真の動物福祉牧場を目指して

まつねぱ(女の季節) ②

 「まつねぱ」は北海道の夏を指し、この北国の夏は近年、地球温暖化の影響からますます多くの観光客を集めるように成って来ています。

 わたしの家もこの「女の季節」のお陰で民宿業が営め、地球温暖化のお陰で夏が長くなったコトも大いに歓迎しています。
 お陰で以前は半月ほどしか泳げなかった冷たいオホーツク海が、2ヶ月以上も泳げるように成り、ほぼ毎日シュノーケリングを楽しめました。

 これからますます地球が温暖化して行けば、香港や台湾はおろか本州ですら、夏は暑すぎてとても住めなくなり、多くの人が夏だけ北海道に移住するかも知れません。
 その時、日本一の畑作地帯である斜里平野では米や果樹も育つようになり、山と川と湖と海にも恵まれた斜里は、人気の移住スポットに成るかと思います。

 話をアイヌの「女の季節」に移しますと、それは山菜取りの季節でもあります。
 アイヌは野生のユリの根と菱の実を主な穀物にし、アイヌネギとフキノトウ(フキ)を主な野菜としていました。

 他にもワラビとゼンマイはいくらでも採れ、キノコとベリー類も種類が豊富です。
 キノコは毒キノコもけっこうあるので注意が必要ですが、群生するタモギダケはとても美味しいです。
 ベリー類ではラズベリー、ダズベリー、ブラックベリー、グミなどが美味しく、これらは野生で勝手に増えて行きます。

 こうした野生の食物を採集するツアーは人気が出るかと思い、更に一歩踏み込んで弓矢によるハンティングなんかも出来たら、「ゴールデンカムイ体験ツアー」として人気沸騰するかも知れません。

 さて、そろそろ秀祥の物語に入って行きますが、彼女が滞在しているホピ=ナヴァホの地は半乾燥地帯なので、野生の恵みはあまり期待できませんでした。
 ナヴァホ族はバッファローを狩るコトで生計を立てて来ましたが、白人によってほぼ狩り尽くされてしまい、軍隊とウラン鉱山に依存せざるを得なくなっていました。

 そんな彼等に農業で生きる道を伝えるのが秀祥のミッションで、ホピ族はずっと農業一本で暮らして来たので、ナヴァホにもそれは出来るハズです。
 それにはまず生き残ったはバッファローを保護し、牛と掛け合わせて家畜化する必要性があります。

 この牛との共生により、人類は半乾燥地帯で農業によって暮らすコトが可能となり、狩猟生活から農耕生活に移行した部族では、自然と女系社会が芽生えて行きました。
 次回はそんな原始女系社会の可能性について、もう一度語ろうと思います。
 

 
 
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