遊童子のひとり遊び

日々の生活の中で心を休ませる時間と趣味を独り言の中で話すブログです

送り盆

2014年08月16日 | 年中行事

おばんでがんす

何と無く楽しみであり、しなくてはならない義務感や責任感に押されるようにして過ごす毎年のお盆

今年は17日が日曜日なので一日長かった気がしているが今日はもう送り盆だ

盆棚を解体して片付け蔵にしまい込み盆花を整理して使える花は使い、後は補充して墓へ携える

これが我が家の一連の送り盆だが

飛行便で来たご先祖は後ろ髪引かれる思いで実家を離れて今度はゆっくりと牛や馬で帰るその馬造りは

15日の午後制作する、何となれば、もう早く帰ってくださいと言わんばかりに馬を用意すると

ご先祖様が張り合いが悪くなり、気分を害すると考えられているので13日や14日には制作しない

なので前日の午後に用意をして盆棚の前に置き明日は又浄土へ行くんですよと知らしめるのだ

 門馬は正式には「清浄切り」と言う。茄子が牛で胡瓜が馬と言う説もあるが当家は茄子だけで有る

先ず大きめの茄子二頭(従兄から戴く)と生きた生の丈夫な足を桑の新枝で用意、そして蓮座だ

栗毛のしっぽは玉蜀黍のめしべで(花友一軒家氏に戴く)用意する

馬を置く蓮座は蓮の葉を茎ごと伐ってきて使う。葉は蓮座に、茎は飼葉にする

足を付けしっぽをつけて馬にする、朝作った手打ちうどんで鞍等一式を作る、まず鞍敷を掛ける

これに鞍を載せて、腹帯で固定し、手綱をゆったりと掛ける、

こうして馬が完成し、途中腹がすかない様に蓮の茎の飼葉を十二分に与える

これで一晩過ごしていただき朝また浄土へ旅立ってもらう、南周りだか北回りだか不明だが

二頭の馬が門の先に出て旅立つ、魂の馬が出立して形骸化した馬が門先に残る、この馬を門馬と称す

 

門の両脇に置き枯れて風化して跡形もなくなるまでここに置くのが習わしだ

だから去年の馬の足が今年も残っていた、送り火と一緒に燃やす

保存しておいた最後の麦藁を二束燃やして送り出す。

長くて短い盆行事がこれで終わる

若い者たちがお墓に送って行き、戸主は屋敷に隣接している、大日様ほかの13佛様に御供えに行く

線香と御団子だが、仏が食べるのか、カラスが食べるのか、あっという間になくなる

お盆の顛末記は終了だ

そんじゃあまたはなすべえ     遊童子 

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