真の動物福祉牧場を目指して

化学肥料と「グレート-リセット」

今回はブログの紹介から入らさせて貰います。
こんなに長いブログは初めて見て、私もけっこう力を入れて書いてるつもりですが上には上が居るモノです。

このブログでは化学肥料の歴史と現状について、専門家らしくエッジを利かせて語られており、それは開発者ハーバー-ボッシュの功罪から現代の石油ビジネスについて、更にはアンモニア自動車の可能性などについても語られています。

中でも特に強調されてるのが、近年バイオエタノール産業が伸びて来ており、これは食糧を燃料に回しているので、飢餓人口が数億に達している地球では非倫理的だ。 という言う意見があるけれども、そもそも食糧はアンモニア(化学肥料)から作られており、そのアンモニアはガソリンと同じ石油資材から作られているので、バイオ燃料で走るのもガソリンで走るのも大して変わらない。 というコトです。

アンモニアは化学肥料と殆ど同じで、それで育った作物にはアンモニアの成分が過剰に含まれるコトがあり、それはブルーベビー症候群などを起こして問題となっているのですが、これについては後に語ろうと思います。

今回は昨晩観たNHKスペシャル「グレート-リセット」をフォローし、そこでは農業分野の「解決編」がかなり上位に食い込んでいたので、それについて深堀りしたいと思います。

以前「緑の革命の暴力」という本で、インドでは伝統農業が破壊されて農民は自営業からアグロコングロマリット(農業企業団)の奴隷になってしまったコトを書きましたが、そこで現代化学農法のエネルギー効率の低さについても触れました。

この本ではアメリカ式大規模農業のエネルギー効率は1/10しかないと書かれていて、伝統農法では1を上回っていたコトも書かれております。
現代化学農法は石油資材(アンモニア)を大量に使い、機械や流通にも多大なオイルが消費され、しかもそうして店に並んだ食物の半分近くが棄てられてしまってます。
これでは1/10と言われても仕方ない気がし、こんな非生産的な産業に魅力を感じるのは難しいと思います。

ここで、アグロコングロマリットの親玉だったモンサントのインドでの功罪について少し寄り道します。
これは昨日の「青天を衝け」で渋沢英一が言っていた「みんなが豊かにならなければ意味がない!」という信念が、モンサントには欠けていて会社だけが儲けを得ていた「罪」が挙げられます。
「功」はインドの人口を10億人以上にまで増やしたコトですが、この人達がみんな豊かになってガソリン車を走らせたら地球は沸騰してしまうでしょう。

温暖化は待ったなしの所まで来ていて、日本政府も2030年までが勝負だとして電気自動車などに力を注いでいますが、農業分野でもエネルギー効率を高める技術が開発されているので紹介します。

これは窒素固定菌が、空気中の窒素と水からアンモニアを合成しているのと同じ原理で、レアアースの触媒とソーラーパワーによる機械でアンモニア合成を行うモノです。

これは石油化学によるアンモニア生成よりもエコフレンドリーではありますが、産業規模で行うには機械の製造に相当なカーボン排出を要するので、実用化は難しいかと思います。

しかし窒素固定菌はどの農地にも居て、その活性度は土壌によってマチマチですが、酵素反応によるアンモニア合成は化学合成の一万倍から100万倍もの効率で行われるとされます。
昔の伝統農法がエネルギー効率で1を上回れたのはこの酵素の力により、それを高めるのが「EM農法」の真髄と言えます。





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