


収穫まで2ヶ月を切っているため、追肥や、微量要素を施す事は無い。
まだ寒い季節に余った種を房ごと捨てたと、母が言った。
「捨て子はよく育つ」なんて、大昔から言われていたのを思い出す。
かまわれ過ぎにならないよう、ある程度放任された方が、自分でしっかり地に足をつけていく。
・・・苗の話。
丈夫そうな苗が雑草のごとく生えた。
直根性の苗は植え替えが出来ない。
間引いてみよう。
気候が25度から30度くらいで自然に発芽する。
それなのに農家は、まだ寒い時期にポットに蒔いて、無理やり温室で発芽させる。
小さな双葉が出たら販売される。
人より早く栽培したい人は、それを買ってじかに植える。
大事に、大事に育てようとしても、大体が寒さで消えてなくなる。
温かい国の野菜だから、日本で自然発芽で育てても、あまり収穫出来ないうちに気温が下がる。
得なのか、損なのかわからない。
18日に梅雨があけてから、ずっと猛暑。
茄子が枯れてしまったと、嘆く声がいたる所から聞こえてくる。
それでも草は伸びる。
うちの農地だけ草ボーボーでは具合が悪い。
朝の涼しいうちに草を刈るのが良いのか、それとも夕方かを考える。
実際は、朝から猛暑。
40年で暑さが変わった。
刈ったくさが、翌日にはカラッカラッに枯れる。
生姜を植えた畝が乾燥しないように枯草マルチをしてみた。
まだまだ沢山、刈草はある。
集めて堆肥を作ってみようか。
この井堰には、絶えず流れる水がある。
先人たちに感謝。
あぁ、気力が湧いてくる。
イノシシや鹿が農作物を食べるから、田畑が放棄地になったのか。
放棄地になったから、イノシシや鹿が入ってきたのか。
芋類や葉物は栽培途中で食べられる。
狭い畑はトタンの囲いだらけ。
チマチマ栽培するしかない。
子供の頃の穏やかな自然とは違っている。
これからずっとトタンや電柵をして怯えながら野菜をつくるのか。
うちの電柵は、バッテリーが機能していなかった。
いつからだろう。
電流の流れていない柵が貼り巡っている。
何かできないか。
ホームセンターで働いていた頃
箱ワナや、くくりワナを購入される方があった。
意外と簡単に道具が手に入る。
だけど、資格がいる。
モグラを捕獲するだけでもわな猟の免許が必要だなんて
知らなかった。