へるしーな日々

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火天の城

2009-12-20 11:00:03 | Weblog

友人に借りたままの本 「火天の城(山本兼一著)」を、昨日、今日で読み終えた。秋に同名で映画化されているので、観られた方も多いと思う。

信長の -天に聳える五重の天主を建てよ!- との命をうけた岡部又右衛門と、その息子以俊は前代未聞の大プロジェクトに挑む。

清洲の信長が戦勝祈願に訪れた熱田で、主人公の宮番匠(宮大工)、又右衛門と出合うところから、安土に信長の夢である、とてつもない城を建てる間の物語である。

信長の命で城作りをするのだが、宮番匠 又右衛門のサイドに焦点をあてている。当時の伴天連と一くくりにされている、キリスト教の布教師たちのことも登場して、飽きさせないのは著者の力量だろう。

最初はとっつきにくい・・・と読み出したのが、沢山の棟梁たちを束ねていく主人公の気概がふつふつと伝わってくる。木曽檜を求める側・それを送る側の命がけの男気のようなものに圧倒される。
木を組むのが番匠の仕事で、人を組むのが棟梁の仕事と、気づく息子の成長していく様、その間に垣間見れる女たちの懸命な姿に惹かれて、一気に読み進んでいた。

天正10年の元旦は、安土城は人であふれかえっていた。城のすべてができあがり、信長は侍以外の人間にも見物を許した。活気に湧いた安土は、その城は、その後・・・

信長が本能寺に倒れるのは、同年の6月である。

読みごたえのある一冊でした。興味のあるかたは、読んでくださいね。

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