落語見聞録 改め 仙台落語案内

落語界に愛を込めて・・・
仙台市近郊で開催される落語会情報を掲載していきます。

林家たい平独演会

2008-04-24 18:30:47 | 落語(仙台)
2008年4月23日(水)19:00~21:00
仙台市民会館 小ホール

番組
『牛ほめ』三遊亭ぬう生
『愛宕山』林家たい平
☆★☆★☆仲入り☆★☆★☆
『明烏』林家たい平

※祝イケメン落語家NO2!※

時間の計算を間違え、10分程遅れてる入場すると、ぬう生さんの開口一番が始まっていました。

ぬう生さんの高座も久しぶり。
前半は、客席も高座も「車のギアが中くらいに入っているような」雰囲気。
「あれ?」と思ってましたが、与太郎がおじさんの家に入ったあたりから「ギアチェンジ」。見事に、たい平さんにバトンタッチです。


東京でテリー伊藤さんとのラジオが終わってすぐに駆付けて下さった、たい平さん。
たい平さんの高座を聴くのは、昨年8月の「天下たい平」(横浜にぎわい座)以来。
とにかくうれしい!

「妻の実家が(仙台市)太白区なんです。」の言葉に高座と客席の距離がぐっと縮まりました。
「一席分はあるんじゃないか」と思うような長いマクラで個人的に印象に残ったのが、「そばの食べ方講座」の「木久蔵ラーメン編」。思いっきり嫌がっている仕草の中にも、木久扇師匠への尊敬の念が感じられました。
そんなところが、たい平落語の素敵なところです。

『愛宕山』で一八が山を登るシーンでは、隣りに座っていたご婦人が「あら、大変ねぇ~」と心底感心し、谷底に落ちていた一八が無事旦那の元に帰ると、安堵の拍手が起こりました。


2席目、当日発売のCD「たい平よくできました5」収録の一席『明烏』。
たい平さんの「若旦那」は、とっても素直で純朴でした。
それと正反対の吉原の「ドラえもん風おかみ」が強烈な印象を残しています。

戸棚から甘なっとうの変わりに「ずんだもち」が出てきたのも、地元の人間としてはうれしい♪


たい平さんの高座を見る度に横浜にぎわい座での独演会「天下たい平」の第1回目を思い出します。
その頃と比べると、本当にカッコよくなったなぁと思います。
2席目終わって幕が閉まるまでのおじぎが、今まで見た中で一番美しくてドキッとしました。

終演後、CD販売&サイン会。
「気持ちが明るくなりました~!」と言う声が聞こえてきました。
全く同感です。
たい平さんの高座を聴いた後は、いつも幸福感でいっぱいになります。

今回は、市民会館の500席が7~8割程度でしたが、前回(昨年6月)よりは、増えているようです。

にぎわい座の「天下たい平」のように、定期的に来ていただけるとうれしいなぁ~。

第38回笑学校

2008-04-21 17:54:40 | 落語(仙台)
日本笑い学会みちのく支部の定例会に行って来ました。

番組
「むがーす むがす あったんだと」アグリのおばちゃん

「コミュニケーションマジック」プリンセスさくら

「読み聞かせ落語 『転失気』」登沈(とんちん)



農業に従事しているアグリのおばちゃんの民話。
「12支の話」
「ねずみ経」(会津若松の民話)
「よめごとしゅうとめの話」
「端午の節句の話」
「人間の寿命」
「とんびとからす」
の6話。

仙台弁のゆったりとした語り口に「むがす」の農村風景が浮かんで来ました。
「端午の節句」の話では、菖蒲を飾るようになった由来に客席からも「へぇ~」という声が。また、端午の節句も旧暦でお祝いするのが通例で、今年は6月8日だそうです。
笑い話の中に織り込まれた地元の風習に会場も感心しつつ、楽しみました。


「コミュニケーションマジック」のプリンセスさくらさんは、前回に続いての登場。
今回は、実際にマジックの道具に触れてもらおうということで、リングと鎖や、「開かない箱」が客席に回されました。
なかには、マジックの間も手元の道具に夢中になっている方も…。
さくらさんのマジックは、お客さんがアシスタント。
目の前で起こる不思議に「どうなってるか、さっぱりわかんね」


登沈(とんちん)さん。前回は、昭和歌謡のギター弾きとしてステージに立っていましたが、今回は、扇子と高座代わりの座布団数枚と共に登場。
はじめのうちは、聞いている方も「てんしき」がわからず「???」。正体がわかると笑いに変わりました。
「読み聞かせ落語」は、朗読と落語の中間のスタイル。譜面台が前にあったので、表情が伝わりにくかったのか、噺が終わっても「?」の様子の方もいらっしゃいました。

