
この時期、どうしても乗り越えなければならない大きな検査が2つ重なった。
その一つは2年置きの車検がこの月に行われ、いたって故障の少ない車、プロの整備士に見て貰えれば殆ど問題無く通る。
しかし、人間の方は24時間、休むことなく何十年も動き続けただけに、あちこち綻び、総てが正常とはあり得ない。
痛い、苦しいと五感で反応すればその部位を見つける事が出来るが、精密機械は検査でしか判らない。しかし、その検査も万能でなく、ある日突然に訃報なんてことは、近代医学を持っても救えないことは良くある。
使い古したポンコツ車両、何時エンストを起こしてもおかしくない位に使いこんだ。
だからこそ、悪い部分を早く見つけ出し、だましだましでも、延命処置を取らなければならない。
前日の夕食を最後に、食わず、飲まずの身も心も戒律厳しい、修行僧の世界に入る。
市立病院まで、歩いて行ける所にあり、市内でも緑の濃い、公園の森を潜りながら何時もの散策モードでお気軽に病院へ向かう。

朝の開院前の時間に、院内に入り、指定の検査センターに向かう。それぞれの窓口には既に待機する患者で、満席に近い位に埋まっている姿に、健常者である筈の己も何となく、患者モードにスイッチが入ってしまう。
検査は基本検診にオプションの検査が指定できる。
通年通りであれば胃透視(消化管)と前立腺ガン検査であるが、今年は胃透視を止め、胃カメラに挑戦した。
胃透視カメラも半端でない。検査台に乗せられ、斜め下になったり宇宙遊泳の挙げ句、不自由な体勢のまま、体を右に左に回転せよとか、そのまま息を止めよとか、身勝手な要求が、マイクを通して次々とたたみかけるように飛んでくる。挙げ句の果てに、検査過程でゲップをしただろうと詰問を受け、罰として、美味くないバリウムのお代わりを飲まされ、再撮影が行われる。
処刑台に載り、終わるまで獄門刑に堪えなければならない。
そんな苦しみと体力を消耗することを伴いながらも、患部の検査は間接撮影なので胃カメラには適わない。
そんな獄門刑が無かったため、基本検診はあっと言う間に終わってしまった。同じ日に総てが終われば良いが、胃カメラは被受診者が多く、順番待ちの状態で日にちを別けて、実施される。
従って、別の日に再び、食事を抜いて来診する。
検査は実質20分位であるが、麻酔処理や検査後の覚醒まで、簡易ソフアで拘束されるまで、1時間近くであっただろうか・・・。
麻酔が効き、先生の腕が良いですからと言われたが、カメラとケーブルを見せつけられ、こんなものを突っ込まれると、たじろぐが、あっと言う間にカメラ要部が奥の院に入ってしまう。「ゲボッ」とカメラが入ったまま、ガスが器官から、通り抜け、苦しい!!
大事な体の一部、疑いありと組織を切り取られる。

検査が終わってもロビーで休む。日頃の慢性的な寝不足と麻酔で、頭が熱く眠い。季節柄七夕の飾りが飾ってあったが、願い事をその切り取られた組織に悪性でないこと祈った。時を待つしかないが、「腹黒いという風説」から、遂に命脈尽きる時を迎えるのであろうか・・・。
わが市には鼻経カメラを持っている病院無いんですかね。。。
その方がらくだと聞いたことがあります。
八王子にある病院には何件か心当たりがあるのですが。。。体のメンテナンスも大切ですね。
お疲れ様でした。
何時、判定結果が来るのか、何とも落ち着かない日々・・・。
>鼻経カメラ
確かに小型化は良いけど、組織を採る段階ではやはり、口からでは無かろうか?
何れにしても、苦しいことは避けられないのでは、と思いますが