.26 O5WkWA870 76/79
一方通行『か…上条かァ!?』

上条「ア…一方通行!?」

一方通行『オマエが気負うことなンざァ!これっぽっちもねェンだよ!』

上条「え?」
                    ・ ・ ・ ・ ・ ・
一方通行『もォ我慢しねェ!俺ァこっちの世界でやっていくって決めたンだよ!』

上条「??どういう?」

一方通行『ひたすら媚を売るアイドルってやつァもうこりごりだっつってンだよ!
       事務所に話ァつけといた。『とある魔術の禁書目録』も『とある科学の超電磁砲』も終わらせねェ!!』

685 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/11/21(日) 22:31:10.07 O5WkWA870 77/79
上条「馬鹿野郎!そんなことしたらお前が事務所に…!」

一方通行『俺ァただで転ぶそこらへンの三下と一緒にするンじゃねェよ!
       こンなときのためにあの社長の弱みをシコタマ握ッてンだよこっちは
       だからよォ上条!』

上条「?」

一方通行『転ぶンじゃねェぞ!俺達ァこの作品で登りつめるンだよ
       こっから先の人生ェ!一方通行だ!そこにいるレールガン役や
       まだ共演してねェ他の連中にも伝えとけ!』

上条「…ああ!わかった!」

713 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/11/21(日) 22:52:22.44 O5WkWA870 78/79
こうして『とある魔術の禁書目録』と『とある科学の超電磁砲』は無事再開した
これから無限とも思えるぐらい湧いて出てくる新キャラもとい俳優達の下で
私こと上条当麻は演技力を磨かれていくのだが、それはまた別の話である

                             ―Fine―

724 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/11/21(日) 22:53:43.17 O5WkWA870 79/79
とまあ長く付き合っていただきありがとうございます。
最後だけこんなに遅れて申し訳ない

SS書いてる時に家族がPCを覗き込んで『何してるの?』と言われた時の焦り具合は異常


終わり




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