2011年6月3-5日
1ヶ月ぶりに東京の我家に帰宅することになった。即ち前回の帰宅はGWということになる。
大阪に移ってから、東京の頃より確実に1日が短くなり、1週間、1ヶ月も短くなっている。勿論、これは個人的な感覚の話だが。
今回の移動手段は、当初は新幹線を考えていたが、車も捨て難く、色々思案の結果”SAAB出動”と決めたのだった。SAAB出動と決めたら単純に高速道で帰るのはつまらない。帰路について色々思案が始まった。そこに持って来て、金曜日の午後半休案も浮かんだ。ならば、ということで、全行程”下道”案を考えたが、ネット検索の結果、13-14時間かかることが分かり、この案は”お蔵入り”とした。次の案として、比較的現実味を帯びたものが”途中まで下道”案であった。
一時期、私は国道1号(R1)を制覇する、即ち”東京-大阪をR1で走り通す”という夢を持っていたが、この時、その夢を西から少し実現に近付けようと思い立った。それが今回の「帰路」となったのだった。
コース:大阪自宅-R1(枚方バイパス)-京都(市街)-栗東(滋賀県)-R8-米原(滋賀県)-R21-可児市(岐阜県)-可児御嵩IC-東海環状道-土岐JCT-中央道-八王子IC-東京自宅
当初の予定では、会社から帰宅してからの出発を考えていたため、早くても7:00pm頃を考えていたが、それではチョット遅過ぎると思われ、午後休を取ることにした。これなら昼過ぎには家(大阪)に戻れ、場合によっては昼寝位しても余裕で出発ができたからである。いざその時になると、いつもの高速道一本では余りにもつまらなく思え、途中まで下道を行くことを考え出した。そんなことから、大阪の家を出たのは14:00頃となった。
下道は選択肢が沢山ある。ナビに従って、下道ながら最短ルートを取る方法。何処かにポイントを置いてそこを通るようにルートを選ぶ方法。そして国道1号(R1)に拘る方法などであった。
今回は「国道1号(R1)に拘る」ルート選択をしてみた。大阪の自宅の側を走る「枚方(ひらかた)バイパス」がR1である。従って、そこに入ることから今回の下道コースは始まる訳である。後はルートを逸れないように気を付けていれば、取り合えず名古屋までは着くはずだった。
「枚方バイパス」を真っ直ぐ京都に向かい、東寺の前を通り抜け、京都駅の西側を通って堀川五条を右折すると、後は真っ直ぐ名古屋へ向かう。
「R1を制覇する」のは大分以前からの夢ではあったが、今回その1部を実行できるということは夢の実現に1歩近付いたということになると1人思ったものである。しかし、今回の試みは滋賀県草津市までのものとなった。
道路は草津市でR1とR8に分かれる。R1の行き先は勿論「名古屋」のはずであるが、その表示は「四日市(三重県)」となっていた。「四日市」は西から行くと名古屋の手前に位置する。私が小学生の頃(何十年前の話や!)に習った社会科では、日本の4大工業地帯の1つ「中京工業地帯」の中核を担うのが四日市市で、石油コンビナートが立ち並ぶ写真を見せられた記憶がある。しかし、それよりも新しい記憶は社会人1年生の時(それでも30年ほど前・・・)、先輩に言われた「名古屋と四日市を結ぶR1を”メーヨン(名四)国道”と呼び、大型トラックが物凄い勢いで走っている。普通の乗用車では怖くて走れない。」という言葉だった。その言葉が私の脳裏に焼き付き、以来近寄るのを拒んでいるのである。
現在の”メーヨン国道”が果たしてどうなのかは知る由もないが、やはり近寄らないに越したことはないという意識は強かった。
そんな意識に支配されて、私は急遽R8にハンドルを切り、そのまま彦根(滋賀県)方向を目指した。
やがて見えて来た標識「道の駅 竜王かがみの里」に、この道は「そういえば先月来たばかり」であることに気がついた。”義経元服の地”を訪れるために来たのである。しかし、今回は”義経ゆかりの地”巡りは目的ではない。道の駅を横目に更に彦根を目指したのだった。
道は新幹線と並走したり、名神高速と並走したりしながら彦根を過ぎ、米原に着くと再び大きく二手に分かれる。左に行くとR8で「敦賀(福井県)」「福井(同)」を目指す。右はR21で「大垣(岐阜県)」「岐阜(同)」となる。今回は右に折れてR21に入った。大雑把には名神高速に沿って走ることになりいつでもそのまま高速に入り、東京に向かうことができるとの判断である。関ヶ原の手前で岐阜県に入り、そのまま「大垣」に出る。流石に大垣の街は都会だと感じた。大垣に入って片側2車線となり、所によって立体交差や高架もあった。大垣を抜け、いつの間にか気が付くと岐阜市内に入っていた。そして暫くすると可児市(岐阜県)に入り、此処で高速に入ることにした。
