「田島征三の大地」展、行ってきました。
絵本の挿絵家である田島征三の作品をたっぷりあつめた、小規模ながらもボリュームのある展覧会でした。
この人の名前だけではぴんと来なかったんですが、国語の教科書にも載っている「ちから太郎」の絵を見てこの人か!っと納得しました。
他にも様々な絵本の挿絵を描いており、なかでも「かまきりのカマーくんといなごのオヤツちゃん」と「ザ・ボーン」が私は好きです。
前作は、カマキリがいなごを明日のオヤツに大事に取っておこうと思ってたら、オヤツのいなご(通称オヤツちゃん)が様々な危険に晒されるおはなし。
オヤツちゃんが危険な目にあうその都度「タスケテェ」や「モウダメダァ」「サヨウナラ」とつぶやいているのがかわいくて面白い。そして自然の摂理なんかもしっかり組み込まれているのもまた良い。
後作は、世界中の生き物の骨が、骨の王様をお祝いするために集まるおはなし。
骨が出かけてしまったあとの動物が、みんないわゆる「骨抜き」状態でふにゃふにゃなのに対して、タコは平気でした、みたいなくだりが良い(笑)
最後の合唱で「ホネホネホネホネホネ・・・」「ホネは大切」「ホネはカルシウム」と骨たちが口々に歌っているのもにぎやかで楽しい!
展覧会で好きな作家が増える、というのは良くあるんですが、この人の展覧会は行ってよかった!と思えるくらい大満足でした。
一緒に展覧会に行ってくれた友人のおでんさんにも感謝。
展覧会は一人で見にいくのもいいけど、誰かとわいわい言いながら見るのも楽しいのです。
残念ながら今回の「田島征三の大地」展は9月25日で終了ですが、今の時期は絵本作家の展覧会をいろんな地域でやってるので、お近くで展覧会がございましたら是非一度見にいってみてください。
絵本の原画展はレベルも高いうえに、油絵や日本画よりも敷居が低く大衆向けなので、デートや家族でのお出かけにも向いてると思いますよ。
<たぬき>