そろそろネタも尽きてきたし準備もととのってきたので、各音律ごとの表やグラフをまったりと貼っていこうと考えて準備していたところです。ただその前に「音律の理論値」改め「音律の定義」の表示方法はどんなものがあるかもう一度考えてみたくたりました。ベルクマイスターの英語版wikiを見ていて「各音程の周波数比も「音律の定義」の一形態だけど現状ではすぐにその形に持っていけないなぁ」と考えてしまったのがきっかけです。(「音律の表現について(1)~(4)」あたりと多少内容が重なってしまうと思います。)
表14について
表示方法といっても丸くするか縦か横にするかという問題ではなくどんな値を表示するかという問題に絞ります。
周波数比ではなく周波数比を計算するための元になる値を求めました。AセットとBセットだけで充分ですがついでに他のセットも計算しました。
各音程Aセット定義 = C3:N5 各完全五度Aセット定義 = C20:N22
各音程Bセット定義 = C6:N8 各完全五度Bセット定義 = C23:N25
各音程Cセット定義 = C9:N11 各完全五度Cセット定義 = C26:N28
各音程Dセット定義 = C12:N14 各完全五度Dセット定義 = C29:N31
各音程Eセット定義 = C15:N17 各完全五度Eセット定義 = C32:N34 各半音Eセット定義 = C41:N43
数値を入力したセルは背景を黄色にしました。他のセルは全て数値を計算で求めてあります。各音の周波数比を意識したため「音律配列」ではなく表14-1の「各音程Bセット」を起点として計算しました。本当は小数ではなく分数で表示するべきなのですが出力値まで分数にするのはちょっと面倒、今回は諦めました。
キルンベルガー3のGの周波数比は(C=1として)各音程Aセットから 2^0*3^0*5^(1/4) = 1.495349 と計算できます。
(表14-1) 表の中心となる部分です。
(表14-2) 表14-1の下に位置し、ほとんどが表14-1の2つのセルの差や並べ替えただけのものです。mod関数で対処できなかった完全五度の二倍音・オクターブ成分などは結果を約700セントにするために値を手入力しました。Eセットのみ各音程を音高順に並べ替えて各半音も計算してみました。
(表14-3) 表14-1の右隣りに位置し、行列計算の補助として使ってます。「(音程名)」と「(音程名)の数」の役割の違いに注意です。
Aセット … 周波数比と言ってもいいくらい重要なセット
Bセット … オクターブ成分を無視すれば音名そのものと言ってもいい重要なセット
Cセット … 各完全五度の変化が見やすい?
Dセット … ミーントーン五度を表現するのに半オクターブが必要とは。使いにくそうなセット
Eセット … 各半音の変化が見やすい?このセットではクライスマが半音の数を表しているようです
セットの種類はA~Eだけとは限りません。ただ面白そうなのが思いつかなかっただけです。Dセットもあまり面白くないですが。
問題点
5リミット以外の音律に非対応なのはいいのですが、スキスマが分割されている音律に対応できないのは困りもの。
「音律配列」 を元にしないといろいろと苦労しそう ^^;