「なんか泣けてくるんだよなー」
ってふたまわり上の上司が言うもんだから聴いてみました。
そういえばうちの父親もそんなことを言っていた様な。
こんな若造が書いた詞に泣かされるとはって
ぶつぶつ言ってたっけ。
特に『あんまり覚えてないや』が逸品なんだそう。
毎日悩む暇がないくらい忙しいけれど、そこに抗わず、
どこか単調な日々におとなしく身を委ねている方が
楽だと思い、暮らしているボク自身。
以前は揺さぶられていたであろう出来事に、最近は
あまりいちいち敏感に反応しなくなりました。
それは感情が揺さぶられる機会が少なくなったから
かもしれませんね。こないだまではすぐに恋をしたし
すぐにへこんでたし感動すること多かったし。
いや、違うな。やっぱり鈍感になっているんだろうな。
ミスチルくらいになればきっと隠居したって暮らしていける
はずなのに、それでもあちこちにアンテナ張って、
日々に抗っているんでしょうね。
そうでなければこの世界では生きていけないのでしょう。
大人になれば色んなことを諦めるはずなのに、
穏やかな日常の感情も恋愛のような穏やかならぬ心のざわめきも
知りつくしている。
「Mr. Children」っていいネーミングです。
どこか幼さを抱えたまま大人になったボクらを、
幼さと大人の感性を合わせ持つ彼らが揺さぶってくる。
このアルバムは多世代に共感を与えつつも、
実はピンポイントで狙っている心憎い内容だと思いました。