このリチャベネはあかんよね!見た瞬間、世界中のコレクティブは悶絶しただろう…笑
ベネ版リチャード三世は、マーティンのと違い、史実通りの1400年代の薔薇戦争終盤が舞台になってるようで。
公式ツイートにはこんなのも。
自分に乗ってるベネディクト(笑)
ベネディクトがマーティンに続き"シェークスピア最大の悪党の1人"と言われている、
King Richard Ⅲを演じたということもあり(The Hollow Crownというテレビドラマシリーズ。今回は
The War of the Roses(薔薇戦争)焦点を当てるようで、King HenryⅥ1-2、King RichardⅢの三部作構成をBBC TWOで放送予定。)放送未定ですが、小学生でも分かる?(ほんとか?)リチャード三世解説を。。。
Who is King RichardⅢ?
(史実とは異なります。シェークスピア劇でのリチャード三世のことです。)
敵も身内も次々血祭りにあげて、王座に着く悪党の物語。
薔薇戦争終盤に出てくる、乱世最後の暴君。というより、徒花と呼ぶ方が相応しいかな?
薔薇戦争も語りたいのですが、その話をし始めると、何代か遡らないといけないので今回は止めます。
薔薇戦争をちょー簡単にまとめるなら"ランカスター家とヨーク家の権力闘争"です。で、なんで薔薇戦争って言うの?というのも今度します(笑)
劇の冒頭、リチャードはグロスター公爵の位。因みにリチャードはヨーク家。ランカスター家を打ち負かして、この世の春!と言わんばかりに騒いでいる一族が気に入らない、リチャード。
彼は生まれつき背中が曲がっていて、容姿が醜悪(はい、ここでトップ画像みて下さいねーwどこが醜悪なのでしょう?笑)なので、色恋沙汰にももちろん縁がない。
この世の全てが気に入らん!とリチャードは、悪党となって世の中を恨んでやる!と冒頭で宣言。ここも有名なセリフなのですが、割愛します。
これは一体何歳設定のリチャードなのかしら?
先ず、お兄さんが2人いるのですが、王様であるエドワード四世とクラレンス公ジョージ。この2人を仲違いさせるのです。
Gを頭文字に持つ男が王位継承者を殺すだろうという予言を、エドワード四世に信じ込ませる。
それから、自分が倒したランカスター家の奥方だった、アン ネヴィルに求婚。罵声を浴びせられながらも…負けずに求婚(笑)結局、アンはリチャードの並べ立てた美辞麗句に根負けして、結婚に応じる。
追記(アン ネヴィルもランカスター一派の出自ですが、アンの祖父の妹はリチャード三世の母親、セシリー ネヴィル ヨーク公爵夫人なので……意外と近い身内同士で婚姻関係を結んでるのです、苦笑)
それから、エドワード四世が和解を望んでいたのに、もう一人の兄、ジョージが処刑されたとの報告をリチャードがもたらす。エドワード四世は処刑を取り消したのに、リチャードが暗殺者にジョージを殺させたんですよねー。そんな事はつゆも知らない、兄エドワード。
程なくしてエドワード四世も亡くなると、リチャードは、王妃エリザベスの兄と王妃の連れ子を幽閉。身の危険を感じた王妃と、リチャード達の母親、ヨーク公爵夫人は教会へ身を隠す。(聖域だからリチャードも手は出せない)
リチャードの右腕の1人、バッキンガム公は王位を狙うリチャードの為に、立ちはだかる敵を次々と粛清。女性関係にだらしなかった前王、エドワード四世の子息は全て私生児だと虚偽の情報をロンドン市長に伝え、自らの地盤固めを画策。前王との違いを見せつける為に、2人の司教を連れ立って祈祷書を手に、敬虔な人物である。ということをロンドン市民に見せつけて世論を味方につけようというエドワードとバッキンガムの策略は功を奏して、市民から新王の信任を得る。(因みに、エドワード四世が色情狂だったというのは、史実通り)
King Benedict! lol
王位を盤石なものにしたいリチャードは、自らの戴冠式でバッキンガムにエドワード四世の長男の殺害を依頼するが、断られる。(ここでマーティン版リチャードの戴冠式直後のシーンをwこの直後、向かって右に座っている妃アンを自ら殺害します。残虐そうな表情…)
その直後、前王妃エリザベスの連れ子がリッチモンド伯爵(後のヘンリー七世。ヘンリー五世の妃を祖母に持つ、王位継承者)の元へ逃亡したとの一報が入る。バッキンガムはリチャードを王位につける際に交わした契約の履行を求めるが、バッキンガム用心深さを快く思わなかったリチャードは拒絶。その後、暗殺者に前王の長男と弟を殺害させる。(これは史実通り。ロンドン塔には、この兄弟の霊が彷徨っているとか…
いないとか……
こわひ)
