電子書籍作家 夢野美鈴のブログ

美鈴の日常や思ったことを書いて行きます。

2010年11月20日 00時44分47秒 | ペット
雨の中でミューを拾った夜のことだった。
月の光を浴び、ミューとそっくりの模様の猫が庭に来ていた。
時々「ニャ~、ニャ~」と鳴く。
もしかしたら母猫? まさか?
飼い猫らしき綺麗な毛並。
次の日もミューのいる部屋を見つめて鳴く。
数日後、庭の物置小屋の前を横切ろうとした時、慌ててその猫が飛び出て来た。
物置小屋の中を見ると、何と隅に子猫が四匹もいるではないか。
一匹抱き上げると、ミューと同じ位の大きさ。
そーっと物陰から見つめていると、再び母猫が戻り、子猫達に乳を飲ませていた。

ここからが私の推理です。
多分、あの母猫はこの近辺で飼われている猫でしょう。
なぜなら、四匹の捨て猫を育てていても、母猫の毛並はきれいだから。
あの母猫の飼い主は、新たに生まれた五匹の子猫の始末に困り果て、
母猫から離して草むらにバラバラに捨てたのです。
母猫は必死に我が子を探し回り、何とか全部見つけました。
それからは、毎日こっそり順番に子猫達へ乳を飲ませに行ったのです。
危険を感じる度、安全な場所まで咥えて常に移動させながら。
土砂降りに見舞われた台風の夜、母猫は雨の中で一匹ずつ子猫を咥え、濡れない場所へと集めました。
最後に残された一匹がミューです。
不憫に思った私がミューを保護するのを、母猫はどこかで見てたと思われます。
母猫はミューのいる家の物置小屋を安全と判断し、ここで育てることに決めました。
それからは、家に帰って餌を食べては、子猫に乳を飲ませに行く毎日。

ミューのいる部屋に向かって鳴いたのは、「この子を宜しくお願いします」という意味だったのか、
「私の子供を返して欲しい」と言いいたかったのか?
真実は分かりませんが、私は物置小屋の育児を見守りながら、子猫達の貰い手を探そうと決意しました。
数日後、子猫達は突然いなくなりました。
原因は、コーギーが小屋から出て来た母猫を追い回したせいです。
それっきり母猫は姿を見せなくなりました。
もしかしたら、子猫を一匹ずつ咥えて我が家に持ち帰ったのかも知れません。
もし捨てた筈の猫が家に現れたら、さぞかし飼い主はびっくりするでしょう。
いずれにせよ、どうなったかは分からないままです。
兄弟かも知れないあの子猫達は、今頃どうしているのやら。

ミューの泣き声を聞いてから私が保護するまでの間は五十時間。
今考えると、ずぶ濡れのまま、飲まず食わずの状態で元気だったのが不思議で仕方ありません。
満足に歩けない幼い足で、道路を横断し、最初にいた場所から何十メートルもどうやって移動したのでしょう?
真相は全て謎のままです。

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