31周年を記念するのは、短歌が31文字だからだそうです。
あのころは、私は中学教師で、生徒指導に疲れきっていた毎日でしたが、この歌集に癒されました。
俵万智さんも高校教師でしたが、91ページからの「橋本高校」の章に歌われた生徒に対する目、教師以前の人間として、若い女性としての心境の表現に感動しました。
それは、軽妙に見えて大事な深いことを言っているようでした。
私も詩歌を趣味としてきましたが、現代詩の世界は、難解の迷路に入り込んだり、プロテストが行き詰まったりしていたように思っていました。私も同じでした。
そんな中に、ストレートな「口語」で、衣も裃も捨てた素直さで、サラリと歌われていて心に染み込みました。
難解でないことが人の心の奥深いひだを表現できること、自分の感覚を信じ表現することが、実は世の中の不条理へのプロテストになっていくことを、学んだように思います。
俵万智さん、31周年おめでとうございます。三十一字、これからもよろしくお願いします。
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