完全に朗読のスタイルをとってみたら、どうなるか?「朗読劇」というのも存在するし…。
それを試してみたくなってる自分がいたりしたのでした…。


その後、客席にいた人(やりたい方だけ)の「笑介(紹介)」。
岩手で南京玉すだれをやっている方、先日NHKで放送された「鶴瓶の家族に乾杯」に登場された方もいらっしゃいました。

最後は「幹事長」の「ワッハッハ体操」でお開き。


「高齢者が笑わない」という声が聞かれました。
まずは、家庭に笑いが必要なのかもしれません。
また、私と同年代の方が生活のストレスを笑い飛ばし、笑顔で生活できる、そのお手伝いができればいいな~と思った午後のひとときでした。

立川談春出版記念独演会in仙台

2008-04-20 18:31:28 | 落語(仙台)
2008年4月18日(金)19:00~21:20
シルバーセンター 交流ホール(仙台市青葉区)


番組
立川しゅんた『たらちね』
立川談春『替り目』
☆★☆★☆仲入り☆★☆★☆
立川談春『文七元結』


『赤めだか』サイン本付きという、ファンには、とってもうれしい会。
雨にもかかわらず、ほぼ満席!


開口一番しゅんたさん。こはるさんの次に入ったお弟子さんは彼だったんですね。
大学の落研のような初々しさの中に、プロへの覚悟が見えてくる高座でした。


談春さん一席目。
まずは、「本に書けなかったことを」ということで、志らくさんと談志師匠の家で内弟子修行中の秘話。
「ミクシィやブログに書かないように」とおっしゃっていたので、これは、会場に来た方のみのお楽しみ♪

「事実は落語より奇なり」
『替り目』のおかみさんも相当強いのですが、マクラに登場した人のインパクトには及びません…。


仲入り明け、幕とブザーのタイミングミス。
「あんな主催者のリクエストだと思うと…、ねぇ?」と言いつつ始めたのが、『文七元結』。

こんなに描写が丁寧な『文七~』は聴いたことがありません。
「ああ、そうだったのか~。」と思いながら噺の中に魅き込まれて行きました。

「博打は遊びでやったら一生勝てない。勝っている人は他の人には負けない技を持っている」(←そのままの台詞ではないのですが、こんな内容でした。)
に「仕事とは、こうあるべきだ」というメッセージを感じ、ドキッとしてしまいました。
『文七~』は、「江戸っ子とはこういうものだ」というのを示すために三遊亭円朝が創ったものらしいのです。知らなかった~。

主催者がリクエストするだけあり、談春さんの『文七~』は凄いの一言。
これから、他の人の『文七~』聴けなくなっちゃうなぁ。


談春さんの高座、今まで何度か拝見していますが、なんとなく難しいイメージを持っていました。
それが今回覆りました。
志らくさんもそうですが、心根のとっても優しい方だと感じました。
(口は悪いけど…。)

こんな素晴らしい高座を仙台にいながらにして聴けるなんて、幸せです。
ありがとうございます♪

めせな寄席

2008-04-18 07:35:23 | 落語(仙台)
第21回 仙台めせな寄席
4月16日(水)
18時30分~20時40分
仙台市民会館小ホール

500席に立見がでるほど超満員!


プログラム

『黄金の大黒』立川らく次
『雛鍔』柳家三三
☆★☆★☆仲入り☆★☆★☆
『権助魚』林家木久蔵
『一文惜しみ』立川志らく


ご一緒させて頂いた方が木久蔵さんを小さい頃からご存じということで、楽屋挨拶に便乗させて頂きました。

木久蔵さんの高座は何回も見ているのですが、あまりの好青年ぶりに挨拶するのがやっとでした…。


らく次さんの『黄金の大黒』は、初めて聞いたかな~という噺。
「口上」を述べるのに、なんとかかっこうをつけようとする姿がなんとも滑稽です。

三三さん。かなりのファンがいる方なのですが、「自分の知名度が低そうだ」と思ったところでやる、売れていないフリのマクラが狡い。
計算されたところで、落としていく、そこが「三三落語の世界」だったりするのです。
高座を降りて舞台袖までの歩き方にも、独特の世界が広がります。

木久蔵さん。市内のお花見スポットである西公園の前を通り「桜が全開できれいですね~。」
三三さんのマクラで突っ込まれていたのですが、気がついていないのか、ネタなのか…。
そんな二代目プリンスの『権助魚』
まだ粗削りな感はありますが、権助が非常に愛らしいのです。
高座を観た人を幸せにするDNAはしっかり受け継がれています。