可児御嵩(岐阜県)ICは東海循環道のICだった。土岐(岐阜県)、豊田(愛知県)方面に向かい、土岐JCTで中央道に入った。金曜の夕方ということもあるのだろうか、道は非常にスムーズに流れていたが、やはり週末のレジャーに出かけるのだろうかファミリーカーと思われるワンボックスや輸入車が時折見かけられた。
その内ふと気付いたのは「どこかで夕飯を取らないと食べ損なう」ということ。中央道のPAにあるレストランやスナックコーナーは比較的早い時間に終了してしまう。SAのレストランはそれよりは遅くまでやっているが、人が集中する。「この次のPAで入ろう」と決めて入ったPAが”屏風山(上り)”だった。
此処はコンビニと共に、うどん(讃岐)専門の”はなまるうどん”と牛丼の”吉野家”が入っている。そういえば以前此処に寄った時、吉野家があるなと思ったのを思い出した。此処の”吉野家”は”十割そば”が一つの目玉なのか、牛丼よりも「十割そば」の表示の方が目立っていた。本当は岐阜の地元そばを食べたかったのだが、贅沢は言えなかった。次に移動していると時間的に間に合いそうもなかったからだ。
”かき揚げそば”を注文して食べてみた。正直、そばはそれなりで特筆すべきことはなかった。ただ、チョット意外だったのは”かき揚げ”である。オーダーを受けてから揚げたのである。そのため、そばを食べる時、かき揚げは熱々状態だった。通常、こういう所のそばやうどんに載る揚げ物とは遥か以前に揚げられたものであり、冷めきっているのが常である。正直これはチョット嬉しい誤算だった。
京都のGSで給油してから高速道に入る段階で、愛車SAABのドライブコンピュータ(SID)の表示燃費は「10.6L/100km(9.44km/L)」だったが、高速道に入ってクルーズコントロールをセットして走った結果、諏訪(長野県)を過ぎる辺りでは、サマータイヤ(205/50R16)では最高の7.3L/100km(13.7km/L)をマークしたのだった。
大月(山梨県)IC手前で、突然追越車線に黒い車が出現し追い越して行った。その後姿を見ると、明らかに我愛車と同じ”SAAB”と判明した。年式は分からないが愛車の1つ前の形式”SAAB900(後期型)”と推測が着いた。出来ればご挨拶など・・・と思い、早速後を追ったのだった。「どこかでPAかSAに入ってくれれば良いのだが」などと思いながら暫く後ろに着いて走っていたが、上野原(山梨県)辺りから急に速度を上げ出し、着いて行くのがやっとの状態となった。勿論同じSAABであり、大排気量エンジンを載せた限定車などではないと思われたため、基本的には愛車と同じ性能とは思われたが、芸能人の”T”のようにオービスに引っかかったり、赤い回転灯を付けたパンダ車などに捕まったりするのは如何にも面白く無い。それ故、もう一つ思い切った走りができないまま、やがて八王子(東京)ICに着いてしまい、黒のSAABとはお別れとなってしまった。正直、かなりアドレナリンが放出されたイメージが残った。
八王子ICのETCレーンを抜けて間もなく、私は大変な過ちを犯したことに気が付いた。何と午前0時前にETCを抜けてしまったのである。時間は6月3日(金)午後11:55だった。そういえば、料金所手前で、私の前を走っていたワゴンが急にハザードを点けて脇に停車したのだ。その時はもう1台停車している車がいたため、2台でツルンでいるのだろうと勝手に判断したのだが、思えば2台とも午前0時を待っていたのである。
事実が判明すると、私のアドレナリンはあっという間に消え去り、自戒の念に切り替わった。明らかに調子にのっていた自分のミスであった。救いは大阪から高速に入ったのではないため、絶対料金が安かったことである。後で調べた所、通常7,100円が平日夜間で5,000円となっていた。
それでも、大いなる反省となったことは事実である。
おおっ!!! 500km近くありましたね。
R1の野望が実に面白いと思いました♪
名四は確かに今でも昼間はトラックだらけですよ~。
四日市からですと片側2車線ありまして、途中の庄内川
辺りから3車線になります♪
可児の辺りまでの下道は楽しめましたでしょうか?
