「チベットのモーツァルト」中沢新一 2010-12-29 23:21:39 | 本と雑誌 文化人類学者・中沢新一の「チベットのモーツワルト」を読む。 中沢が、漢訳の仏教経典に患わされずチベットの原始密教の精神過程と技法に実際に参入し、その世界を解明しようとした試み。 最近、仏事が続いたが、そこでの僧侶が発する念仏の「響き」が、浄土に続くためのものであることを考えると、身体・言葉・意識作用にたいして、今までとは違った感覚が感じられた。
「デジタル教科書革命」中村伊知哉ほか 2010-12-24 16:40:45 | 本と雑誌 慶大教授の中村伊知哉「デジタル教科書革命」を読む。昨年末、総務大臣は「2015年までに、デジタル教科書を全ての小中学校全生徒に配備」という目標を発表した。 また、元東大総長の小宮山氏が会長を務める「デジタル教科書教材協議会」では、”農耕社会から工業社会に切り替わる際、明治政府は義務教育を導入しました。工業社会から情報社会に切り替わる今、それにふさわしい教育が求められます。”と訴えている。
「構造と感性Ⅳ」川口衛 2010-12-16 17:45:48 | 本と雑誌 法政大学での講演記録、構造家・川口衛「構造と感性Ⅳ-木の構造デザイン」を読む。 木の特性は、1.比強度 (強度/比重)が高い※木材比強度は圧縮、引張とも、鉄以上の値をもつ2.柔らかく、暖かい質感3.大断面は火災に有利 でありそれを生かしたデザインについて、実作とともに語られていて、読みやすい。
「デフレの正体」藻谷浩介 2010-12-13 19:08:12 | 本と雑誌 『デフレの正体-経済は「人口の波」で動く』を読む 日本を蝕む「内需不振」は景気や地域間格差が原因でなく、日本始まって以来の「生産年齢人口(15~64才)減少」であることを、人口データをもとに解説している。つまり、90年後半より、日本は人口ボーナスから人口オーナスの時代に入っていて、今後2010~2015年の5年間で、四国全人口以上となる約450万人の生産年齢人口が減少する事実は恐ろしい。
「ニッポン公共事業物語」堺屋太一 2010-12-09 17:56:18 | 本と雑誌 NHK教育で放映されていた堺屋太一「ニッポン公共事業物語」のテキストを読む。公共事業の意味を持つ歴史をふり返って考えています。 古代から、公共事業が盛んであった時期を①奈良時代②安土桃山時代③明治時代④戦後の4つに分け解説し、現代の公共事業が本来の「未来を創る」事業から、「景気振興」になっていることを見直すべきだと問いかけている。