真の動物福祉牧場を目指して

幸せの王国へ

 「幸せの王国」と言えばブータンが有名ですが、わたしは今回ビザ無しでインドに来ているので、更に国境を越えてブータンへ行くのは見送りました。

 その代わりブータンの隣のわりと最近まで王国として独立していたシッキムに行き、ここは経済発展したインドに飲み込まれましたが、まだ独自の行政権を持つ州として頑張っています。

 わたしはシッキムに7年前にも行ったコトがあり、その時はブータンに何回か日帰り旅行してから行ったので、チベット文化圏の雰囲気はそこと比べるとずっと薄く、首都のガントクには小さなカジノがあるくらいツーリスティックで、あまり気に入らず長居しませんでした。

 しかし、その頃にはもうシッキムは完全有機農業を達成しようとしていたので、その現場を見逃したコトを後で大いに後悔しました。
世界初の完全有機農業の州はどうやって誕生したのか?インド シッキム州を取材 - 暮らしの読みもの - EM生活公式オンラインショップ

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インドの北東部、ヒマラヤ山脈の山岳地域に、政策として有機農業を推進するシッキムがあります。約6万人の農家の農地が2015年末までに全て有機認証を取得した、世界初の100...

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 今回はこのコラムで熱く語っている農家さんを訪ねてボランティアしたかったのですが、デリー仏舎利塔の勝庵主さんにカトマンドゥ仏舎利塔の建設を手伝うと約束したので、シッキムへはまた改めてWWOOF(世界有機農業ボランティア-ネットワーク)を通して来るコトにします。

 今回シッキムへは入境許可証が取れないのでダージリンから日帰りでしか行けず、それも検問所を迂回して行くのでかなりアドベンチャーな旅になりました。
 1日目は真っ直ぐにお茶畑と山を突っ切って行こうとしましたが、距離的には近いのにアップ-ダウンが1000m以上もあって、1日中道を探って進んでもボーダーになっている川まで辿り着けませんでした。


 2日目は乗り合いジープで一気にその川まで行き、まずは吊り橋を渡ってシッキムへ行こうとしましたがチェックしている人が居て、現地人はフリーパスでしたがわたしには声が掛かったので引き返さざるを得ませんでした。
 

 ボーダーの川はそんなに深くなく、そこに入って仕事をしている人も居たので、勇気をもらって歩いて渡れました。
 しかし深い処では胸下まで川に浸かり、御太鼓も持っていたのでバランスを取るのが大変でかなり緊張しました。
 後にジョルタンというシッキムの町の辺りの川を多く人が楽に渡っているのを見たので、もしシッキムに許可証なしで行くならばその道をお勧めします。
 

 ジョルタンはけっこう大きな町で、インドでは観られない集合住宅の家並みがブータンっぽくて良かったのですが、かなりインド化が進んでおりバーや酒店は多くてもチャンやロキシーは見付かりませんでした。
 

 そこから更に山を登った所にあるナムチという町まで乗り合いジープで行きましましたが、そこはなかなか味わいのある坂の町で、ロキシーも40円弱で飲めてイイ感じに歩き周れました。
  

 ここのジープ-ターミナルの側にはオーガニック市場もあり、とても美味しい野菜を安く買えました。
 わたしは人参とキュウリと赤大根とオクラを買いましたが、それらはそのまま食べてもとても美味しく、体が良いエナジーで満たされる感じがしました。
 

 こうした食には人を満足させて良くする力がある気がし、その残飯を食べている犬も満足するのか、吠え立てる犬は全く居りませんでした。

 町を一周してからまたロキシーの店に入ると、日本に興味のある人々が集まって来て、一人の女性は英語が達者で日本に出稼ぎに行きたいと言っていました。
 そんな話しでつい酒場に長居してしまい、戻りのジープはジョルタンまでしか無くなって、昨晩はこの町のインド側の村で泊まるコトとなりました。
 そこにはホテルは無く、小さな食堂で車を待ちながら粘りましたが来なかったので、地元の人の家に泊めて貰うコトになりました。

 泊めてくれたのは離婚して男やもめ暮らしをしているビシャールさん(40歳)で、彼は村のメディスンマン(薬師)として声望があり、アーユルヴェーダの教育を受けていて英語も村では1番良く話せる方でした。
 

 ビシャールさんは美味しい薬膳カレーを作ってもてなしてくれ、この村ではたまたま葬式のお通夜も行われており、年輩者はカード賭博に、若者達はスマホのゲームに耽っていました。
 わたしは折り紙くらいしかお礼に残せませんでしたが、平和で味わい深い旅の夜となりました。
 
 

 

 
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