東海環状道は走りやすく、そして最高速チャレンジの道でも
あるんですよ♪♪♪
今度は是非名古屋で食事をして通って行って下さい♪♪♪
お待ちしています(^^♪
ではまた★★★
いつもコメント有難うございます。
そうですか。今でも”メーヨン国道”は大型車の過密度が高いんですね。
”東海循環道”は名古屋や岐阜の友人達もそれなりに楽しんでいるようです。黄色いポルシェやダークグリーンのモーガンがいたら、それは多分私の知り合いです。(笑)
>今度は是非名古屋で食事をして通って行って下さい♪♪♪
>お待ちしています(^^♪
おお!プチオフですね。了解しました。その節は宜しくお願いします。
こんばんは♪♪ 久し振りのエントリー、土曜日アップに遅刻の火曜日コメントになっちゃいました、御容赦♪♪
いや、素晴らしいアイデアです、転勤を好機に国1全線制覇とは♪♪ 松尾芭蕉の奥の細道の様なロマンと男っこ気を感じます(別に女性蔑視の考えなど全くありませんが)。
心許無き日数重ぬるままに白河の関に掛りて旅心定まりぬ・・・・・・と芭蕉は白河の関(現福島県白河市)を越えていよいよ、当時の人々には地の果て的に遠方の、奥羽に入る感慨を綴っています。 その気持ちを彷彿とさせる、今回のかめさん紀行、非常に感銘を受けております♪♪
我が国の四大工業地帯・・・・わあぁ~おっ♪♪懐かしいぃ~♪♪遥か昔小学校を思い出しました、何かこう芭蕉の時代より古い感じがしちゃうのはなぜか!?!? でも必死で覚えましたよね、当時はまだ原子力発電なんて厄介なもの無かったし、裕ちゃんの黒四もまだ大分先、おっと、それは私に限った事だった!!・・・
それから実に久し振りに聴きました、燃費表現の欧州版⇒100㎞走行に要する燃料?㍑、流石かめさんSaab党♪♪ こう言う処にユーロピアン・テースト赤ぬけ感が溢れます、僕なんか?㎞/㍑から抜け出せません、毎月1,000㎞近く走ってるくせに!!
「赤い回転灯のパンダ」♪♪ この表現も素晴らしい、次回からは早速拝借いたしまあぁ~す♪♪
しかし実に良く判りますETCでついスウゥーイっと通過!! それに中央道上りだと最後のPAはチッコイ藤野しか正規にはありませんもんね!! 調整場所!! ETC車にはせめてラジオ情報で調整案内くらいサービスしても良さそうに、本当に思いますよ、全く同じ経験をした者として!! でも其処まで来ていると遂早く帰りたくもなるし、何ともやるせない気持ちになります。
19日で千円高速も遂にお終いらしいですね、でも半額の時間帯だけはちょこっとユーザーフレンドリーな設定のようですし、僕も今後とも自工会WEBアンケートやパブリックオピニオンには値下げ要求を出し続ける積りです、お互い頑張りましょう。
ではかめさん♪♪ R1制覇の続編、期待してますよん♪♪
そうそうこないだの日曜日、生まれて初めて八王子城址に行きました、素晴らしい所ですね、東京とは思えない、歴史の別世界に暫し浸りました、北条氏照を偲んで・・・・あそこは野鳥の宝庫らしいのです、その後僕も下道で小倉橋に行きました、実にのどかな田園道を楽しんで来ました(尤も八王子から調布まで乗っちゃいましたけど)♪♪ 「八王子じょうせき」とインプットしないと僕のカーナビは案内して呉れませんでしたけど。ジョウシじゃだめなんです!?!
>こんばんは♪♪ 久し振りのエントリー、土曜日アップに遅刻の火曜日コメントになっちゃいました、御容赦♪♪
とんでもありません。お気遣い感謝、多謝です。コメントを戴けるだけでも嬉しいのに、タイムリーなコメントなど、贅沢というものです。
まして、同世代にしか通じない昔話に共感戴けるなど、本当に嬉しく思っています。
R1完走には、まだ暫く時間がかかりそうですが、これもその内やり遂げたいと、今回心新たにしました。
それにしても、できるだけ旧道を選択したいと、バイパスなどは避けたいと思いつつも、知らない土地では旧道が分からず、多くの部分で新道を通ってしまっているのは、チョット残念な事柄です。
sajamaさんの仰る通り、この18、19日が最後の1,000円高速となりましたね。天気はもう一つのような予報ですが、それでもかなりの人出になるのではないでしょうか?
>そうそうこないだの日曜日、生まれて初めて八王子城址に行きました、素晴らしい所ですね、東京とは思えない
実は八王子城址はまだ行ったことがありません。いつかタイミングを見て挑戦してみたいと思います。
sajamaさんが凝っておられる”芭蕉””奥の細道”もいつかは勉強を開始しようと、密かに思っているのですが、まだまだ”義経”が始まったばかりで暫くはお預けです。(笑)
これからも色々お知恵を拝借したいと思っていますので、宜しくお願い致します。