志らくさんの『一文惜しみ』は、初めて聴く噺でした。
これから八百屋を始めようとする八五郎がお金を借りようとして…。という内容でした。
自分で何か始めたいと思っている私にはタイムリーな噺。

本来、教訓めいていて、笑いどころの少ない噺なのだと思います。
それが志らくさんにかかると、絶妙なタイミングでくすぐりが入り、聞き手として魅きつけられました。
高座と客席に「志らくさんと聞き手だけの特別な空間」が生まれ、幸せなひとときでした。


※写真は、榴ヶ岡公園の桜です。

東方落語

2008-04-17 17:13:16 | 東方落語
東方落語
第132回定期公演

2008年4月13日(日) 18:00~19:50
大ばん(仙台市青葉区)

演目

今野家なにも・かにも 「時代劇、大好き!」
今野家世はね     『新築祝い』
川野目亭南天     『春のかまりっこ』
☆★☆★☆★おたばこ☆★☆★☆★
今野家もう世     『床屋』
今野家 東      東方落語傑作選『まんじゅうこわい』


「東師匠が出かけたまま戻ってこない」ということで、師匠不在のまま
南天さんの進行で開演。
なぞかけ「桜とかけて」
「(東)師匠」とといて「はらはら」と、かにもさんが言ったところで、丁度師匠のご帰還。
「おれが散るって?!」と誤解されておおあわて!
師匠は一旦楽屋に入り、今回のなぞかけは師匠不在のまま進みました。
いつもより、のびのびしていて受けが良かったような気がするのは私だけでしょうか・・・?


なにも・かにもさんの漫才
1月の南天さんの独演会を境に、とてもダイナミックになってきている、お二人の漫才。
今回も、斬り合いがダイナミック!
もちろん、フリだけなのですが、本物の刀が見えた気がしました。


世はねさん
元となっている噺は『家見舞い』のようでしたが、そこに世はね流のアレンジが加わっていました。
訪問した先のおかみさんが、すごーく色っぽいんだな~。
いまだに、その一部分だけ、ふとよみがえります・・・・。


南天さん
「かまりっこ」というのは、岩手や青森の方言で「におい」という意味だそうです。
ながーい冬から春になるのが待ち遠しい、あるお寺の和尚さんが「遅い、遅い」と待っているのが「春のかまりっこ」
それに奔走する、小僧さん。
おかしさの中にも、春を待ちわびる和尚さんの気持ちが伝わってきて、一緒に春を待っている気分になりました。


もう世さん
元の噺は『浮世床』
「浮世床」の床屋もかなり怪しいのですが、もう世さんの演じる床屋の主(おじいさん)がかなり怪しく、怖さも含んでいました。
三遊亭白鳥さんの『マキシム・ド・呑兵衛』の世界を思い出しました。


東さん
「まんじゅうがこわい」ふりをするのは「のりやのばあさん」
このおばあさんだけは、本当に世の中に怖いものなんかひとつもない気がします・・・。



来月の定期公演は11周年記念講演!
場所を仙台市戦災復興記念館に移し、盛大に行います。
昼の部のチケットはほぼ完売とのこと。
夜の部(18時開演)はまだあるとのこと。
新弟子のお披露目もあるらしいです。




    

いきで素敵な『江戸しぐさ』

2008-04-13 00:54:34 | 落語(仙台)
2008年4月12日(土)18:50~20:30
仙台シルバーセンター 交流ホール

※株式会社ユー企画設立20周年記念講演会※
落語じゃないんですけど、関係のある世界なので、「落語」にカテゴライズさせていただきました。

プログラム
主催者挨拶 株式会社ユー企画 代表取締役 大塚真実氏
ピアノ演奏「明日へのステップ」 菊地拓郎氏
小劇 「江戸しぐさ」 劇団ミッチー教室
講演 「いきで素敵な『江戸しぐさ』」 越川禮子氏
対談 越川禮子氏&大塚真実氏


会場であるシルバーセンターに到着すると、ロビーに開場待ちの人がたくさん!
中には、着物をすてきに着こなしていらっしゃる方の姿もありました。


設立20年になる株式会社ユー企画さんの記念講演。
「仙台でなぜ『江戸しぐさ』の講演?」と思っていたのですが、ファシリテーター養成講座をやっている会社で、江戸しぐさとファシリテーションが共通しているということで今回の講演になったとのこと。納得です。

講演前に2つのアトラクション
菊地拓郎氏作曲&演奏の「明日へのステップ」はこの講演の主催者大塚真実さんのために作った曲とのこと。さわやかでおだやかな空気が流れました。