身の危険を感じたバッキンガムやリッチモンド伯の挙兵を聞きつけて、出陣の支度をする。すると、リチャードによって子供や孫を殺された、ヘンリー六世王妃マーガレット(ランカスター家。リチャード三世の作品ではそのシーンはないが、ヘンリー六世第三部にもリチャード三世が出てきます。そこでリチャード三世はヘンリー六世を殺害しているのです。)エリザベスヨーク公爵夫人が次々と現れ、リチャードに恨めしい思いの吐露をする。その後、自らの妃も殺害したリチャードは先代の王の娘、エリザベスに求婚して(って、自分の姪じゃん!苦笑)権力地盤が緩まないように画策。その間バッキンガム公は、リチャード軍に捕らえられ、処刑される。
これは絶対、ボズワースの戦いのシーンだと思います。リチャード最後の戦い。
ついに、リチャード軍とリッチモンド軍の対峙。テントで眠っていたリチャードの夢に自分がのし上がる為に殺めた人々、ヘンリー六世王子エドワード(自ら手を下した、妻アンの前夫)、ヘンリー六世、兄のクラレンス公ジョージ、エドワード四世の王子2人、妃アン、バッキンガム公などの亡霊が現れ、これまた有名なセリフである
Despair and die!!(絶望して死ね!)と口々に告げては消える。一方、リッチモンドの夢には同じ亡霊達が勝利の予言をしにやってきていた。
両軍がついに激突し、リチャードは獅子奮迅の活躍を見せていたが(これも史実通り)落馬し、状況が一変。
そこで、刹那に吐くのがこのブログのタイトルにした
A horse! a horse, my kingdom for a horse!!(馬だ!馬を寄越せば俺の王国をくれてやる!)と叫び、リッチモンド伯と一対一の対峙で、ついにリチャード三世、戦死と相成るのです。
ランカスター家のリッチモンド伯爵は、両家の争いを終わらせる為(両バラの統合)リチャードが再婚しようとしていた、エリザベスとの結婚を宣言して、幕を閉じます。
因みに、
赤バラは
ランカスター家
白バラは
ヨーク家
です。
両家の結婚で幕を閉じるのには理由があります。シェークスピア時代の王、チューダー朝エリザベス一世時代。
チューダー朝神話呼ばれる、当時の王家の流れを正当化させるような傾向がどことなく風潮としてあったよう。ヘンリー六世第三部でも、その雰囲気はひしと感じます。
余談→
リチャード三世を読むなら、
King Henry Ⅵ
part1-3(ヘンリー六世、1ー3部)も併せて読むことをお勧めします。BBC TWOで放送予定の今回のドラマでも、ヘンリー六世からのリチャード三世という構成ですし、史実上もシェークスピア史劇上も続いていますし、ヘンリー六世三部作とリチャード三世は"第一・四部作"と呼ばれているのです。ヘンリー六世第三部の終盤でリチャード三世や兄エドワード四世出てきます。何せ薔薇戦争の真っ只中。なのでリチャード三世の残忍さ、薔薇戦争とは何か?を紐解くには、ヘンリー六世作品を知らないとなかなか理解できないかもしれないな、と、私は思いますけども。
もっと言うと、ランカスター家ヨーク家の不和はヘンリー五世…そこまでいくとフランスとの100年戦争まででてきてしまうのですが(笑)まぁ、もともと両家も同じ血筋なのですけど。
日本でいうと、源家と足利家みたいなものですよ。権力闘争って恐いねーーー。同じ家系なのに……まぁ我が先祖も然り。ですけど(笑)
→10/28追記:私としたことが、以前放送された
The Hollow Crownをご紹介してませんでした。これを見ないとベネ達が体現する
薔薇戦争が理解できないじゃないですか!
皆さんご存知だと思いますがこちらを。
The Hollow Crown DVD
ロンドン五輪開催の2012年に放送された
The Hollow Crownシーズン1。
トレイラーは
こちら
リチャード二世からヘンリー五世までをベン ウィショー、トム ヒドルストン、ジェレミー アイアンズ、デイヴィッド スーシェetc...出るわ出るわ、英国きっての俳優陣が揃っておるっ!!これは見なきゃ!ですよ!
ちなみに、リチャード二世、ヘンリー四世二部作、ヘンリー五世のこの4つは"第二・四部作"とリチャード三世作品群同様、一括りにされております。この作品群は主にランカスター家の面々ですね。このころヨーク家は直系の親戚として鳴りを潜めてるというかんじでしょうか。ヘンリー六世の頼りなさにヨーク家の面々が立ち上がる!内輪揉め!そしてジャンヌダルク率いるフランス軍にぐいぐい押されちゃう!の巻が第一・四部作なのです(笑)
最後にもう一回…リチャードベネをw
ざ、残忍な背の曲がった悪の帝王には…見えませんけども( ̄▽ ̄)笑。
追記今回のドラマでベネ演じるリチャード三世の母、セシリー ネヴィルは名優、ジュディ ディンチ。イングランド薔薇戦争に巻き込まれていくフランスの王ルイは、ベネとSHERLOCKで共演したアンドリュー スコットが演じるそうで。これまた楽しみだww
シャーロックVSモリアーティが違った形で見れますよ(^-^)/これはファンには堪らないキャスティング❤︎
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