わたしの家もこの「女の季節」のお陰で民宿業が営め、地球温暖化のお陰で夏が長くなったコトも大いに歓迎しています。
お陰で以前は半月ほどしか泳げなかった冷たいオホーツク海が、2ヶ月以上も泳げるように成り、ほぼ毎日シュノーケリングを楽しめました。
これからますます地球が温暖化して行けば、香港や台湾はおろか本州ですら、夏は暑すぎてとても住めなくなり、多くの人が夏だけ北海道に移住するかも知れません。
その時、日本一の畑作地帯である斜里平野では米や果樹も育つようになり、山と川と湖と海にも恵まれた斜里は、人気の移住スポットに成るかと思います。
話をアイヌの「女の季節」に移しますと、それは山菜取りの季節でもあります。
アイヌは野生のユリの根と菱の実を主な穀物にし、アイヌネギとフキノトウ(フキ)を主な野菜としていました。
他にもワラビとゼンマイはいくらでも採れ、キノコとベリー類も種類が豊富です。
キノコは毒キノコもけっこうあるので注意が必要ですが、群生するタモギダケはとても美味しいです。
ベリー類ではラズベリー、ダズベリー、ブラックベリー、グミなどが美味しく、これらは野生で勝手に増えて行きます。
こうした野生の食物を採集するツアーは人気が出るかと思い、更に一歩踏み込んで弓矢によるハンティングなんかも出来たら、「ゴールデンカムイ体験ツアー」として人気沸騰するかも知れません。
さて、そろそろ秀祥の物語に入って行きますが、彼女が滞在しているホピ=ナヴァホの地は半乾燥地帯なので、野生の恵みはあまり期待できませんでした。
ナヴァホ族はバッファローを狩るコトで生計を立てて来ましたが、白人によってほぼ狩り尽くされてしまい、軍隊とウラン鉱山に依存せざるを得なくなっていました。
そんな彼等に農業で生きる道を伝えるのが秀祥のミッションで、ホピ族はずっと農業一本で暮らして来たので、ナヴァホにもそれは出来るハズです。
それにはまず生き残ったはバッファローを保護し、牛と掛け合わせて家畜化する必要性があります。
この牛との共生により、人類は半乾燥地帯で農業によって暮らすコトが可能となり、狩猟生活から農耕生活に移行した部族では、自然と女系社会が芽生えて行きました。
次回はそんな原始女系社会の可能性について、もう一度語ろうと思います。