小劇「江戸しぐさ」ゆかた姿のかわいい子供たちが登場。
「肩ひき」「傘かしげ」「かにあるき」「あいさつ」といった代表的な江戸しぐさを菊地さんのピアノ演奏とともに演じ、江戸の路地風景が広がりました。

越川禮子氏の講演
勝手に内海桂子師匠のような方を想像していたのですが、外見は正反対。
スーツを着こなした、モダンな方でした。

「江戸しぐさ」は商人の責任者クラス、今でいう経団連クラス、の人たちから生まれた文化なのだそうです。
一番印象に残っていることは、「子育てしぐさ」
「3つ心、6つしつけ、9つことば」
これは「3歳までに心を、6歳までにしつけを、9歳までに世辞が言えるように」という教えだそうです。
(ここでいう世辞というのは、挨拶として交わす「世辞」のことを指すのだそうです)
「心」の教えを大切にしたからこそ、美しい「江戸しぐさ」が生まれたのだな~と思いました。

落語の世界の住人たちも、学はなくても、人情にあふれた人ばかりですものね~。

越川氏と大塚氏の対談の中で
「江戸しぐさを広めるために、一番大切なことは?」との大塚氏の問いに対し
越川氏の答えは「まず、あいさつから」とのことでした。


最後に閉会の挨拶で、「今までお世話になった皆様に感謝を込めて」と
大塚氏の詩の朗読がありました。
その中の一節
「あなたがいるから私以上の私になれる」が心に響いています。

素敵な講演でした。ありがとうございました。


追伸:主催者 大塚真実さんのブログにも講演会の模様がレポートされています。ぜひごらんください。
MAMIのファシリテーションで脳力アップ!

第10回 三遊亭金兵衛ひとりかい

2008-04-07 06:39:44 | 落語
2008年4月6日(日)14:30~17:00
三凱亭(みよしてい)【東京・板橋区】


演目
『孝行糖』三遊亭金兵衛
『雛鍔』三遊亭金兵衛
☆★☆★☆★☆仲入り☆★☆★☆★☆
のこぎり音楽 都家歌六
『花見の仇討ち』三遊亭金兵衛



昇進披露パーティ後、東部練馬へ。
着いた時は、仲入り直前でした…。


歌六師匠の「のこぎり音楽」は、凄い!のひとこと。
世代的に懐メロはよくわからなかったのですが、のこぎりを操っている姿を拝見しているだけで「すごい…!」
生で拝見できて、幸せでした。


金兵衛さん『花見の仇討ち』
うまく表現できないのですが、
「古典独特の落ち着きと若手の良さのバランス」が非常にいいと感じます。
世代的にも私と近いので、余計それを感じるのです。

古くから応援されている方も「上手くなったよな~」
周囲では早くも、真打ち昇進の日がいつくるか、楽しみにしているのです。/kirakira/}

2年程前から始まったこの会も10回目。
続ける事って、尊いですね~。
お席亭さん、いつもありがとうございます。


金兵衛さんより告知

6月25日池袋演芸場で独演会やります!

遊馬&ひまわり&今輔昇進襲名披露パーティ

2008-04-06 23:44:31 | 落語
2008年4月6日(日)
11:00~14:00
京王プラザホテル
落語芸術協会
真打昇進襲名披露パーティ

三遊亭小遊三門下 三遊亭遊馬
柳亭痴楽門下 日向ひまわり
古今亭寿輔門下 六代目古今亭今輔

の3名の昇進披露パーティに参加させて頂きました。

人生初です。主役である遊馬さん以外知った顔がいないので、どうしたらよいかわからず、キョロキョロ。

偉そうな方ばかりだったので、場違いだったかな~と思ったり、好きな噺家さんを見つけて、心の中でキャーキャーしてたり…

落語ファンとしては、幸せ過ぎる状況。


そんな中、主役の新真打ち3名と師匠は、お客さんへの挨拶周りで会場動きっ放し。

「上の者が下を育てる」
素敵だなぁと思いました。

アトラクションは、「てじなーにゃ」でお馴染み山下兄弟のお父様のイリュージョンと
カントリー風の日本通アメリカ人2人の歌。

イリュージョンは、本当に目の前で体がまっぷたつになっているのをみて、不思議でたまらなくなりました。


帰りに後援会の会長さんにご挨拶させて頂きました。
遊馬さん後援会の会員、宮城にはどうやら私だけみたい。
近隣の県では行っているようなので、どうにかして、呼びたいなぁ…。

改めて、
三遊亭遊馬さん
日向ひまわりさん
古今亭今輔さん

真打ち昇進おめでとうございます!!