木島平人

木島平の建築や

「世界共和国へ」柄谷行人

2011-02-25 19:24:00 | 本と雑誌

柄谷行人の「世界共和国へ-資本=ネーション=国家を超えて」を読む。
110225book_2 現在、中東の国々でネットから火がつき、民衆が独裁政権を倒す事態が続いている。また、グローバル化し、戦争・環境破壊・経済的格差などの課題に直面する現代において、国家と資本を統御する新しい社会体制の可能性が提案されていて、改めて国家やアソシエーションを考えさせる内容であった。


「構造と力」浅田彰

2011-02-16 17:49:30 | 本と雑誌

私が、まだ中学生の時代に書かれ、80年代「ニューアカ」をリードした浅田彰の「構造と力」を読む。
110216book_2 20世紀後半の思想、構造主義・ポスト構造主義の理論を紹介し、わかりにくい哲学用語も多いが、スピーディな展開は読むヒトを飽きさせない。


「環境デザイン講義」内藤廣

2011-02-10 18:05:06 | 本と雑誌

今春、東大を退官する建築家・内藤廣が行った講義をまとめた「「環境デザイン講義」を読む。
110210book 内藤氏は、「デザイン」いう言葉を「モノの理論をヒトの論理に置き換える行為」と定義し、身の回りの環境は、人間の核心温37℃を保つために、われわれは洋服を着たり家を建てたり外部環境を整えたり、いろいろするわけです。
と語り、内藤氏独自の視点から、的確に講義されている。


「空間 時間 建築」S.ギーディオン

2011-02-04 15:14:52 | 本と雑誌

1941年にハーバード大で記念講演され、私が生まれた1969年に邦訳された、建築家の必読書「空間 時間 建築」S.ギーディオンを読み終える。
110204book ルネッサンスから20世紀前半まで、1・2巻1000ページ弱の建築史の本になっていて、歴史家として装飾などの原理に対して、”空間”という尺度を重視して、建築を考えている。


「建築的思考のゆくえ」内藤廣

2011-01-27 17:41:01 | 本と雑誌

東大土木学科教授で建築家・内藤廣「建築的思考のゆくえ」を読む。
私もよく行く、安曇野「ちひろ美術館」や御殿場「とらや」の設計者です。
110127book 内藤は、「公共建築であれ個人住宅であれ、外観がどれだけ美しくて、どんなに立派な空間ができるか、ということよりも、そこで人びとがどんな時間を過ごすか、年を経るごとにどんな記憶が生み出されるかの方が大切だと考えています。」と語っている。
確かに、内藤の建築は、強いデザインの印象はないが、いつも心地よい時間を過ごせる。